セミナー参加レポート

Lean Startup Machine Tokyo December 2013

2013年12月13〜15日に、ニューヨークを拠点とするスタートアップ支援団体Lean Startup Machineが主催する実践型アイディエーションワークショップ「Lean Startup Machine Tokyo December 2013」が開催されました。このイベントに、サービスデザイン・ラボの佐々木も参加してきましたのでレポートします。

Lean Startup Machine

本イベントは、起業や新規事業立ち上げのためのマネージメント手法であるリーン・スタートアップを、実践を通して参加者が体系的に学習することを目的としています。具体的な内容は、参加者が持ち込んだアイデアに対して4名のチームを結成し「Get out of the building !(ビルの外へ飛び出せ!)」を合言葉に、街頭インタビューなどの仮説検証を繰り返しながらアイデアを具体的なサービスへと発展させていくというものです。最終日にはコンペ形式の発表会が行なわれ、3日間を通してサービス実現性を裏付けるデータをどれだけ集められたかを基準に審査が行われました。

本イベントではリーン・スタートアップを体系的に実践するために、一連の仮説検証をJavelin Boardと呼ばれるツールを使って進めていきました。Javelin Boardに、検証する仮説、検証作業の終了条件、検証を通して改善されていくサービス内容(顧客・課題・ソリューション)を随時記入していき、振り返りや方針転換の際に利用します。また、メンターと呼ばれるリーン・スタートアップの専門家たちが会場を巡回しており、いつでもサポートを受けることができました。

Lean Startup Machine 会場風景
Lean Startup Machine Javelin Board

ここからは、私が参加した「後悔しない家選びを実現するサービス」チームのワークの様子をご紹介します。


インタビューによる課題の把握


まず顧客の課題を把握するために、会場近くの商業施設にて、家の購入経験がある20人に対してインタビューを実施しました。「家を購入した後に後悔したことがあるか」、「その後悔は強い後悔か」、「物件・周辺環境に関する情報をどのように集めたか」などの質問により顧客が持つストーリーを聞き出し、そこから家選びにおける現状課題を分析しました。

インタビューの結果、「Webサイトや不動産屋により既に十分な情報が提供されているため、家の購入後に強い後悔を感じることは少ない」ということが判明する一方、「後悔しないために行なう、物件周辺に関する情報の収集に手間が掛かる」という、想定とは異なる課題も明確になりました。

Lean Startup Machine 質問内容の検討
Lean Startup Machine インタビュー結果のまとめ

製品プロトタイプを使ったソリューション検証

上記で判明した課題に対して「物件周辺の情報収集を代行し、それをまとめたレポートを販売する」というソリューションを考案し、最低限の機能を持った製品プロトタイプを作成しました。プロトタイプは、調査地域を世田谷区とし、自治体からの助成金、商業施設や病院、小学校などの評判をまとめたレポートのサンプルです。

サービス実現のために、最も重要度の高い仮説である「顧客が我々の集めた情報を信頼し、購入する」を検証するために、製品プレゼンを実施しました。家を購入予定の顧客に接触するために不動産屋の店先でターゲットを探し、3組の顧客にレポートサンプルを見せ、サービスを利用したいかどうか質問しました。その結果、1組の顧客から利用したいという回答を得ることができました!

Lean Startup Machine 制作した製品プロトタイプ
Lean Startup Machine 購入希望者

発表会

チームごとに持ち時間5分で、最終サービス案とそれに至ったプロセスを発表しました。実証実験を通して、サービス実現性を裏付ける証拠をどれだけ集められたかを基準に審査が行なわれ、自身が所属したチームが最優秀チームに選ばれました。

Lean Startup Machine 発表会風景

本イベントでは、思いつきレベルの起業アイデアを短期間で実現性の高いサービスへと発展させていくリーン・スタートアップを体験しました。本手法の特徴である「仮説検証を繰り返し、サービスを段階的に構築していく」を実践することで、そのスピード感と確実性を肌で感じることができました。

(佐々木)

(敬称略)