DNP Museum Information Japan - artscape
Museum Information Japan
Exhibition Information Japan
Recommendations
Exhibition Reviews
HOME
展覧会レビュー

村田真 原久子

美術館の新たな挑戦
  10/5 THINK ZONE[東京]
 
 
中西信洋展
森アートミュージアム開館1周年ならぬ、開館1年前を記念するディスカッション。パネリストはMoMAのグレン・ラウリー館長、森アートミュージアムのデイヴィッド・エリオット館長、横浜美術館の雪山行二館長、長谷川祐子負傷のため代打出場の市原研太郎、なぜか城戸真亜子、司会は岩渕潤子というカンチョー度の高い面々。興味深い発言を拾うと、「美術館は岐路に立っている。大学かディズニーランドか」「美術館の重要性は個々の作品にあるのでなく、作品同士の違いを比べられることにある」「すべての美術館はローカルである」(以上ラウリー)、「社会が美術館に求めているのは驚くほどヒドイものがある」(雪山)、「美術館の危機とは社会の危機」(市原)、「記憶を蓄積する美術館から、記憶をつくり出す美術館へ」(岩渕)など。終了後の懇親会に出たら、知り合いが続々と森アートミュージアムの準備室に入団していて唖然とする。
[10月5日(土) 村田真]

またここでも村田さんと一緒になる。MoMA館長のラウリー氏、来年開館予定の森アートミュージアム館長のD・エリオット氏ほかを招き、これからの美術館のありかたについて語られる場であった。しかし目新しい切り口での美術館運営や美術館そのもののあり方の提案が出ることもなく閉会。パネラーとして出席するはずだった長谷川祐子氏がケガのため欠席。彼女は2004年に開館予定の金沢21世紀美術館準備室の学芸課長という立場だし、プレ・イヴェント的な講演会、展覧会、ワークショップなどを精力的に金沢では行なっているので、ぜひ金沢がどんな美術館になってゆくのかそのヴィジョンを拝聴したいところだった。
[10月5日(土) 原久子]
top
  ジャン=マルク・ビュスタモント展 プライベート・クロッシング
  7/28〜10/6 横浜美術館
 
  写真、立体、アクリル板に刷ったシルクスクリーン作品など手法はさまざまだが風景をとらえたものだ。チラシにも図版が掲載され、会場に入口すぐにあった写真作品《T.12.01》――少しズレて前後に位置する2つ多面体のチョコレート色の建物、湖の向こうに写った山――この作品が最後まで気になり、入口に戻ってもう一度この作品を観てから会場を出た。この1枚がビュスタモント展を象徴するものだったような気がした。展覧会全体は語りすぎてしまい少し間延びしてしまったように感じたのは私だけだろうか。
[10月5日(土) 原久子]
top
  パーフォーザコース ピーター・べラーズ展
  9/21〜10/20 横浜美術館アートギャラリー
 
 

幼稚園からはじまり塾、予備校、大学まで全部で8ホール。ミニゴルフゲームなんだけど、プレイをはじめるとこれが案外はまってしまう。スコア=32は、初回にしてはまあまあの出来だとか。毎日寄ってはクラブを振ってゆく学芸員もいたそうだ。
[10月5日(土) 原久子]

top
  グレゴール・シュナイダー展
  10/1〜11/9 ワコウ・ワークス・オブ・アート[東京]
 
 
天江竜太展
昨年のヴェネツィア・ビエンナーレで、ドイツ館のなかに家や部屋を構築していき、廃屋の迷宮といった印象の大作インスタレーションを作っていたグレゴール・シュナイダー。1点のオブジェ作品以外は写真作品。ざらざらとした空気と間が伝わってくる写真で、欲しいナと思ったが、値段を見て、写真の空間と同じく、手が届くものではないことを知った。
[10月5日(土) 原久子]

グレゴール・シュナイダーは昨年のヴェネツィア・ビエンナーレで金獅子賞を獲得したドイツのアーティスト。今回はそのときのインスタレーション《死の家》の写真を中心に公開。だけどぼく、ドイツ館の前は長蛇の列だったので見なかったんだ。
[10月10日(木) 村田真]
top
QUOBO
9/21〜11/24 東京都現代美術館
 
 
第22回オマージュ

にこブーと木場公園で遊んでから美術館へ。「QUOBO」はベルリン発の現代美術展だが、どういう意味かというと、意味のない造語だそうだ。それはわかりやすい。入ってすぐのとこにあったカールステン・コンラートの廃墟みたいな建築模型がすばらしい。次の大きな展示室にあった、床に石膏ボードを敷いて上を歩かせるモニカ・ボンヴィチーニのインスタレーションは、ヴェネツィア・ビエンナーレのドイツ館に瓦礫を敷きつめたハンス・ハーケを思い出させる。あとは……にこブーに気を取られて覚えてない。
[10月6日(日) 村田真]

top
眼差しは時を漂う
  9/24〜10/12 文房堂ギャラリー[東京]
 
 
大谷佳子展

いまどき気恥ずかしくなってしまうようなタイトルですね。企画は70年代に切れ味鋭い美術評論でデビューした早見尭さん、出品は、色面絵画の今澤正、本の形をしたオブジェの前山京子、ぼんやりした写真の諸星千恵の3人。個々の作品は悪くないけど、展覧会全体としての切れ味はイマイチで、眼差しは空を漂う。
[10月7日(月) 村田真]

top
六本木アートレンド2002
  10/4〜12 旧三河台中学校体育館[東京]
 
 
大谷佳子展
六本木+アート+トレンドがこれかよ???ってな感じ。絵画、彫刻、写真、書、ファッション、カツラなどなんでもありの展示即売会なのだが、まるで学芸会。総勢80人にもおよぶ出品作家のひとりとして名を知らないのはともかく、主催のグローバル・カルチャーセンターも、共催の港区スポーツふれあい文化健康財団も初耳。そこに港区・港区教育委員会・東京都が後援し、芸術文化振興基金が助成している。どうやら六本木のアートのトレンドは私の知らないところで動いてるようだ。
[10月8日(火) 村田真]
top
   



ArtShopArchivesArt LinksArt Words
prev up next
E-mail: nmp@icc.dnp.co.jp
DAI NIPPON PRINTING Co., Ltd. 2002
アートスケープ/artscape は、大日本印刷株式会社の登録商標です。