ママ・パパの悩みごとと家事代行サービスへの期待

998 View

家族にとって「家事をどうこなすか」は古くて新しい永遠の課題ですが、「具体的にどうするか」の解は家電製品や育児用品、新サービスの誕生や進歩によって変わってきています。DNPで2017年末に実施した調査の結果を「専業ママ」「共働きママ」「専業世帯パパ」「共働き世帯パパ」(※)を対象に分析し、子育てママ、パパがどこで困っていて何が望まれているのか探っていきます。

自分のことを短気だと思っている専業ママ、不器用だと思っている共働きママ

自分の人柄をどのように認識しているか聞く質問を上記のママ、パパ4分類で比較すると、専業ママは「短気・せっかち」「家庭的」「うきうき」などの回答率が4分類のなかで最も高くなっている。また共働きママは「素直な」「不器用」がほかより高い。不器用である根拠はないが、家事と育児と仕事をこなしつつも困難を感じていることがうかがわれる。
専業世帯パパは「優しい」「知的」「上品」など品の良さを感じさせる項目で4分類のなかで最も高い一方、「臆病、気が弱い」でも高いなど自信のなさも見え隠れしている。共働き世帯パパは「楽観的な」など余裕を感じさせる項目がほかより高く、「わがまま」「ワイルド」などほん放な一面をうかがわせる項目も目立った。

今の自分に近いと思うもの(子育て女性)

今の自分に近いと思うもの(子育て男性)

※当記事におけるママ、パパの分類定義は以下の通り

ママは掃除と料理を何とかしたいと思っている

思うようにいかないこと、やりたくないことを見ると、専業ママ、共働きママを問わず、最も高かったのは「掃除」で、ともに40%台となった。家事にかけられる時間が限られている共働きママにとって、料理はお惣菜や家電製品でなんとかなっても、掃除はなかなか時間短縮が難しいため、高い割合となったと考えられる。「料理」「子育て」「洗濯」など「掃除」以外の家事・育児全般では専業ママが最も高かった。専業ママが子育て、子供との時間を優先して日々の生活を送っている様子がうかがわれる。

思うようにいかないこと、やりたくないこと

掃除を外注することへの抵抗感低下

どうにかしたいこと、改善したいと回答のあったことについて、自分でやらなくてはいけないと思う理由を見ると、専業ママは料理、掃除、子育てともに「自分の役目だと思っているから」が高い一方、共働きママでは料理、掃除については低位にとどまった。また専業ママ共働きママともに掃除について、「他に誰もやらないから」「やらないとサボっていると思われるから」が高く目立ち、あまりやりたくないという意識が垣間見える。一方で「人の手を借りたり、お金をかけたりするのはやり過ぎだと思うから」は掃除に関しては他の理由に比べて低位となり、お金をかけてサービスを依頼することへの抵抗感が比較的低いことがうかがえる。

どうにかしたいこと、改善したいことについて自分でやらなくてはいけないと思う理由/専業ママ
どうにかしたいこと、改善したいことについて自分でやらなくてはいけないと思う理由/共働きママ

ワークライフ・バランスの切り札と期待される家事代行サービス

かつてM字カーブと呼ばれた日本の女性の労働力人口比率の年齢別曲線は2016年にはピーク(25歳~29歳81.7%)とボトム(35歳~39歳71.8%)の差は10%を切り、富士山の頂上の凹みのような形状となり、もはや谷ではない。忙しいなかで家事をどのようにこなすかは夫婦の悩みの種となっている。その切り札の一つとして家事代行サービスが期待されている。共働きママ、専業ママ問わず、掃除をしないといけないと思う理由で多かった「他に誰もやらないから」などの回答はあまり前向きな理由とは言えず、「しなくていいならしたくない」「誰かがやってくれるなら頼みたい」という気持ちがよく表れている。そのこともあり、お金をかけて家事代行を頼むことへの子育て世代の心理的なハードルは下がってきている。
今回の調査では子育て世代のみならず、60代以上のシニア層でも掃除などの有料サービスへの期待が大きいことも明らかとなった。このようなことから有料の家事代行サービスには幅広い生活者にニーズがあると推察される。金額と内容に納得すれば忙しい層から利用を試み、徐々に普及が進んでいくと考えられる。

DNP「消費のきっかけ調査2018」
調査対象:15~79歳の男女2600名
調査手法:インターネット調査調査
地域:全国
調査期間:2017年12月15日(金)~18日(月)

  • LINEで送る
  • Facebookでシェアする

情報イノベーション事業部C&Iセンター第1インテグレーテッド・コミュニケーション本部マーケティングインサイト・ラボ 荒川 篤志