SNS時代のプチギフト事情

998 View

FacebookやinstagramなどSNSの影響で、生活者は「嬉しかった」「感動した」「楽しかった」などの気持ちを、ふだんから互いに共有するようになり、友人など身近な人との心の距離は格段に近くなりました。日常的なコミュニケーションが活発化するなかで、時期やイベントに関係なく、普段の生活のなかで贈りたい相手にちょっとしたものを贈る、「プチギフト」のやり取りも増えています。

プチギフトを贈る割合は年々増加の傾向

半年以内に「プチギフト」を贈った割合は、2017年は25.7%となり年々上昇傾向です。男女で比較すると女性は35.0%が贈っており、男性(16.1%)より高いですが、男性も同様に上昇傾向です。

「プチギフト」を贈った人の割合


独身女性が贈る、”返礼”としてではないメッセージを伝えるプチギフト

プチギフトのやり取りが活発な「独身女性」と「子育て女性」に注目して、プチギフトで伝えたメッセージをみると、子育て女性の多くが「ありがとう」「いつもお世話になってます」というメッセージを伝えている一方で、独身女性は「おめでとう」「がんばってね」など普段の生活のなかにあるさまざまなメッセージを伝えています。
これは子育て女性は、家族やママ友・パパ友とのやり取りが多く、子育てなどで、普段から協力し合う関係のなかでの何かしてもらったお礼として贈られているからと見られます。一方、独身女性は友人や職場の相手、家族など贈る相手も幅広く、身近な人の状況に「いいね」をしたり、話題を提供するような感覚で贈っています。
※独身女性=15~79歳の未婚の女性
 子育て女性=高校生以下の末子がいる女性

「プチギフト」を贈ることで伝えているメッセージ


「プチギフト」を贈った相手



高級感といったギフト性を必ずしも必要としない

プチギフト選びでは、子育て女性は「相手の好みであること」「見た目がカワイイ・オシャレ・面白いものであること」「高級感やプレミアム感があるもの」など、見た目の華やかさやワンランク上のものであったり相手ができるだけ喜ぶ商品を選んでいます。独身女性は「相手に気を遣わせない価格のものであること」「小分けにされていたり、シェアしやすいこと」「じゃまにならないサイズであること」など、お返しなどの気を遣わせず、相手が気軽に受け取れるものであることを重視しています。
プチギフトの内容をみても独身女性は「スイーツ」を贈る割合が全体平均を下回り、「市販のお菓子」「飲料」など、スーパーやコンビニなど身近なチャネルで売っていて、思い立ったタイミングで買って渡せるものを贈っています。「おつかれさま」「差し入れだよ」といったその時自分が伝えたいメッセージをそえて、さまざまな商品をプチギフトとして贈っているようです。

「プチギフト」を選ぶ際の重視点


「プチギフト」として贈った商品


スイーツやお菓子以外にも「プチギフト」として贈られるチャンスあり

SNSでのコミュニケーションを背景に、独身女性のプチギフトには話題の提供や応援、ねぎらいなどさまざまなメッセージがこめられていることがわかりました。こうした背景から、gifteeやLINEギフトなどのソーシャルギフトでは「野菜ジュース」「ラーメン」「お米」など、既にさまざまな商品カテゴリがギフトとして贈られています。”おつかれさま”というメッセージにはほっと一息つけるような「コーヒー」、”よくがんばったね”というメッセージにはご褒美に食べてもらえるような「アイスクリーム」、”健康には気をつけてね”というメッセージには「野菜ジュース」といったように、商品カテゴリやブランドの持つメッセージ性に注目することで、これまでギフトとして贈られてこなかったものもプチギフトとして贈られる可能性は高まります。
こうしてプチギフトとして贈られることは、生活者にとって商品やブランドを体験するひとつの接点となりそうです。




DNP「日常生活とギフトの実施状況に関する調査」
調査時期:2017年6月
調査対象者:全国の15~79歳男女 2600名
調査手法:インターネット調査

  • LINEで送る
  • Facebookでシェアする

マーケティングインサイト・ラボ 川村 美佳