メディアバリューレポート VOL.67「生活者のスマートフォン利用」"なんとなく"スマホを使う情報タイムライン派

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スマートフォンの利用率は首都圏で約6割。その半数以上が、スマホを生活のメインデバイスとして利用している。スマホは、アプリの充実により生活の様々なシーンに浸透してきているが、主な使い方としては、周囲の人とつながるためのツールとして利用する生活者が約6割を占めた(図1)。彼らは買い物や情報収集のために積極的にサービスを使いこなすというよりも、自分のタイムラインのなかで周りの人がシェアする情報を追うなど、スマホを利用して身近な人とつながりながら情報収集をしている。デバイスの進化とともに情報量が増大するなか、メディアを断片的に利用する情報受信型の生活者の姿がうかがえる。今号は、スマホユーザーの大半を占める「情報タイムライン派」に注目し、彼らの購買行動の特徴から、今後のスマートフォンを介したコミュニケーションの在り方を探る。

(図1)スマホの使い方3タイプ
(図1)スマホの使い方3タイプ

普段からスマホで「なんとなく」情報収集

時間があればスマホを利用する「情報タイムライン派」は、洋服の買い物でも、普段から比較・検討といった、明確な買い物の目的がない段階を中心にスマホを利用する。買いたい商品がしぼられた後、どこで購入するのが安いかなど、最終決定から購入に近い段階でのスマホ利用が目立つ「生活便利派」とは対照的だ(図2)。また、比較・検討する際の情報源としても、「情報タイムライン派」は、SNS やブログなどスマホで日常的に目にするWebメディアを活用する傾向がある。
「情報収集派」が店頭ディスプレイや雑誌、通販カタログなど情報源を幅広く利用しているのに対して「情報タイムライン派」は、比較・検討でも「Instagram」等の写真共有アプリや「WEAR」等のファッションコーディネートアプリで、有名人や友人のコーデを眺めるなど、空いた時間にスマホでできる情報収集をしている(図3)。特定の商品を調べるために情報収集するのではなく、日常的なスマホ利用のなかで、さまざまな人の買い物や商品情報に触れながら、欲しいもの、買いたいもののイメージを広げて買い物をする姿が見てとれる。

(図2)洋服の購入プロセスでスマートフォンを利用する割合
(図2)洋服の購入プロセスでスマートフォンを利用する割合
(図3)洋服の参考情報源(比較・検討時)
(図3)洋服の参考情報源(比較・検討時)

コミュニケーションと情報収集が重なり合う購買行動

生活者は、SNSやメッセージアプリの利用など、日々のコミュニケーションのなかで情報収集するようになってきている。その中心にあるサービス、LINEでは「フロム・エー ナビ」がイメージキャラクターである「パン田一郎」とLINEで疑似的に友達になり、バイトの予定を事前に知らせるサービスを提供している。単なるバイト情報の提供ではなく、生活者の気分に合わせて会話につきあったり、バイト探しの相談にのるなど、生活者に寄り添うコミュニケーションに取り組んでいる。また、LINEはリアルなつながりを消費に結びつける新しい買い物体験の場として、CtoC向けのECサービスも始めているのだ。
スマホを介したコミュニケーションと情報収集が重なり合う購買行動が、「情報タイムライン派」を中心に広がっている。生活者の暮らし方や趣味・嗜好によってアプリの使い方が多様化していくなかで、"生活者の日常"と商品、サービスの価値との接点を捉え直すことが求められていく。

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マーケティングインサイト・ラボ 岩井 美樹
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