メディアバリューレポート VOL.64「主婦の購買行動の変化」買い物を臨機応変にする"コンビニ活用主婦"

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景気の変動や消費税増税によって、商品やサービスの価値と価格のバランスに生活者が敏感になるなか、流通各社の競争は激しさを増している。スーパー各社が郊外を中心としたこれまでの取り組みを一転させ、都市部への小型店舗出店に積極的になる一方で、主要CVS チェーンはドリップコーヒーや生鮮食品、チルド惣菜など「食」の充実を図っており、コンビニエンスストアの惣菜販売額は増加し続けている((一社)日本惣菜協会「2014年版惣菜白書」)。そして、DNPの調査では、コンビニエンスストアの利用率がいずれの層でも9割を超え、幅広い層の暮らしを支えるチャネルとなっていることが分かっている(図1)。
今号では、専業主婦のコンビニエンスストアの利用率が近年上昇していることに注目し、その背景にある主婦の暮らしや買い物の変化を探る。

(図1)コンビニエンスストアの利用率推移
(図1)コンビニエンスストアの利用率推移

身近なチャネルでこまめに買い物をするコンビニ活用主婦

主婦のコンビニエンスストア利用率の上昇とともに、主婦がコンビニエンスストアで加工食品やアルコール飲料を購入する割合は上昇(図2)。菓子類やジュース・清涼飲料は引き続き購入されているものの、冷凍食品、インスタント食品などの加工食品やアルコール飲料の購入が定着してきていることから、コンビニエンスストアが小腹満たしなどその場で必要な商品を購入するチャネルとしてだけではなく、日常生活の買い物を支えるチャネルのひとつとして主婦の暮らしに浸透しはじめていることが分かる。
そこで、加工食品を購入するチャネルのひとつとしてコンビニエンスストアを利用している主婦—"コンビニ活用主婦※ "に注目すると、その割合は主婦の約2割を占めており、年々増加している。この層は、コンビニエンスストアを行きやすく、買いやすい、自分に合うチャネルと評価し、"こまわりの効く身近なチャネル"として、頻繁に利用している(図3)。また、コンビニエンスストアだけでなく、食品スーパーや大型・総合スーパーの利用頻度も高く、食品スーパーでの買い物では、まとめ買いやあらかじめ決めたものを買う傾向が低いことなどから、計画的に買い物をすることへの意識が低い(図4)。夕食に必要な食材をちょっと買い足したり、話題の美味しいスイーツをつい買ってみるなど、身近なチャネルにこまめに足を運ぶことで、その時々の自分の気分や状況に合わせて、買い物を臨機応変にしているのがコンビニ活用主婦といえる。

(図2)主婦がコンビニエンスストアで購入する商品の推移
(図2)主婦がコンビニエンスストアで購入する商品の推移
(図3)各チャネルを週に4、5回以上利用する割合
(図3)各チャネルを週に4、5回以上利用する割合
(図4)食品スーパーの利用の仕方
(図4)食品スーパーの利用の仕方

主婦の暮らしと買い物の変化への対応

女性の就業率や子どもの通塾率の上昇などにより、家族の帰宅時間はばらばらになり、揃って食卓を囲む機会は減少している。また、地域活動や趣味などで自分の時間を充実させることを意識するようになり、主婦が家事に割く時間は限られるようになっている。そうしたなかで、ネット上には時短料理や家事に関する情報が溢れ、便利家電や家事代行サービス、ネットスーパーなど、主婦に向けて買い物や生活を支える商品・サービスが数多く提供されている。
コンビニエンスストアを活用する主婦をひとつの例として、多様な選択肢から自身の暮らしに合う買い物の仕方を見つけ、変化していく主婦の購買行動を見据えたマーケティング活動が、今後求められていく。

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マーケティングインサイト・ラボ 岩井 美樹
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