

インターネット分科会

水戸芸術館現代美術センター 学芸員 森 司 氏

インターネットを始めとする高度情報化社会の到来にしっか
りと取り組んでいかねばならないということを踏まえつつ、こ
の分科会でイメージしているのは、近未来的にインターネット
を美術館の活動としてどのような理由づけにおいて必要とする
のかという必然性の方法論です。積極的にハイエンドなユーザ
ーとして我々は社会的に存在するシステムを利用してどう情報
をながしていくことができるのか、ということをコストやコン
テンツ、著作件の問題について検証しながら探っていくことが
できればと考えています。
インターネットを上手に取り込んでいくことができれば、美
術館もこれまでとは違ったかたちでの存在理由が提示できるの
ではないでしょうか。もちろん複数の専門家の方にもこの分科
会に来ていただいて一番ホットな話題を話していただき、皆さ
んとディスカッションの場も設けながら、楽しいインターネッ
トとの関わり方を模索していきたいと思います。


画像データベース分科会

版画家・美術評論家 西岡 文彦 氏

人びとが美術館へ出かけるのではなく、美術館が人びとのと
ころへやって来る時代が目前に迫っています。
インターネットに代表される電子メディアの急速な発展は、
美術館・博物館等、学術文化施設の情報が、家庭や職場で気軽
に楽しみながら参照できるような、データベースへと再編され
ることを要請しています。
当然、美術館等の提供する画像情報にしても、そうした個人
単位の在宅型の使用に耐えるように、楽しく美しく役に立つも
のへと、変貌を迫られています。
当分科会は、毎回を企画会議形式でおこないながら、そうし
た画像データベースのシステムの将来的なありかたを模索する
と同時に、拙著『マルチメディア美術館』(NTT出版)で試
みたような、たとえば『モナ・リザ』の顔を消したり、レンブ
ラントの作品をセザンヌのタッチに変換したりという、ゲーム
性に富んだ新たな美術教育ソフトの開発についても考えていき
たいと思っています。


<ワークショップ分科会

ミュージアムエデュケーションプランナー
大月 浩子 氏

現状として美術館内でおこなわれているワークショップは、
なかなか広く一般の理解を得ることはむずかしいようです。こ
の分科会では、「美術館のワークショップをいかに記録するか」
ということをテーマに、具体的な活動としてはインターネット
にのせる記録の共同制作をおこないます。
まず、「ワークショップとは何なのか」ということをディス
カッションを通じてメンバー相互の意思統一を諮り、現在の国
内・海外でのワークショップの記録や広報の事例研究からイン
ターネットを通じてワークショップへの関心や理解を得る方法
や、広報の手段としてどう使っていけば良いのかということを
探りつつ、画面デザインの問題なども含めて試行錯誤しながら
実際に制作してみたいと思います。他の分科会とのリンクも考
えながら共同制作をおこなっていく中で美術館でのワークショ
ップをとりまくさまざまな問題に対する解決策を皆さんと一緒
に考えていきたいと思います。


第2期美術館メディア研究会スケジュール
インターネット
分科会画像データベース
分科会ワークショップ
分科会'95年
10/25 第2期美術館メディア研究会ガイダンス & 基調講演
(伊藤俊治氏)11月
オリエンテーション & ディスカッション美術館と
インターネット
〜 現状と課題
(17日)マルチメディア時代の美術画像データベースのありかた
〜鑑賞・教育・販促の3つの軸から
(29日)美術館のワークショップについて
そしてその記録についての諸問題の検討
〜 現状と課題
(15日)'96年
1月
セッション 1インターネットのもたらす社会
ゲスト講師=
橋本典明氏
(東放学園)
(25日)<劇場としての美術館> のための画像データベース
開発方針をめぐって
〜鑑賞から参加へ、学習から娯楽へ〜
(30日)事例研究 (1)
国内事例
ゲスト講師=
斎正弘氏
(宮城県美術館)
(18日)2月
セッション 2インターネットの現在
ゲスト講師=
松山直道氏
(株式会社創夢)
(29日)
<対話するメディア> のための画像データベース
新しいメディアの可能性
〜名画の中に遊ぶ,美術館を読み解く
画像との会話を求めて
ゲスト講師=高橋周平氏
(20日)共同ワークショプの企画会議
(15日)3月
セッション 3美術館のインターネット参入のイメージ構築
メンバーによるディスカッション
(28日)
美術館データベースから、 データベース美術館へ
美術館および美術メディアの存在意義と存続の方策
〜在宅型の画像ネットワーク社会の未来像〜
(22日)共同ワークショップ企画会議
インターネットにのせるワークショップの活動記録アウトライン作り
(21日)
4月 中 間 報 告 5月
セッション 4知的財産権 (著作権) について
ゲスト講師=未定
ミュージアム・グッズと画像データベース
美術品におけるメディア・ミックスを考える共同制作ワークショップ
〜アクションプランメンバーによる作業
6月
セッション 5コストとセキュリティについて
ゲスト講師=未定
美術館カタログと画像データベース
画像通信および通信販売の拠点としての美術館
〜美術館収蔵品の新たな商品性〜
共同ワークショップ
メンバーによる作業
7月
セッション 6美術館のインターネット利用の雛型モデル
メンバーによるディスカッション
ヴァーチャル・ミュージアムと画像データベース
双方向メディア・ネットワーク時代の美術鑑賞
〜超個人仕様
マルチメディア美術館の可能性〜
共同制作ワークショップ
メンバーによる作業とディスカッション
9月
総括・シンポジウム〜デジタルネットワーク社会と美術館〜
〜美術館が在宅型の <劇場=大学=百貨店> となる日のために〜
〜新しい時代の美術館ワークショップの記録と広報〜
