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展覧会レビュー

村田真 原久子

Index
page:1
2002「つやま芸術祭」
山本香展 甘い生活
福本綾 ふくれっつらと
チューインガム
奥田しんこ展 colla ・colla
京都嵯峨芸術大学卒業制作展
「妙好人伝版画」展
北方都市美術展
ARCUS 東京展
page:2
メタファーとしての医学
芸術と医学展
JAM:東京−ロンドン
柴田健治−Private Viewing−
近作展27 O JUN
遠藤利克展
京都市立芸術大学作品展
京都市美術館コレクション展
第5期「知られざる逸品」
絵の展覧会 View from Artists 
福井篤・岩城直美・喜多順子
page:3
測距儀−遠景の座標− 
三嶽伊紗展
コンサート
「『画家の仕事』とその周辺」
モネ展
映画『フィラメント』試写会 辻仁成(原作・脚本・監督)
ワコーレマンションギャラリー甲子園口
岩橋英遠展
コレクター石橋正二郎
Beyond Paradise: Nordic Artists Travel East 展
page:4
Sorry for the Inconvenience: Under Construction展
Superflex スタジオ訪問
シラパコーン美術大学ギャラリー
李善媛展
佐野陽一展
「横山大観」―― その心と芸術
東京芸術大学卒業制作展
Beyond Peace and War 展
Dream Project: Under Construction 展
2002「つやま芸術祭」
1/27〜2/16 グリーンヒル津山、吉井川河川敷、衆楽園ほか津山市内各所[岡山]
 
 
2002「つやま芸術祭」01 2002「つやま芸術祭」02
岡山県津山市を訪ねる。落ち着いた古い城下町には昔ながらの趣きのある街並が残っている。そんな古い町の中の家屋や郊外の公園で、初めての公募の芸術祭。津山在住の招待作家の太田三郎は、衆楽園という日本庭園の大きな枝垂れ桜に「聞けわだつみの声」の文庫本を1ページずつカットしておみくじのように結んでいた。津山の“場”をテーマに制作されたものが対象となっているので、展示としてはしっくりその空気に馴染んでいる。学校などにワークショップに出掛け、各々の記憶のなかの風景を地図にしてもらうという市民に参加の「地図プロジェクト」(新保裕)や、茶室を使った「向日葵(六方石)」(後藤祐介)など若い作家たちの制作の過程を強く感じさせる作品に興味を持った。“年賀状にみる津山と日本の歴史”という公募は、一見安易な企画のようだがなかなか奥が深くて面白く見せて頂いた。実行委員会事務局の人と一緒に歩いていると、どこに行ってもお互いに知合いどうしなのか笑顔で挨拶をかわしているのが印象的だった。
[2月3日(日) 原久子]
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山本香展 甘い生活
1/21〜2/28 CAS[大阪]
 
 
山本香展 甘い生活

8分あまりのビデオ作品が上映されていて、作品に登場するのと同じ白い2人掛けのカウチに1人で座って鑑賞する運びとなった(2人以上の観客がいる場合は、後のほかの椅子に掛けねばならない……)。若いカップルのラブラブな生活を始めから終わりまで見せつけられることになるのだが、嫌悪感を感じるようなことはない。それよりむしろなんだかほのぼのとした気分になる。部屋でのなんでもない会話、日溜りのなかを散歩する2人……。若い時はこういうのを幸せと錯覚してしまうのかもしれない。
[2月4日(月) 原久子]

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福本綾 ふくれっつらとチューインガム
2/5〜3/5 ギャラリーギャラリー[京都]
 
 
福本綾 ふくれっつらとチューインガム
黄色い封筒が規則正しく天井から下がっていて、画廊の中に通路をつくっている。観客は封筒を持って帰ることができる。挟みで切って開けてみると丸い大きなガムが入っていた。ラムネ味のガムを頬張り年がいもなく風船をふくらませてみた。
[2月5日(火) 原久子]
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奥田しんこ展 colla ・colla
1/12〜2/11 gm/graf[大阪]
 
  コラージュを巧みに用いたイラストレーション。作品も、グッズもの完成度が高い。
[2月6日(水)原久子]
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京都嵯峨芸術大学卒業制作展
  2/6〜10 京都市立美術館[京都]
 
  まずは自分の担当の学生たちの作品をチェック。制作室やショップの棚で見ているとそれなりに見えて作品が、大きな美術館の展示室ではあまりよく見えず、制作室ではどうかな、と心配に思っていた作品のほうが随分と迫力があった。隈無く見たが、引っ掛かってくるのはすでに発表活動している学生たちがほとんどだった。
[2月7日(木)原久子]
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「妙好人伝版画」展
  2/5〜17 楓ギャラリー[大阪]
 
 
「妙好人伝版画」展
案内のポストカードに「堀尾貞治(絵師)×周治央城(彫師)」と記されていた。堀尾の筆の勢いを、そのまま周治が版木に再現するこの二人のぴったり合った呼吸。『妙好人』についての知識をほとんど持たずに出掛けたが、展覧会を見た帰りがけ簡単な研究書を購入し、少し読みかじってみた。本を買ってみたくなるほどに、妙好人をもっと知りたいと思わせる作品だった。会場には80点近く作品が持ち込まれ、床に重ねられていた60枚近くを見てゆくのにも随分時間がかかったが、けっして飽きることがなかった。
[2月7日(木)原久子]
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北方都市美術展
1/26〜2/24 国際芸術センター青森[青森]
 
 
北方都市美術展
好天に恵まれた雪景色のなか、青森空港に着陸。と思ったら一転、飛行機がターミナルに移動しているあいだに視界が真っ白になるほど吹雪いた。スッチーによれば「あと1分遅ければ着陸できなかったでしょう」と。昨年暮にオープンした青森市のアーティスト・イン・レジデンス、国際芸術センター青森の取材で初めて訪れた青森は手荒く迎えてくれた。空港から車で20分ちょっと、その先を行けば八甲田山という丘陵の森のなかに国際芸術センター青森は建っている。設計した安藤忠雄のコンセプトは「見えない建築」。森や雪に埋没するようなたたずまいだ。馬蹄形の展示棟に、創作棟と宿泊棟の3棟。くわしくは『地域創造』のレポートを読んでね。ここではレポートに書けなかったことを。館長の浜田剛爾は青森市出身で、知る人ぞ知るパフォーマンス・アーティスト。ぼくは70年代の末ごろ彼と知り合ってたくさんのことを教えてもらった。まあアーティストだからアバウトな面もあるけれど、それゆえに発想も行動も迅速、大胆。ここのレジデンス・プログラムも経験豊富な彼が基本的に設計したものだ。夜は街に出て食事しながら、県が購入して話題になったシャガールの大作についての話を聞く。彼は「シャガール問題」にも首を突っ込んでいたのだ。宿泊棟に泊まるため近くまで戻ってタクシーを降りたのだが、敷地がだだっ広いうえに人がだれもいないので方向感覚が狂ってしまい、雪夜のなかをさまよって、あやうく遭難しかけた。泥酔してたり吹雪いたりしたら絶対生還できなかったろう。ああ八甲田山。ていってるうちに展覧会のことを書かずに終わってしまいましたね。はい、さいなら、さいなら。
[2月9日(土) 村田真]
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ARCUS 東京展
1/19〜2/10 現代美術製作所[東京]
 
  小雪が散らつくなか、茨城県のアーカスプロジェクトhttp://www.arcus-project.comに参加した5人のアーティストのグループ展を見に向島まで行く。インドネシアから参加したアーティストのピウス・スィギット・クンチョロー氏が展覧会を訪れた家族の写真を撮っていた。クンチョロー氏の作品「あなたに会いたい」は、彼自身の家族写真と日本人の家族写真を元に制作したドローイング「インドネシア人と日本人から生まれる子供達」を携えて、描いた顔とそっくりな人を探すプロジェクトだ。
[2月10日(日)原久子]
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