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村田真 原久子

Index
page:1
主題としての美術館
−美術館をめぐる現代美術−
クールベ展
川俣正デイリーニュース展
神戸アートアートアニュアル2001 ねむい、まぶた。
アーティスト・トーク
Sylvie Fleury
under construction FANTASIA
in seoul
Hee Jeong Jang *Repeatable*
Shin Hye Kyung
page:2
Shima/Island
ハイモ・ツォーベルニク
ダイムラー・クライスラーグループ アート・スコープ2001 秋山さやか展
Dreamtime in Morishita Studios
国際シンポジウム「アーティスト・イン・レジデンス:
パートナーシップの構築をめざして」
アーカスプロジェクト2001
Book in Progress座談会
page:3
カレン・キリムニック展
ドキュメント2000プロジェクト・2000年度活動報告会
A・N・n・a Exhibition
平林純展
大西伸明展
長谷川直人展
SPACE PICNIC PROJECT
第33回日展
page:4
美術館の遠足5/10
stay with art
〜眺めのいい部屋〜
3days 川俣講座
田中隆博展
社員の絵画と盆栽展
代官山インスタレーション01
『花子』試写会
小泉俊巳展
page:5
諏訪直樹展
内平俊浩展
MUTATIONS展
鴻池朋子展 ギ・ガ
現代写真の動向 2001
北島敬三写真展 PORTRAITS
フォスコ・マライーニ写真展 イル・ミラモンド――
レンズの向こうの世界
Dreamtime in Morishita Studios
主題としての美術館 −美術館をめぐる現代美術−
10/25〜12/11 国立国際美術館[大阪]
 
 
主題としての美術館01
朝、福岡から大阪空港まで飛んで、モノレールで万博記念公園の国立国際へ。東京から新幹線で行くときは、いつも新大阪から千里中央まで出てタクシーに乗るが、空港からアクセスするほうが便利で安上がり。ここはいつ来てもガラガラに空いててゆっくり鑑賞できるのがうれしい。中之島に移転したらこうはいくまい(移転後もガラ空きだったらエライこっちゃ)。展覧会は文字どおり、美術館をめぐるさまざまな事象をテーマにした作品を集めたもの。アンドレアス・グルスキー、カンディーダ・ヘーファー、トーマス・シュトゥルート、杉本博司ら、コレクションや展示風景を撮った写真が多い。国立国際にある椅子を全種類並べたクリスチャン・フィリップ・ミュラー、各美術館の監視員の制服を集めたフレッド・ウィルソン、MoMAのキャプションや美術関係者の名刺を並べたジャック・レイルナーなど、瑣末で笑える作品もある。ちなみに日本人の美術関係者では、柳幸典の名刺がひときわ巨大だった。こうした展覧会が企画されるのも、国立美術館が独立行政法人化し、美術館についてもういちど考え直す時期に来ているからかもしれない。ええこっちゃ。
[11月1日(木) 村田真]

主題としての美術館02
制度あるいは枠組としての美術館をテーマに展覧会が開かれている。15組の出品作家のうち2人の日本人はともに長く欧米を拠点に活動している。企画した学芸員は、日本ではこのような美術館そのものをテーマにした美術展は少ないと配布物に書いていた。面白い視点でつくられた各作品に共感はする。この美術館は2005年には大阪市内の中之島に移転する。現在の白い大理石の床の国立国際美術館。日本国内に美術館多しと言えど、展示室の床が全部大理石張りという建物は少ない。これまでさほど感じたことがなかったが、移転するとなると、なにかこの空間ももったいなく思えてくる。
[11月11日(日) 原久子]
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クールベ展
  910/24〜11/11 大丸ミュージアム・梅田[大阪]
 
 
クールベ展
梅田地下街を通って大丸のエレベータ前まで行くと、おばちゃんたちの長蛇の列が。クールベもこんなに人気があるのかと驚き、うんざりしたが、列の先頭をよく見ればパン屋ではおまへんか。さすがナニワやな。展覧会の人の入りはぼちぼちだが、作品は画家の故郷オルナンのクールベ美術館から借り出したもので、はっきりいって凡作ばかり。別に作品のせいだとはいわないが、見ているうちに気分が悪くなってきたので、このあとの京都行きをキャンセルして東京に戻る。
[11月1日(木) 村田真]
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川俣正デイリーニュース展
  11/3〜1/14 水戸芸術館[茨城]
 
 
川俣正デイリーニュース展
川俣が水戸芸術館のギャラリー内に150トンもの新聞を積み上げた。この計画は前々から聞いていたので驚きはなかったが、意外だったのはそれ以前に、川俣が美術館内でインスタレーションを行なうということ。このようなかたちでの個展は彼にとって初めてのことなのだ。「ワーク・イン・プログレス」シリーズを始めて5年、これからどのような方向に向かい、どこに着地するのか、ますます混沌として楽しみになった。どうでもいいけど、中原佑介さんや清水敏男さんも来ていた。
[11月3日(土) 村田真]
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神戸アートアートアニュアル2001 ねむい、まぶた。
アーティスト・トーク
  10/27〜11/18 神戸アートビレッジセンター[兵庫]
 
 

スライドやビデオを用いて、アーティストが言葉で自分の作品について語る場。どうしてなのか、わりと皆型通りのプレゼンをやろうとしていて不思議に思えた。だれかが「プレゼンってのはね、こうやるもんなのよッ」とか洗脳したのだろうか。せっかくの機会なのに、多くは自分の個性を殺してしまっていた。
[11月4日(日) 原久子]

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Sylvie Fleury
  9/8〜11/11 Art Sonje Center[韓国・ソウル]
 
  表彰台の上でレーシング・スーツに身を包みシャンパン掛けをしている美女たちが映っているビデオ作品。毛足の長い白のフェイクファーを一面に張り、七色の照明を当てた壁。銀色にメッキ加工したブランド物のバッグや靴を台座に載せて展示。床に飛び散ったファウンデーション、アイシャドーなどの化粧品。これらは会場内にクルマを走り回らせて踏み付けたもの。クルマを走らせるパフォーマンスの様子も階下にビデオ上映。どの作品をとっても躊躇のない豪快さがカッコいい。消費社会を真正面から嘲笑うかのような作品なんだけど、偽物っぽくなくて、クールなのは何故だ?
[11月6日(火) 原久子]
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under construction FANTASIA in seoul
  11/7〜12/9 space imA [韓国・ソウル]
 
 
FANTASIA01
小沢剛《武器・鍋・宴》
FANTASIA02
サキサトム《Arakawa》
中国、韓国、日本出身の3人のキュレーターが共同で企画した「FANTASIA」。先月号で紹介した「樹海より」(10/20〜11/25、芦屋市立美術博物館)と同様「underconstruction」の一環として国際交流基金が主催したものだ。13人の出品アーティストも中国、韓国、日本、タイの4カ国の出身。キュレーターもアーティストも3週間韓国に滞在、現地で制作し、展覧会準備をした。東亜日報(新聞社)社屋内の印刷工場跡を用いた展示作品のなかでまず目に入ってきたのは、小沢剛の《武器・鍋・宴(Weapon, Pot, Party)》だ。食材でつくった武器を構える女性の写真がビニールハウス内部に大きく引き伸ばして吊り下がっている。モデルになった女性たちは地元で出会った学生など。内側・外側にシール仕立ての写真が貼られているのに気づく。彼女たちの好きな鍋料理の材料を買い出しに行く様子や、鍋パーティをする様子が写っている。料理に使った鍋なども台の上に。13人いずれの作品も主題は日常との境にあるようなものだ。大上段に振りかぶらず、身のまわりに常にあるものをモチーフとして問題を提起している。
[11月6日(火) 原久子]
 
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Hee Jeong Jang *Repeatable*
  10/16〜11/11 Ssamzie Space/project, garage gallery [韓国・ソウル]
 
  前回の光州ビエンナーレのディレクターもつとめたキム・ホンヒさん私財で運営するアーティスト・イン・レジデンスを兼ねたギャラリーだと聞いて訪ねた。地下はガレージを改造したギャラリースペースとカフェ。若手のヒー・ジョンジャンはプラスティックの着せ替え人形のパーツを使ったオブジェが並ぶ。標本的にビン詰めになっていたり。脚が放射状に円をなしている絵柄を繰り返しプリントした壁紙を部屋中の壁に貼っている。禁じられた遊びといった感じだ。花柄の布を上からなぞるように絵の具をのせてペインティングした作品には額縁をつけて照明を強く当てている。作品に既視感がある。
[11月7日(水) 原久子]
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Shin Hye Kyung
  11/2〜11/26 Ssamzie Space[韓国・ソウル]
 
  家族それぞれの全身が写った肖像は、マグネットのついた着せ替えパネルになっている。いろんな衣装をつけ替えることができ、コスプレと言ってもいいかもしれない。痛烈に皮肉っぽいものもあるが、可笑しみがあって気に入り、ひとしきり遊んでしまった。カラフルなビニールシートで縫い上げた等身大コスチュームのシリーズは、人魚ヴァージョンを実際に着て、寒々しいビーチで撮ったビデオをプロジェクション。シリアスに撮ったビデオに、笑っていいのかどうかわからないギリギリのところがツボをついていた。
[11月7日(水) 原久子]
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