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プライバシーステートメント
展覧会レビュー
村田真/原久子
4/23
椿会展2004
4/23〜6/6 資生堂ギャラリー[東京]
椿会展2004
第5次椿会展も4回目。毎回出品作品は資生堂が買い上げるという太っ腹な企画だが、逆に出品作家もヘタな作品は出せないというプレッシャーを感じるんだろうか。いえ別に作品を見てそう思ったわけではないですが。
[4月23日(金) 村田真]

5次椿会は9作家中、7名が女性。20年前ならアーティストと語る前に、「女流」とか「女性」なんて言葉がついてきたのに、この世界では女性はすっかり市民権をえたようにみえる。「作家相互の交流と研鑽の場」というのが椿会の創始の精神だということだ。しかし、みんな日々研鑽につとめているだろうが、ここで相互交流があるのかどうかは出品作からはわからない。
[4月23日(金) 原久子]

飛ぶ夢を見た 野口里佳
4/24〜7/25
 原美術館[東京]
飛ぶ夢を見た 野口里佳
ロケット、発射台、海、泳ぐ人。これらのモチーフに共通するのは重力からの解放ですかね。私事ですが、ぼくも小さいころから毎晩のように飛ぶ夢を見、ヒマさえあれば地図をながめ、器械体操と水泳が大好きだった。これらがすべて重力からの解放を意味するものであることに気づいたのは大人になってから。野口里佳も地図をながめるのが好きだろうか。
[4月23日(金) 村田真]

ダイビング、零下の気温のなかでの寒中水泳、果てしない空に向って飛ぶ宇宙飛行、いつもちっぽけな人間がすることを野口里佳は大きくとらえる。美術館に入って一番はじめに入る部屋の印象は大事だ(もちろん「締」も大事だけど)。で、作品がいいってこともあるけれど、部屋の大きさが異なる原美術館の特性もいかされ、観てゆく順路がとてもよく計算されスカッと気分のいい展覧会になっていた。広いお庭でのレセプションでの館長のご挨拶はちょっぴり長かったが、私がいままで聴いたああいう立場の人の挨拶のなかでは印象に残っているものかもしれない。野口里佳という作家を、そして彼女の作品をとても愛していることがよくわかる挨拶だったので、途中から苦痛ではなく、楽しくなった。それもなにも、やっぱり野口里佳という作家ありきか。
[4月24日(金) 原久子]

小谷元彦個展 ERECTRO
4/10〜5/15
 ヤマモトギャラリー[東京]
マネキンと呼ぶベきか、もっとふさわしい呼び方があるのかもしれないが、不自由そうなつくりものの身体が床にあった。展示を構成するたくさんの要素はひとつのテーマをもっている。紙にしたためたドゥローイングはこれまで展覧会ではみせたことがなかったというが、私にはインスタレーションより惹き付けられるものがあった。
[4月23日(金) 原久子]
垣谷智樹「SEX‐UP‐CITY」
4/10〜5/15
 Kodama Gallery / Tokyo[東京]
壁に直接描いたドゥローイング。タイトルは 「SEX‐UP‐CITY」なんだけど。そんなにムンムンした感じはなくって、健康的とまではいかないけど、若さを感じる作品。個人的には1週間遅れてはじまった大阪展「LOST GROUP」のほうが好きかな。
垣谷智樹「SEX‐UP‐CITY」 垣谷智樹「SEX‐UP‐CITY」
[4月23日(金)原久子]
フォト・プレミオ 岡本啓子写真展 「Living in air」
4/20〜30 コニカミノルタプラザ ギャラリーB[東京]
温室の中の植物たち。排除される対象となるような枯れてしまった枝葉とか、人の目の焦点の合う場所には普段は入ってこない捨て去られた景色が拾い撮られていた。
[4月23日(金) 原久子]
第29回 木村伊兵衛写真賞 受賞作品展
『澤田知子写真展「Costume」+「cover」』

4/20〜30 コニカミノルタプラザ ギャラリーC[東京]
コギャル風のメイクに衣装で写っているのは「cover」というシリーズ。いろんな職業のコスチュームを着けて写っているのは「Costume」。「撮った」と書かずに「写っている」と書いたのはすべて澤田知子本人が被写体だからだ。仲居さんを従えてにっこり満面の笑みで迎えてくれる女将を表現した《OKAMI》がどの作品より印象に残る。写真界を震撼させた今回の木村伊兵衛写真賞受賞者セレクション……というのは言い過ぎだろうか? これまでいわゆるストレート写真が受賞の対象となってきたので、驚きがあったことはやはり確かだろう。自動撮影機のなかで撮った写真は、自分でシャッター切らないのに?どういうこと、なんて言ってる人はだれですか? しかし、ずいぶんと彼女が受賞したことで、「写真」に対する概念が変化するんじゃないかな。
[4月23日(金) 原久子]
 
Index
4/23
椿会展2004
飛ぶ夢を見た 野口里佳
小谷元彦個展 ERECTRO
垣谷智樹「SEX‐UP‐CITY」
フォト・プレミオ 岡本啓子写真展「Living in air」
澤田知子写真展「Costume」+「cover」
4/24-4/25
「美の生命力と唐草」展
堂本右美展
マリ=アンジュ・ギュミノ Shoe/Chaussure 1:1
マグダレーナ・アバカノヴィッチ
「メルキオール・ヨナ・8つの白い顔」展
福永信・村瀬恭子「あっぷあっぷ」
中尾倫子「Blue into the light」
青木繁記念大賞公募展
スーザン・チャンチオロ
CRYSTAL MOUNTAIN BRIDGE PARTY & LIVE
4/26-4/30
磯崎道佳「横浜かくれんぼ/ずいっと野毛山あたり」
「LAN TO IRAQ」記者会見
モダンってなに?
デヴィッド・シルビアン コンサート
スーザン・チャンチオロ
CRYSTAL MOUNTAIN BRIDGE展
COLORS VIKTOR&ROLF
色彩とファッション
大地の声が聞こえる
アボリジニとティンガティンガの世界展
小川健一展
高橋信行 近所とか名所とか
5/1-5/9
栗田咲子 結構気だるげ猫灰テンション
ピエール・バルー 短編映像上映会&ライブ
パリ/マルモッタン美術館展
ヒロシマアートドキュメント2004
錦帯橋プロジェクト
錦帯橋展
美術史学会シンポジウム
「美術館・博物館はなぜ必要か?」
パリ──日本 一九五〇年代 青春は不定形
無為堂が残したもの
5/10-5/11
The 2nd "in-between" International Alternative Space Conference - Seoul
南宋絵画
秘蔵春画展
黒川弘毅展
祐成政徳展
青木野枝展
Lee Boorok Warvata (War + arvata)
リチャード・ロング
5/12-5/17
Seulgi Lee
Hong, Sung Min
OUT THE WINDOW
中川敦夫「かいじゅうの王様の王冠」
垣谷智樹 「LOST GROUP」
日本記号学会第24回大会記念展 モバイル・アート
北川フラム展
森山大道写真展
5/18-5/19
東京ミッドタウンプロジェクト起工披露会
片岡球子展
山下新太郎展
四批評の交差
アフリカのストリートアート展
井上信太展
中村梨沙展
「記憶のシェア」辻和美展
ほつれない糸 宮永愛子
時の器V 「未来のおさな子のために」
「Hero」オメガトラブル omega trouble
5/21-5/23
宮本三郎展
宮本隆司写真展
池田晶紀個展
Tanaka Takashi 2004
磯崎道佳展
lonely planet 孤独な惑星
竹村京「親愛なるあなたのために」
イケムラレイコ マドレ・マーレ
村上隆展
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