ベンダーロックを防ぐ共通フォーマットを利用したセキュリティシステム

SSFC(エスエスエフシー)

1枚のSSFCカードを中心に、さまざまなセキュリティ関連機器が利用できるだけではなく連携も可能です。マルチベンダー化と連携により、コストを抑え、容易に、セキュリティレベルを向上させることができます。異なるメーカー製品も1枚のカードで運用できます。

背景

●DNPの取り組み

DNPは、1980年代初頭にICカードの開発に着手し、現在、国内有数のICカードベンダーとして、数多くの企業・学校にICカードを提供しています。この間、ICカードの製造・発行体制を確立するだけでなく、ICチップ上で動作するソフトウェアや、PC上で動作するドライバソフト、各種アプリケーションソフトについても、社内開発を進めてまいりました。

こうしたハードとソフトの両面に亘るICカードの技術、知見、ノウハウをベースに、システム全体のインテグレーションや、導入前のコンサルティングなど幅広いソリューションをご提供しています。

オフィスのセキュリティ事情

●オフィスセキュリティの検討にあたって

日本ネットワークセキュリティ協会の「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、情報漏えいの要因として、内部要因(※)が、全体の約8割を占めています。このうち、約4割が紙媒体での漏えいとなっています。

※内部要因・・・誤操作、設定ミス、管理ミス、置き忘れ、情報持ち出し、内部犯罪等

このことから、オフィスセキュリティの検討に当たっては、ゲートシステムの導入だけでは十分でなく、オフィス内部におけるPCや書類などの管理を行い、物理・情報・ドキュメントのセキュリティをバランス良く高めることが重要です。
 

●ICカードによるオフィスセキュリティ

オフィスセキュリティを高めるためには、職域、電子情報、紙文書などへのアクセス管理を行う必要があり、このためには、確実な本人認証が必要です。

本人認証の方法としては、ID/パスワード、生体認証、ICカードなどがありますが、全体的なコスト、使い勝手の良さ、管理のしやすさなどから、多くの企業でICカードが使われています。

また、多くのメーカーから、カード認証式のオフィス機器や什器などが販売されています。

●ICカード導入時の課題

日本国内においてはFeliCaが大きなシェアを占めており、カード認証式オフィス機器や什器などの多くは、FeliCaに対応しています。

しかし、同じFeliCaを使っていても、チップ内部のデータ構成は、メーカーによって異なりますので、互換性がありません。

たとえば、入退室管理用として導入したカードは、プリンタや複合機の認証用カードとしては利用できません(暗号技術を使わない製造番号等による連携例はありますがセキュリティ的に推奨できません)。

このため、通常は、セキュリティ機器を追加導入していくと、一人で複数枚のカードを持たざるを得ません。
 

●“1枚のICカード”が理想

社員証のICカード化に当たっては、社員の利便性、カード製造コスト、管理コストなどを考慮すると、物理セキュリティ、情報セキュリティ、ドキュメントセキュリティ、労務管理、福利厚生に至るまで、すべて1枚のICカードで運用することが理想です。

すべてのシステムを1枚のICカードで利用


1枚のICカード=1つのIDで、アクセス権やログを統合的に管理

各種システムを1枚のICカードで運用することは、すなわち、各種システムが1つのIDで運用されることを意味します。これにより、IDの新規発行、削除、アクセス権変更といったID管理や、各種システムのログを集約し、社員ごとの行動履歴や分析といったログ管理を統合的に行うことが容易となります。

    

 

SSFC

●SSFC(Shared Security FormatsCooperation) について

1枚のSSFCカードを中心に、さまざまなセキュリティ関連機器が利用できるだけではなく連携も可能です。マルチベンダー化と連携により、コストを抑え、容易に、セキュリティレベルを向上させることができます。

異なるメーカー製品も1枚のカードで運用できます。

●SSFCのメリット

1. 統合的にIDを管理できます。
物理セキュリティ、情報セキュリティ、ドキュメントセキュリティ、労務管理、福利厚生など、各種機器を、同じID体系の中で使うことができます。このため、統合ID管理、ログ統合などを比較的容易に実現できます。

2. 高度なセキュリティ性を確保できます。
カード内部のデータが暗号化されていますので、高いセキュリティ性が確保されています。また、ゲート連携、監視カメラ連携により、さらに高度なセキュリティを確保することが可能です。

3. マルチベンダー化を実現できます。
異なるメーカーの製品を組み合わせて導入することができます。 たとえば、取引の都合上、ワンフロアに複数メーカーの複合機を導入せざるを得ない場合であっても、1枚のICカードで運用することができます。

4. 段階的にセキュリティを向上できます。
当初予定していなかったセキュリティ向上のニーズが出てきた場合であっても、カードの作り替えや追加発行、機器の開発やカスタマイズを伴うことなく、用途拡大を図ることが可能です。予算の都合で、一度にセキュリティを高めることができない場合も、将来のセキュリティ向上に備えることが可能です。


  • FeliCaはソニー株式会社が開発した非接触ICカードの技術方式で、ソニー株式会社の登録商標です。
    その他、記載されている会社名・製品名は各社の登録商標または商標です。

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