伝匠美 文化財の保存と次世代への継承

文化財の保存と継承

高精細複製「伝匠美」の使命

障壁画(襖絵・壁貼付絵・天井画など)のように建築物や庭園と一体になっている日本画を収蔵庫に収める場合、代わりの障壁画をどうするのか、ということが重要な問題になります。無地の障壁画に置き換える、新たな障壁画を描いてもらうという選択肢もありますが、絵画と建築空間が一体になったものが歴史的遺産だと考えると、現状にできるだけ近い状態を維持することが望ましく、多くの場合で模写や複製に置き換えることが求められます。DNPグループはこのニーズを受け、障壁画を主とする文化財の「公開と保存の両立」を目的として、1999年12月に高精細複製「伝匠美」の技術開発に着手しました。

「伝匠美」は、日本画が持つ色相・濃淡・階調を再現するだけでなく、素材、表現手法、作者の画歴・思想や絵画空間演出など、多角的な考察を行なっています。美術品としての鑑賞だけでなく、美術史研究にも堪える再現にこだわることが、「伝匠美」の使命と考えています。

「伝匠美」は、撮像から印刷までの高精細デジタル技術と、専用に開発した和紙、金箔地などの素材技術を結集し、精緻な再現性と次世代につなぐ耐久性を確保した文化財複製を実現しました。今日では、襖絵をはじめ壁画・天井画・屏風・掛軸など、広汎な日本画の表現技法を再現できるようになりました。

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