artscape　展覧会レビュー 08年12月

村田真／酒井千穂

11/10～11/12

片野湘雲とその一門展
11/1～30　相模原市民ギャラリー［神奈川］

片野湘雲て初耳。相模原に生まれ、湘雲画塾を開いて相模原の美術文化に貢献した日本画家だそうだ。アマチュアではないけれど、歴史に残るほどでもないという地元画家だが、考えてみればこのレベルの画家がいちばん多いかもしれない。作品も、ちょっと若冲を思わせるチラシの絵を除けばありふれてるし。
［11月10日（月）　村田真］

ギャラリースタッフセレクション#26　鑓水青年美術館展
11/1～12/2　相模原市民ギャラリー・アートスポット［神奈川］

小さめのスペースに、小さな作品がうじゃうじゃと並んでいる。「鑓水青年美術館」とは、多摩美の学生が自主運営するスペース。そのメンバーによる学外展なわけだが、わざわざ学内にスペースをつくったのにあえて学外で、それも人の来ない相模原くんだりでやる必要はあるのか。なんて考えてるよりやったほうが勝ち、というのはある。
［11月10日（月）　村田真］

巨匠ピカソ──愛と創造の軌跡
10/4～12/14　国立新美術館［東京］

いま国立新美術館はピカソと日展に占有されている。そういえば日展の前身である文展が始まったのも、ピカソがキュビスムを創始したのも同じ1907年。どちらも大量の作品を生み出す怪物であり、しかもその大半が駄作なのも共通している。もっとも駄作のレベルが違うが。
［11月12日（水）　村田真］

第40回日展
10/30～12/7　国立新美術館［東京］

ふたつのピカソ展にはさまれて日展を見られるなんて、日本に生まれてよかったあ。でも全部つきあってるほどヒマじゃないから、洋画と日本画だけ駆け足で見る。それでも千点を超す（洋画664点、日本画365点）。つまり千人以上の絵描きが出品しているわけだが、どいつもこいつも似たり寄ったりで、ピカソひとりのほうがよっぽどバリエーションに富んでいる。おそらく日展全作品を集めても、ピカソ1点の値段にも届かないだろう。比べるもんでもないが。
［11月12日（水）　村田真］

巨匠ピカソ──魂のポートレート
10/4～12/14　サントリー美術館［東京］

こちらは肖像画が中心。もし晩年のピカソが匿名で日展に応募していたら、確実に落ちてただろうなあ。
［11月12日（水）　村田真］

Index

11/1～11/5

多摩川アートラインプロジェクト：アートラインウィーク2008

さかえdeつながるアート in 上郷・森の家

フェルメール展

アート・オブ・アワ・タイム

事の縁

東京ミッドタウン・アワード2008受賞作品展示

11/7～11/8

11/9

11/10～11/12

ギャラリースタッフセレクション#26　鑓水青年美術館展

11/14～11/15

11/21～11/23

純粋なる形象：ディーター・ラムスの時代──機能主義デザイン再考

アートイニシアティヴ・プロジェクト：Exhibition as media 2008 「LOCUS」

11/24～11/29

John Cage: 100th Anniversary Countdown Event 2007-2012

横浜アート＆ホームコレクション

文殊の知恵熱「UNG-A」

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