情報コミュニケーション部門イメージングコミュニケーション

概要:印刷、コーティング、ラミネーションといったDNPの基盤技術をベースに、新しい材料・加工技術を常に探究することにより、バーコードプリント用リボンからフォトプリント用メディアまで様々な用途に適した「熱転写メディア」製品を製造・販売しています。
さらにイメージングコミュニケーション事業部は、画像の撮影、加工から出力まで画像の取扱い全般に関わる「イメージング市場」へと事業領域を広げ、プリンター、ソフトウェア、プリントシステム、そしてネットプリントや写真データの加工・販売サービスなどの企画・開発を行っています。
画像を活用して生活者と社会のニーズに応える「楽しい、うれしい、面白い、懐かしい、便利」な製品・サービスをグローバルに提供しています。

スマートフォン・タブレット端末・デジタルカメラの普及に伴い、大量のデジタル画像が広く扱われています。これらの画像は家電量販店などに設置されたフォトプリントシステムや家庭用プリンターから手軽にプリントできるようになりました。これらに用いられているのが、DNPが開発した「昇華型熱転写メディア」です。「昇華型熱転写メディア」とは極薄膜のベースフィルムに昇華性色素をコーティングした熱転写リボンと専用の受像紙からなり、従来の写真に劣らぬ鮮明さと耐久・保存性を兼ね備えた記録材料として世界中で使われています。また、オンデマンドでプリントできることからテーマパークやパーティー会場での撮影プリントシステム、証明写真機など様々な用途に採用されています。DNPでは新しい材料・加工技術を常に探究し、優れた「昇華型熱転写メディア」の開発を継続することで、より美しく・より楽しいプリントの世界を生活者の皆様に提供していきます。

IDカード用プリントメディアの開発

 

クレジットカード、キャッシュカードをはじめ、電子マネー、交通系カード、会員カード、ギフトカード、社員証、学生証、マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証、診察券など、様々な分野で広く普及が進んでいるIDカードは、現在、生活やビジネスに不可欠なインフラとなっています。さらに、個人情報保護の観点から、より高度なセキュリティーを有するIDカードが求められています。このような市場動向に対応するため、DNPでは「熱転写メディア」の技術を応用して、カードプリンター用プリントメディアを提供しています。
DNPでは、さらなる高速プリント適性、耐久性向上、ホログラムや蛍光発色などによるセキュリティー性付与を目指し、開発に取り組んでいます。

溶融型熱転写メディアの開発

 

溶融型熱転写記録方式は、記録原理がシンプルでメンテナンスも容易であることからあらゆる分野で使用されてきました。製品の歴史は古く1970年代からワープロ用、チケットプリンター用メディアが使われ、普通紙ファクシミリ、バーコードラベル、バスラッピング等のサイン用途、また食品の消費期限や原材料名等を印字する用途にも展開しています。
「溶融型熱転写メディア」は、極薄膜のベースフィルムに熱溶融性インクをコーティングした構成になっており、用途に応じ熱溶融性インクを代えることにより耐光性、耐熱性、耐擦過性、耐溶剤性といった機能を付与しています。例えば、サイン用途では自動車の塗装に使われる材料をインクに使用することにより耐光性を、また、インクジェットなどの他の記録方式では使いにくい酸化チタンやアルミニウムの粒子を使うことにより、白色や銀色の印画も形成できます。
溶融型熱転写記録方式は、用途に応じた特殊材料を選択することも、様々な特性を持たせることができるため、今後もより広い分野で利用される可能性を持っています。
DNPでは、様々な用途に適した付加価値の付与により、溶融型熱転写記録方式による新規市場の創造を目指し、開発に取り組んでいます。

デジタルフォトプリントシステムの開発

 

DNPでは、昇華型熱転写メディアの高速性・即時性を活かしたセルフ型プリントシステム「PrintRush(プリントラッシュ)」や、写真店向けのフォトプリンターや受付用の店頭端末、証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」、記念撮影フォトブース「写Goo!」、テーマパークやパーティー・イベント会場での撮影プリントシステムなど、多様なニーズにあうデジタルフォトシステムを開発しています。
証明写真機「Ki-Re-i」では、撮影した証明写真画像データを生活者のスマートフォンへ送信するサービスや、インターネット経由で専用サーバーに情報を送信して顔写真付きIDカードの登録・更新作業に利用できるクラウド型IDフォト撮影サービスを、他社に先駆けて開発しました。この技術は個人番号カード(マイナンバーカード)を証明写真機「Ki-Re-i」から交付申請できるサービスにも活用されています。また、証明写真機「Ki-Re-i」の技術で培った技術を発展させ、設置場所に合わせた楽しさを演出するキャラクターやロゴなどのコンテンツデータとボックス内で撮影した写真を合成できる記念撮影システムにも用途を拡大し、ショッピングモールや動物園、水族館、映画館、アミューズメント施設などに設置されています。特に米国ではフォトブースでトップクラスのシェアを獲得しています。
写真プリント市場は日米欧にとどまらず、南米・アジアなど全世界が舞台となっています。地域ごとに異なるニーズにあわせ、生活者の思い出をきれいに印刷するためのプリントシステムの開発を強力に推進し、従来獲得できなかった市場を切り拓いています。

DNPでは、従来のデジタルフォトプリントシステムという枠にとらわれず、画像全般に関わる“イメージング市場”を事業領域と捉え、新たな付加価値を提供するシステムやサービスの開発に取り組んでいます。
新たなサービスとしてフォトブック作成サービス「DreamPages」を提供しており、それを支える開発受注用サーバーシステム構築を行っています。従来はB to Cビジネスとして進めてきた「DreamPages」のサービスを拡大し、B to B to Cに対応した商品として販売するためのサーバー構築を含めた、オンラインビジネスも進めています。さらに、プロスポーツ選手やアイドルなどのコンテンツ画像のプリントサービスを可能とする、データ保管からサイト構築、画像加工、プリント、配送まで各種機能をワンストップで提供するクラウド型画像販売ソリューション「Imaging Mall」(イメージング モール)を構築し、サービスを提供しています。
イメージングコミュニケーション分野では、広く世界に目を向け、新たな市場を創出するための研究開発に取り組んでいます。

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