2015年6月30日

ユニバーサルデザイン対応パッケージの開発支援システムで「第39回木下賞 包装技術賞」を受賞

2015年5月、DNPは、指先の触感や動作を数値化する触動作センサーを活用してユニバーサルデザインに対応したパッケージ開発を支援するシステムで、日本包装技術協会の「第39回木下賞 包装技術賞」を受賞しました。

少子高齢化が進むなか、誰にでも開けやすく、使いやすいパッケージが今まで以上に求められています。そのため、パッケージの開発にあたっては、開けやすさや掴みやすさなど、人がどのように製品を使い、どのように感じているかを客観的に分析・評価を行い、それらの結果を設計に反映していくプロセスが重要になります。

今回受賞したシステムは、触動作センサー「HapLog®」とDNPが開発したパッケージに特化したオリジナル解析プログラムを組み合わせたものです。これにより、パッケージの開封時などにおいて、指先の動きのデータ化と可視化を行い、どの要素がパッケージの開けやすさや使いやすさなどに影響を与えているかを特定し、その分析結果をもとにパッケージ開発を行うことができます。従来の調査では把握できなかった、これらの要素を数値化することで、客観的な分析によるパッケージ開発が行えることが高く評価され、今回の受賞となりました。

【本システムの特徴】

  • 触動作センサーは、着用時の違和感が少なく、パッケージに触れた時の感覚を損なわずに、パッケージを使用した時の動作データを取得できます。同時に最大3本の指の動きを計測可能で、各々の指先の力加減と動きを100分の1秒以下の単位で計測できます。
  • オリジナル解析プログラムは、指先の力加減や動作の比較だけでなく仕事量も計測可能で、開けやすさや使いやすさなどに影響を与えている要素を多角的に特定できます。また、形状の異なる複数のパッケージや複数の生活者の動作データを、簡単に可視化して比較・分析できます。
  • 使用調査時に撮影した映像データとHapLogデータを組み合わせることにより、従来のアンケート調査などの主観的な評価では見えてこなかった影響を与えている行動とその状態を数値として可視化し、解析することができます。

DNPは、今回開発したシステムを食品・日用品メーカーに販売していきます。また、本システムを活用し、自社で開発しているパッケージの使いやすさの評価だけでなく、メーカー向けに使用調査やパッケージ開発におけるコンサルティングサービスを行うなどの取り組みを通じて、ユニバーサルデザインの普及・促進に努め、ユニバーサル社会の実現に貢献していきます。

*株式会社資生堂、カトーテック株式会社、株式会社テック技販が共同で開発した触動作センサーで、指先の力加減と動作が測定できるセンサーです。DNPが開発したパッケージの使用性解析に特化した分析プログラムを利用することで、簡単かつスピーディーに、パッケージ間や使用者間の使用行動データの比較を行うことが可能です。 

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