便利+αの魅力で取り入れる簡便商品

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NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」によると、成人女性の平日における1日当たりの家事時間は平均で4時間18分となり、この10年間で減少傾向が続いている。有職女性の増加や晩婚化などにより、ライフスタイルが多様化する女性たちの間で、日頃の調理を手助けしてくれる簡便食品がどのように入り込んできているのかを紐解く。

10~20代女性の半数が「半調理済み食材」「カット済み食材」を取り入れている

2015年12月に実施したDNP「ライフスタイル調査」によると、女性がさまざまな簡便商品やサービスのなかで、最も取り入れているのは「鍋つゆやパスタソースなど、合わせ調味料」で、約7割が活用している。その他「冷凍食品やお惣菜」、「缶詰・水煮」も、約6割の女性が調理に取り入れており、生活への浸透度が高い。
ただし年代別にみると、調理に取り入れている簡便商品の傾向に違いがあることがわかる。30代以上の女性は「合わせ調味料」、「冷凍食品やお惣菜」、「缶詰・水煮」を取り入れる割合が高い一方で、10代~20代女性は「半調理済み食材」や「カット済み食材」などを取り入れている割合が高い。

簡便商品・サービスの取り入れ状況
簡便商品 鍋つゆ パスタソース 合わせ調味料 冷凍 レトルト 惣菜 外食 宅配 半調理 カット野菜 

「美味しさ」も簡便商品を取り入れるポイント

さらに、10~20代の簡便商品に対する評価をみると、「合わせ調味料」や「レトルト食品」などを「便利だと思う」と高く評価しているが、「美味しいと思う」とも評価している。簡便商品を取り入れることへの抵抗感も少なく、「便利」であることに評価が集中する30代以上の女性とは取り入れ方が異なっていることがわかる。本来の調理過程を省いたり、楽がしたいだけでなく、自分の料理スキル以上の食事を作ることができるなど、食生活を充実させるものとして簡便商品を取り入れている若年女性の様子がうかがえる。

簡便商品・サービスに対する評価
合わせ調味料 レトルト食品 美味しい 便利 手抜き 

約4割が「料理のレパートリーを増やしたい」

10~20代女性は30代以上の女性と比べると料理頻度が低く、経験が少ないこともあり、「料理のレパートリーを増やしたい」と思う割合が高い。レパートリーを増やし食生活を充実させたいと思う一方で、「自分で料理することが好き」と考える割合は比較的低い。自分自身の料理の腕を上げずとも、自分でつくる料理がより美味しくなり、合理的に料理の幅を広げてくれるため、簡便商品が若い世代の女性に取り入れられている可能性がある。

料理に対する考え
料理に対する考え 

今回注目した簡便商品をとっても、調理に取り入れられ方や意識が変化していることを垣間見ることができる。生活者の暮らしの変化をとらえ、多様化するニーズをきちんと理解していくことが、今後さらに求められるだろう。 


DNP「ライフスタイル調査」
調査時期:2015年12月
調査対象者:全国の16〜79歳男女 2,600名
調査手法:インターネット調査

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マーケティングインサイト・ラボ 鈴木 麻央