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展覧会レビュー

村田真 原久子

Sorry for the Inconvenience : Under Construction 展
2/23〜3/30 Bangkok University Art Gallery, Project 304, Si-Am Art Space[Bangkok(タイ)]
 
 
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国際交流基金が中心となってアジア7ヶ国8人のキュレーターがアジアとは何かを問うUnder Construction展の各国でのローカル展のひとつ。展覧会名が結構笑える。日本語タイトルは「ご迷惑おかけします」。タイ、インド、中国の10人のアーティストが参加。バンコク大学アートギャラリーのメインのオープニングではMontri Toemsombat 作品のパフォーマンス、サイアムアートスペース会場では野外での新年を祝うパフォーマンスで盛り上がる。 Sorry for the Inconvenienceは内容と照らし合わせるととてもストレートな付け方でもあり、さまざまな意味も孕んでいる。参加アーティストたちのディスカッションも盛り上がったが、ここに日本人アーティストがいたとしたら、どれだけこの場にからんでいけただろうかと……。
[2月23日(土)原久子]

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Superflex スタジオ訪問
スタジオ訪問[Bangkok(タイ)]
 
 
Superflexスタジオ訪問
日本では越後妻有国際アートトリエンナーレにも参加したデンマークの3人構成のアーティストユニットSuperflex、彼らのスタジオを訪問する機会を得た。現在バンコクを拠点にいくつかのプロジェクトに同時にかかわって仕事をしている。タイ国内では、バンコク市内のAbout CafeでのプロジェクトAbout TV、チェンマイでのLand ProjectやSuperchannnelに参画している。Land ProjectにはRirkrit Tirava nijaやThasnai Sethasereeなど様々なアーティストも共同で進めている。チェンマイ郊外のある場所にアーティストたちがそれぞれに「HOUSE(家)」を建ててゆくProject だ。 Superflex は、この土地の中央にある厨房棟を担当している。ガスを発生させる仕組みを取り入れ、Landの中にエネルギーを供給する。シェンマイでの田植えの様子の画像も見せてくれた。 Kamin Lertchaiprasert、RirkritなどによりLand Projec t は98年に構想がはじまり、やっと少しずつかたちが見えてきたが、まだまだゆっくり長く続いてゆくもののようだ。彼らもこのプロジェクトの今後の展開を楽しみにしているという。
Superflexの新潟での「スーパーチャンネル越後妻有」は今も日本での協力者を得て継続されている。

[2月24日(日)原久子]
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シラパコーン美術大学ギャラリー
  [Bangkok(タイ)]
 
  タイでも有数の美術大学であるシラパコーン美術大学を訪問。アポなしでずかずか教室は覗けないので、学内のギャラリーを探訪した。SILAPAKORN ART GALLERY,Gallery of Art and Design , Gallery of Fac.of Paintingなどいくつものギャラリースペースで展覧会が個別に行なわれている。ケルン(ドイツ)の大学との交流展ではバンコクに滞在してドイツ側の大学の教員が制作した作品が展示されるなど、大学の活動のプレンテーションの場でもあるようだ。ほかに、イスラエルの写真家の個展など国際色豊かであった。だが、この大学出身のアーティストの作品があまり見れなかったのが残念だった。
[2月25日(月)原久子]
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李善媛展
  2/25〜3/2 コバヤシ画廊[東京]
 
 
李善媛展
韓国の古書や原紙や植物を貼り合わせてその上に絵具を塗っている。植物から紙へ、紙から書物や絵へ、という流れを循環させるような作品。
[2月25日(月) 村田真]
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佐野陽一展
  2/25〜3/9 Kobo&Tomo[東京]
 
 
佐野陽一展
ピンホールカメラでとらえた川の流れ。ピンホールの穴が大きく露光時間が長めのせいか、像がボケて味わい深い。佐野くんは先端芸術表現科の助手。学生も来ていたので久しぶりに飲み歩く。ああ川の流れのように。
[2月25日(月) 村田真]
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「横山大観」―― その心と芸術
2/19〜3/24 東京国立博物館[東京]
 
 
「横山大観」―― その心と芸術
つまんなかったなあ。別になにかを期待して見に行ったわけではないけれど、こんなにつまらない画家だとは思わなかった。第一に絵がヘタ。これは致命的ですね。デッサンがおそまつなのはだれの目にも明らかだが、色彩の用い方も素人くさいし、漫画にしか見えない。いや失礼、いまどきの漫画家のほうがはるかにテクニックがあるぞ。第二に、だからすぐ精神論に逃げようとする。「絵の絶対境地は口でいったり、筆で書いて説明出来るものではなく、ほんとうの心から感心せしめるようなものでなくては駄目です」「日本画は岡倉さんの言われた精神的に行かねば嘘だと思います」「心の命ずるところに手が従ってこそ、始めて事物の形象と霊性との、渾然たる相を表現する事が出来るのである」とかいって、みんな心のせいにしている。第三に、だから宇宙的なるものが感じられない。たしかに大観は国民的人気を誇るが(実際、平日の午前中だっちゅーのにすごい人出だ)、それは国民と同じくらいレヴェルが低いからにほかならない。それに比べれば土牛や英遠のほうがはるかにグローバルだ。いいたい放題だな。帰りにミュージアムショップで『東京国立博物館百年史』を購入。これはおもしろい。
[2月26日(火) 村田真]
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東京芸術大学卒業制作展
  2/21〜26 東京芸術大学[東京]
 
  東博でくつろいでいるうちに11時を過ぎてしまい、都美術館の卒展に入れなくなってしまったので、芸大の大学会館へ。油画科もデザイン科も一緒だが、なぜか映像やインスタレーションが多い。聞くところによると、都美術館では絵画や彫刻みたいなブツでなければ展示できないため、科を問わず映像やインスタレーション系がこちらにはみ出してきたのだそうだ。こうして見ると、科ごとのコンセプトの違いがよくわかる。
[2月26日(火) 村田真]
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Beyond Peace and War 展
  Umong Sippadhamma[Chiangmai(タイ)]
 
 
Beyond Peace and War  展
ぽつんと別荘地のような林の中に建つ三角屋根の家に入ると、そこにはギャラリースペースとアーティストインレジデンスも可能なオフィス兼アトリエ部分があった。タイのアーティストを中心にいろいろな国の人たちが参加して、戦争と平和をテーマにし作られた作品を展示。同テーマで円座になって行なわれたディスカッションやパフォーマンスの記録ビデオもモニターに上映。それぞれが問うてゆくアプローチの方法は千差万別だった。目をひいた作品のひとつは、玩具で銃などの武器をつくったものだ。小沢剛の鍋料理の具の食材で武器をつくる作品と発想がある部分似ている。主催者でもあるKamin Lertchaiprasertは4月1日〜26日まで大阪のギャラリー・アート遊にてinner / outer gazeという個展を開催予定。
[2月26日(火)原久子]
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Dream Project : Under Construction 展  
2/1〜28  Fabriek Gallery[Bandung(インドネシア)]  
 
Dream Project : Under Construction 展 Dream Project : Under Construction 展
展示するギャラリーそのものも作品としてつくってしまったDream Project。6人の出品者たちを含め地元Bandungの美術にかかわる若者たちがほとんど全員かかわったのではないかというプロジェクトになった。天候不良などにも悩まされながら、最終日には立派な会場も展示も完成した。こんな展覧会もアリのインドネシアからは、これからどんどんユニークな人材が発掘されそうな気配だ。
[2月28日(木)原久子]
 
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