DNPのサービスデザイン・ラボ(SDL)とは
未来のあたりまえとなるようなイノベーションを生活者・企業・有識者・クリエイターとともにデザインする、共創型の「サービスデザイン」手法の研究開発と実践に取り組む、広義のデザインチームです。
SDLに所属するサービスデザイナーは、サービスデザインコンサルタントとして、サービスデザインプロジェクトの設計とプロジェクトマネジメント、各種方法論、デザインツール、ファシリテーション、プロトタイピングの提供を行い、イノベーション創造活動へ従事しています。

4つの活動
サービスデザインとは
サービスデザインとは、『生活者が感じる「体験価値」を重視し、個々のタッチポイントのデザインに留まらず、事業としてサービス全体をデザインしていく行為』です。
サービスデザインの対象としては、サービス開発にとどまることなく、プロダクトの開発、ビジョン開発、事業開発、組織、公共など様々な領域に落とし込むことが可能です。アプローチの主な特長としては、基本的にデザインシンキングに代表されるような広義のデザイナーのマインドで実行することに加え、右記5点が挙げられます。
- 基本的な4つのプロセス——気づきの発見(Discover)、発案(Define)、プロトタイプ(Develop)、実現性の確認(Deliver)——を反復して進める
- 整備されたツール/手法を適宜活用
- 多様性を強みに変える共創型(コ・クリエイション、オープンイノベーション)のプロジェクトとして進める
- 包括的視点(生活者、サービス提供者など)での体験価値の設計
- 複数のタッチポイントを繋げた一連のジャーニーとして設計する
デザインツール・独自のメソッドをつかって、オーセンティックなサービスデザインのアプローチだけでは達成することが困難な「意味形成を伴うサービスイノベーション」の創出を目指します。
サービスデザインの大きな特徴の一つは、生活者をリサーチの対象としてみるのではなく、デザインチームに迎え入れて実行する点にあります。その為、一部の専門性を有したデザイナーだけが実践できれば良いといったものではなく、デザインリテラシーが揃わないメンバーでも使いこなせるようにデザインツールや手続きを整えておく必要があります。SDLでは、実ビジネスにおけるイノベーション創造活動を通じて抽出した様々なビジネス上の課題を対象に、数多あるデザインツールを組み合わせながら、また様々なビジネスメソッドと自らの経験則を掛け合わせながら、独自のメソッドを形成し、誰もが使える状態へと昇華する活動を続けています。中でも特にオーセンティックなサービスデザインのアプローチだけでは達成することが困難な「意味形成を伴うサービスイノベーション」を創出する為の手法研究に注力し、慶応義塾大学経済学部 武山政直教授との共同研究に取り組んできました。
その研究成果として、実ビジネスの中でもすでに実績のあるサービスデザインメソッドは こちらのページ で紹介しています。

共創の場
共創の場「P&Iラボ・コラボレーション」は共創型デザインプロジェクトを効果的に行える場所です。
“共創マインドのスイッチが入る空間”をコンセプトに、家具の配置や動線設計など、スペースデザインにこだわりました。
仮説やアイデアの検証、具体的な課題や改善点の抽出を目的とした「プロトタイプ」が制作できる工具類や材料、実証実験が行えるプロジェクターやスクリーンを完備しています。