セミナー参加レポート

シナリオプランニング「ソーシャル」セッション

2014年10月29日、11月13日、11月20日に、ヒューマンルネッサンス研究所が主催する「シナリオプランニングセッション」が開催されました。このセッションに、サービスデザインラボの鈴木も参加してきましたのでレポートします。

セッションの概要

本セッションを主宰するヒューマンルネッサンス研究所は、未来の社会課題、ソーシャル・ニーズの提案を進めている、オムロン株式会社の研究機関です。未来社会の可能性をシナリオとして描き出すシナリオプランニングの考え方や手法を活用した研究活動の一環として今回のセッションが開催されました。
全3回のセッションを通じて、2025年の超ICT社会における「安心できる暮らし」はどうなっているのか、複数の「不確実だが起こりうる可能性のある未来」のシナリオを描きながら検討しました。
以下、各会の内容をご紹介します。

第1回 「マクロな未来社会の描写」

10/29(水)に開催された第1回のセッションでは、社会全体というマクロな視点から各未来シナリオを描き、その社会の課題・ニーズを検討しました。まず始めに、全3回のセッションを通して検討のベースとなる2つの軸と4つの未来シナリオが紹介されました。

<2つの軸>

経済のあり方(成長型か定形型か)
行動の志向性(リスクを恐れないか、排除するか)

<4つのシナリオ>

シナリオ1:悠々安穏ライフ(定常型でリスク排除)
シナリオ2:信念追求ライフ(定常型でリスクを恐れない)
シナリオ3:High Risk High Return ライフ(成長型でリスクを恐れない)
シナリオ4:Care & Gain ライフ(成長型でリスク排除)

HRI Scenario Planning 4つのシナリオのイメージ

参加者は少人数のグループになり、担当するシナリオの社会において 10年後、「家族・人間関係」「暮らし」「お金の使い方」などがどうなっているのかを検討しました。

アイディアが出揃ったところで気になるアイディアに投票を行い、各自深く考えてみたいシナリオを選びました。同じシナリオを選んだメンバー同士で出ているアイディアを整理し、シナリオの社会像の「良いところ」「悪いところ」「新たに出現しているモノ・サービス・人」を検討しました。
最後に各シナリオで出たアイディアを全体で共有して第1回は終了しました。


第2回 「人物像、生活ストーリーの描写」

11/13(木)に開催された第2回のセッションでは、その社会に生きる個人というミクロな視点から、第1回で検討した各未来シナリオを掘り下げていきました。

HRI Scenario Planning 第2回の検討内容のイメージ

まず始めに、前回検討した4つのシナリオのうち、各自興味のあるシナリオを選んでチームを作りました。今回の検討のベースとなるペルソナ(20代女性と50代男性)のプロフィールを見ながら、各チーム1つのシナリオ、1人のペルソナの10年後の生活の様子や価値観を検討しました。
途中、他のメンバーのアイディアも参考にしながら、チームメンバーと担当するペルソナの人物像を固め、同じペルソナの他のシナリオを検討しているチームと情報共有しました。

その後、10年後の社会においてペルソナが直面しそうなピンチを出し合い、それを軸にストーリーを作成しました。
最後に全体で私が描いたストーリーを共有し、第2回のセッションが終了しました。

第3回 「未来シナリオ作成」

11/20(木)に開催された第3回のセッションでは、過去2回のセッションで描いてきたシナリオを背景に、その社会における課題・ニーズを発見、サービスコンセプトづくりを行いました。

まず始めに、第1回、第2回のセッションで検討してきた4つのシナリオのそれぞれの未来について、考えられる課題が共有されました。

HRI Scenario Planning 第3回の検討内容のイメージ

次に、第2回で担当したシナリオについて、提示された課題の内容が適当か、他に課題が無いかをチームで話し合いました。
その後、個々に興味のあるシナリオを選び、課題を解決するための製品やサービスのアイディアを検討しました。
最後に検討結果をイラストや寸劇で表現して、全員で内容を共有しました。

※セッションの詳細な内容や成果物は、下記ヒューマンルネッサンス研究所サイトをご参照下さい。

所感

今回のセッションへの参加を通じ、4つのシナリオそれぞれについて深く掘り下げ、社会問題やサービスを考えていくという手法を一通り体験でき、勉強になりました。全く異なるシナリオでも共通する傾向や課題が出るケースもあり、新たなサービスの検討に役立ちそうです。

(敬称略)