Art Information Archive
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中国エリア 柳沢秀行
exhibition大木裕之 SALE

会場:すろおが463 
   700-0822 岡山市表町1-6-46
会期:1999年1月1日(金)〜1月14日(木)
問い合わせ先:086-231-8102
  開廊:10:00−18:00 ?24時間 入場無料


高知を根拠地に映画製作でクローズアップされていた大木裕之。岡山でも映画上映にトーク会と、しばしばその姿を見受けるが、今回もやってくれました。会場は、本、名刺、ビデオ、マッチ、パンツにジャージやらの衣類、それに本人のドローイングに生きた鶏(小屋入り)が乱雑に散らかされ、さらに布団を敷いて本人が会場で暮らし?、さらには飲みさしの一升瓶やら灰皿まで。大木の私物の他、他人の持ち物や作品までがいっしょくたに投げ出され、これら全てが売品として存在する。所々に見受けられるエロ本、エロビデオに成人映画のポスターが、失敗か?はたまた偽装か?と思考の契機を投げかけるように、物理的にもコンセプトでも、ともかく一筋縄ではいかない、てんこ盛りの展示でした。それにしても「あれは何?」と私に聞きに来る人が随分いただけでも、岡山の美術界に与えたインパクトは大きかったようです。
exhibition扇田克也展

会場:ギャラリーやぶき  
   岡山市浜2-2-38
会期:1999年1月7日(木)〜1月19日(火)
問い合わせ先:086-273-7576
  開廊:10:00-18:00 入場無料


岡山は、備前焼を主とした陶芸があふれ、またガラス、木工、染織とクラフト系の作家が多いため、逆にクラフトに対するイメージが固定化しがち。ただ近年は、他地域から力ある作家を見出し展覧会を実施することで、それを相対化させるようなギャラリーの活動が顕在化している。
「ギャラリーやぶき」は、小規模な展示スペースと喫茶併設のスペース。地元のクラフト系の作家を中心に企画をすすめるが、昨年は漆芸の角偉三郎、そして今年は扇田克也と、全国的にも注目の作家を口説き落として、まさに「こんな世界もあるだ」と岡山の観客に知らしめる企画には拍手。それにしても、美術館の固定光でしか見た事のない扇田作品だったが、今回は刻々と変わる自然光、それも透過光も含めた様々な光のコンデションのもとで、ゆっくりと味わえたのはほんとうに幸せでした。
exhibitionArte×Une1999いくつものいくつか「真重涼香展」

会場:すろおが463
   700-0822 岡山市表町1-6-46
会期:1999年1月16日(土)〜1月24日(日)
問い合わせ先:086-231-8102
  開廊:10:00−18:00 入場無料


Arte×Uneは、倉敷芸術科学大学助教授濱坂渉(彫刻)企画により、「卒業後も発表を継続していくための拠点を築くとともに、この地域の芸術活動を活性化していくきっかけ」となるように同校在学生を個展形式で取り上げる企画。第1回は同校4年の真重涼香で、30平方メートルを超える巨大な自画像作品。それにしてもDMに同校教授高橋秀、ふくやま美術館学芸員谷藤史彦が原稿をよせる力の入れようにはびっくり。

岡山では、やはり若手作家支援活動として「まつもとコーポレーション・デビットホール」が『集まれ ヤングat Heart アーティスト』事業を実施。同ホール運営委員会で採択されれば、会場の無料提供(借りれば1時間千円。それでも安い)などの支援が受けられる。問い合わせ等は岡山/倉敷スペシャル 街のアートスペース」の同ホール参照。

event柏原えつとむin HOFU NOTES1999−

会場:アスピラート
   740-0036 防府市戎町1-1-28
会期:1999年1月6日(水)〜1月27日(水)
問い合わせ先:0835-26-5151
  開場:9:00−18:00
  入場料:一般(ノート代込)700円


JR防府駅のどまん前に完成した防府市地域交流センター。その一画にある「アスピラート」。いったいそれは何物と思っていたら、なんとこけらおとしは柏原えつとむ。それもワークショップもありの、一度ノートを手に入れれば会期中何度でも入場可能など、どーんといった滑り出し。
exhibition重要無形文化財とそれを支える人々 日本のわざと美展

会場:ふくやま美術館
   720-0067福山市西町2-4-3
会期:1999年1月9日(土)〜2月14日(日)
問い合わせ先:0849-32-2345
  開館:9:30−17:00
  入場料:一般700円


文化庁所蔵作品を主に重要無形文化財保持者(人間国宝)123人の作品、13の重要無形文化財保持団体の作品、またそれらの工程見本や関係資料を展観。あわせて製作実演や藍染めワークショップなども実施。
reportラウンジギャラリーvol.1 池田晶一
 

会場:カルチャーホテル
   700-0011 岡山市学南町1-3-2
会期:1999年1月23日(土)〜3月7日(日)
  問い合わせ先:086-253-2233
  開場:制限なし 22:00 消灯
  入場無料(喫茶でドリンクオーダーしてのんびり見てもらうと嬉しいな)


「企業の皆様、本来業務が機能不全にならない程度の資源を提供してください。資源はお金ばかりではありません」と触れてまわった私(柳沢)。そしたら「それ面白い。何をするでもない、ボーとしてられる場所を作りたかったんだ。うちのロビーの喫茶ラウンジ使ってみない。宣伝のノウハウも提供するよ」というカルチャーホテル(実際は、もっとちゃんと話合いは進みましたが)。その出会いから始まったこの企画。ホテルのロビーの活用が首都圏に比べいまひとつの岡山にあって、その機能をアートによって作りかえる試みの第1弾。何せ「広い」「建築空間の形状、素材、光のコンディション、どれも複雑」「誰が来るかわからない」「ホテルのイメージの尊重」という条件のもとで、それを逆手にとったような、じつにしみじみとした落ち着いた展示が行なわれています。宿泊するもよし。喫茶で一服もよし。お近くにおいでの際は是非お立ち寄りを。
exhibition日本の印象派――明治末・大正初期の油彩画

アーティスト:黒田清輝、青木繁、児島虎次郎、太田喜二郎、斉藤豊作、山脇信徳 他

会場:下関市立美術館 
   752-0986下関市長府黒門東町1-1

  会期:1999年2月4日(木)〜3月14日(日)
  問い合わせ先:0832-45-4131
  休館日:月曜日
  入場料:一般700円

明治40年代から大正初期において、油彩画というメディアにおいて「印象派的表現」がいかなる役割をはたしたか。近年の全国的な調査研究の成果を踏まえたうえ、幅広い目配りのもと集められた90点を紹介。
exhibition近代美術の精華 日本美術院創立百周年記念展

会場:岡山県立美術館 
   700-0814 岡山市天神町8-48
会期:1999年4月23日(金)〜5月23日(日)
問い合わせ先:086-225-4800
  開館:9:00−17:00 休館日=月曜日
  入場料:一般1000円


南北軸6県交流美術展(1/26-2/7)、ターナーと英国水彩画展(2/19−3/22)とあるのを飛び越えて岡山県美で注目はこの展覧会。広島県美、高松市美と続いた同展が、岡山会場では菱田春草の2点の重要文化財を始め、日本画のみならず洋画で村山槐太なども出品され、岡山会場のみの特別出品を加えた総数140点が展観される。個人的には90歳を超えた、平櫛田中が同じ年に制作(監督)した2体の『五浦釣人』(茨城大学所蔵2m超の巨大像と、当館常設展に並ぶ1mの像)を見比べるのが楽しみ。
informattion泰森康屯展

会場:三原市内各所
問い合わせ先:かもめ文化振興財団 0848-64-1000


三原市出身の画家『泰森康屯 はたもりこうとん』。関西圏で活躍し、特定の公募団体展に出品することもなかったこの作家を顕彰するため、JR三原駅周辺の17カ所の焦点などに作品を展示。マップをたよりに、それらを巡ろうとする企画。高知県赤岡町の絵金の展示もそうだか、各家がそれぞれに作品を飾り、また訪れた人に対応するというスタイルは、訪れる者迎える者双方がアートを媒介にして、自然なコミュニケーションが始まる良いスタイルだと思う。さらに今回は、展示場所を提供する各商店や、マップ配付という形で最初のアクセスポイントになる「かもめ信用金庫」の、それぞれが小規模なメセナ活動を行なっているわけで、こうしたスタイルが今後各地に広がってゆけばと思う。
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