「お気に入りを贈り物にする」ブランド体験ストーリー

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食品や飲料など、日常的に購入している商品カテゴリーについて、「お気に入りのブランドや商品を人に贈ったことがあるか」を尋ねたところ、約4割が「ある」と回答しました。 生活者は、季節ごとの催事や誕生日などのお祝いごとのほか、ねぎらいや応援等、さまざまな機会に贈り物をして、メッセージを伝えています。 今回は、自分のお気に入りのブランドや商品を「人に贈る」という体験が、その商品やブランドに対する評価や行動にどのような影響を与えるのかに注目します。

お気に入りのブランド・商品を人に贈った経験
DNP「ライフスタイルに関する調査」(2017年6月)


ブランドを[贈る] 4つの体験ストーリー

「普段何気なく購入しているお気に入りの商品を、身近な友人や家族などに贈る」という体験を通じておきているブランドへの意識や行動の変化を、4つにまとめました。

愛着度が更にアップした

  • ・私が愛用している商品を見て、友人が「どこで売っているのか?」と尋ねてきたので、詳細を書いた手紙と一緒にプレゼントしたところ、その友人から絶賛のコメントを貰った。その後、自分もそのブランド以外は購入しなくなった。(38歳女性)
  • ・お気に入りのメーカーのハーブティーを仕事復帰した友人に「リフレッシュに飲んでね」と渡したところ、「疲れた日の夜に飲んで癒されている」とメールが来たので、改めて効果を実感しました。(45歳女性)

情報を調べるようになった

  • ・好きなブランドのチョコレートを渡したらとても喜ばれたので、お得情報や最新情報を知りたくて、ツイッターに登録して楽しく読んでいます。(45歳女性)
  • ・普段飲んでいるメーカーのビール詰め合わせを贈ったら、大変喜んでいただいて、普段は店で選ぶ程度だったが、それからはメーカーのサイトも調べるようになった。(41歳男性)

他のラインナップも買ってみるようになった

  • ・気に入っているブランドのコーヒーを手土産に持って行ったところ、後日おいしかったとの報告があり、他の種類のコーヒーも試しに購入して味わってみた。(66歳男性)
  • ・昨年のお歳暮に好きなハム・ウィンナーのギフトセットを実家に送った。それから、そのハムだけでなく、他のいろいろなハム・ウィンナーについてもときどき買って、ビールを飲みながら味比べをするようになった。(59歳女性)

家族や友人とお気に入り体験の共有をするようになった

  • ・買い置きしているクレイジーソルトを友人にあげたら、どのような使い方ができるのか、料理の情報を交換するようになり、より仲良くなれた。(58歳女性)
  • ・お気に入りのチョコレートをお歳暮として母に贈りました。美味しいと喜んでくれて1粒づつ大事に食べていると言ってくれました。自分用にも購入したので、食べているときは遠く離れた場所に住んでいる母と時間を共有しているような気持ちになれて嬉しかったです。(36歳女性)
DNP「ライフスタイルに関する調査」(2017年6月)


自分のお気に入りを人に贈って喜んでもらう体験は、贈った人自身のブランドや商品への愛着度アップにつながっており、さらには情報収集をする、他の商品ラインナップを購入するなど、お気に入りに対する能動的な行動を促す様子が窺えます。


贈り物をすることにより深まる人とブランドのつながり

食品や飲料のお気に入りの商品を贈った後の気持ちの変化を見ると、8割近くが「より親近感がわく」、7割が「商品をもっと知りたくなる」と回答していました。

お気に入りのブランド・商品を人に贈った後の気持ちの変化
DNP「ライフスタイルに関する調査」(2017年6月)


生活者はお気に入りのブランドや商品を贈り物にすることで、贈った相手と共有し、自分がどのように思っているかだけではなく、相手がどのように評価するかという視点でもそのブランドと向き合うことになります。
体験ストーリーにもあるように、贈った相手がそのブランドを喜んでくれることは、相手との関係をつなぎ、共通の話題のひとつともなります。
ブランドや商品が「贈り物になる」ことは、単に購買機会を増やすだけではなく、さまざまなブランド体験や顧客とのつながりを創出していきます。

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マーケティングインサイト・ラボ 安藤 慶子