メディアバリューレポート VOL.72「共働き世帯の購買行動」夫婦の連携が生み出す 新しい暮らしと買い物スタイル

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共働き世帯数が、1997年に専業主婦世帯数を超え、その後も増加の一途をたどる一方、専業主婦世帯は年々減少し続けている(図1)。結婚後も働き続ける女性の増加は、家庭の暮らしにもさまざまな影響を与えており、カジメンやイクメンなど、家庭生活に積極的に関わる男性像もとりあげられるようになった。今号では、家庭を支える「買い物」に注目し、家庭環境の変化による今後の在り方を探る。

 (図1)共働き等世帯数の推移

 

それぞれに変化する、夫婦の買い物スタイル

メディアバリュー研究が毎年実施している調査では、加工食品を購入する既婚男性(10~60代有職既婚男性)の割合が2002年は50.2%であったが、2014年には66.6%まで上昇した。食品スーパーやドラッグストアなどの生活チャネルを利用する割合も上昇しており、家庭の買い物に既婚男性が関わるようになっていることがわかる(図2)。女性の社会進出に加え、中学、高校での家庭科が男女必修になってから既に20年が経ち、家庭科教育を受けた男性が30代半ばを迎えていることなども影響して、若い世代の家事への関わり方は変化している。買い物をめんどうだと考える既婚男性が少なくなり、生活チャネルを「買いやすい」と評価する傾向もわずかに高まっているのだ。
有職主婦の買い物に目を向けると、近年、大型・総合スーパー(GMS)の利用率が低下している一方、コンビニエンスストアの利用率は上昇している(図2)。また、依然として利用率が高い食品スーパーは、週に4、5日以上利用する割合が最近3年間で約10ポイント上昇しており、コンビニエンスストアの利用率が上昇していることと合わせてとらえると、身近なチャネルで必要なものを都度買いそろえるスタイルへの変化がうかがえる。
主体的に買い物に参加する男性が増えるなど、家庭における買い物への夫婦それぞれの関わり方の変化が、店舗を利用する顧客層の多様化や、買い物スタイルの変化へとつながり、店舗の利用の仕方を変える一因となっている。

(図2)生活チャネルを週1回以上利用する割合の推移

 

幅広く家事に関わる男性、変化する暮らし

DNPの調査では、食品や日用品の買い物を行っている既婚男性は半数を超え、主に主婦が担当していると考えられている「料理」や「献立を考える」についても約3割になるなど、既婚男性が家事に幅広く関わるようになっていることが分かる(図3)。
そして、家事や食生活、家族だんらんなど、主婦を中心にした従来のスタイルを維持する専業主婦世帯と比べると、共働き世帯は、利便性の高いサービスや商品を取り入れながら、おのおのの家庭に合う生活をつくることに積極的だ(PDF裏面参照)。
「一億総活躍社会」に向けた政策によって、子育てや介護を理由に職を離れることのない環境整備が進められ、多様な働き方が受け入れられていく一方、少子化対策も意識され、快適で豊かな家庭生活を維持するためのサービスへの期待はより一層高まっている。ネットスーパーをはじめとするオムニチャネルに対応したサービスや、夫婦や家族間でのコミュニケーションを支えるツールなど、日々の暮らしを支える買い物においても単なる利便性だけではなく、共働き世帯を家族という単位で支え、新しいニーズに応える店舗やサービスづくりが求められていく。

(図3)既婚男性の家事への関与

 

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