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中国エリア 柳沢秀行
Exhibition
アート・ビジョンvol.4 菱山裕子展

会場:成羽町美術館
   716-0111 川上郡成羽町下原1068-3
会期:1999年6月3日(木)〜8月1日(日)
開館:10:00-17:00 入館は16:30まで 休館=月曜日
入場料:常設展示料金として一般300円
問い合わせ:0866-42-4455


アート・ビジョンvol.4 菱山裕子展
「若手新進作家を個展形式で紹介する年1回の企画 アート・ビジョン」の第4弾。過去3回は岡山で活躍する30歳代の作家をとりあげ、作家との協同作業により実にきめの細かい企画、展示を行なってきた。
今回は、倉敷市で生後2ヶ月を過ごしたという岡山出身作家(有元利夫の3ヶ月をしのぐ)ながら、すでに全国区で知名度の高い菱山裕子の紹介と劇的な衣替え。この変更でアート・ビジョンが、どう性格を変え、地元の観客にどう受け止められるのかは興味津々。
早速訪ねた展示空間は、まさに見事。
吸盤やらワイヤーやらでフレキシブルな設置が可能な作品の特性を活用して、安藤忠雄設計のやたら難しい空間(コンクリート打ちっぱなし、すりガラス、水面に望むガラスが3方向の壁面となり、床は板張り。頭上を通路が渡っている。もっともそれだけヤリガイのある空間だけれど)を、ぞんぶんに活用。
挙げ出せばきりがないが、
1・ 作品のアルミメッシュの色感、質感が、建築のそれと同化したりハレーションを起こしたりしなが
ら互いの特性を引き出しあっている。
2・ うずくまったり、空中に浮遊したりと自在に配された作品が、見せどころをきちんと押さえている。
3・ 空間全体の構成に意を配りながらも、作品が突然ぬっと観客の鼻先に出現するような、自作へのクローズアップ的な誘導がなされている。
といったところ。
アルミメッシュの「ひとがた」は、そのポーズのみならず、表情そのものが、とてもニュアンスに富んでいることを今展で再確認。もっとも「楽しく」「豊かな」印象で取り上げられることの多い菱山作品だが、今回は、直立したポーズの男性像達(と言っていいのかな?)が、すりガラスを背に横並びに空中浮遊している様は、キリスト教の殉教者の列か、首吊り自殺者を連想させ、「死」のイメージを漂わせているようであった。作者の意図はいかなるものだったのだろうか。
ともあれアーティストの力量は立派。菱山さんのようなタイプの作家の場合、あとはこれだけの展示空間をどのように人々につないでゆくかは、美術館の仕事。
これまではコミュニケーションそのものを作品化するアーティストを招いたり、アーティストが地元在住という利点を生かして、美術館の外とコミュニケーションしてきただけに、今回は美術館がいかなる戦略をもって、これだけの展示空間を現出させたアーティストにむくいるかに注目したい。
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岡山県立美術館

ワークショップ『こんにちは美術館』


岡山県立美術館が、常設展示や美術館についての理解を深めるためのツールとしてワークショップを導入する新規事業の名前が『こんにちは美術館』。
そのためのゲストとして、島根県立美術館の開館ワークショップも担当した小石原剛氏を迎え、彼と共同で企画、実施にあたる。その第1弾は「常設展観察日記」(すでに定員締切済)。毎月展示替される常設展示すべてを観察しながら日記をつけ、その日記を美術館に預けておくと学芸員との交換日記に早代わりという内容。参加者は初回に自分だけの個性的な日記帖をつくり、あとは展示替毎に美術館から送られてくるインフォメーションはがきに従って適宜来館して日記をつけ続けるが、いつしか細やかな観察へと導かれることとなる。さらには引き続いて、これまでも来館してくれた方がよりよく美術館を楽しんだり、これまではとかく敷居が高かった美術館を来訪するための様々なプログラムを検討中。詳細は同館HP参照。

『夏休み小学生・中学生鑑賞ツアー』

岡山県内の小学生・中学生に対して、次の二点を柱に実施。

1・日頃見ることのできない美術館の裏側を巡りながら美術館の保存設備としての機能を実感してもらう。

2・常設展示作品について受入スタッフとの対話形式で作品鑑賞を行なうことにより、作品に自らアプローチする方法を実感してもらう。
特徴としては、美術館ボランティア、岡山大教育学部、中学校教員の3者が合同で受入スタッフとなり、内容としては知識提供を極力おさえ、参加者が作品からの観察→発見、判断→観察を繰り返し、自ら主体的に作品と向き合うよう誘う点にある。

対象

小学生 岡山県内の小学生とその保護者を含む5名までのグループ
中学生 岡山県内の中学生を含む5名までのグループ

実施内容

1.美術館探検 美術館施設見学
2.常設展作品鑑賞 各組にスタッフが同道し、対話型の作品鑑賞を行なう。

参加費

小学生・中学生は無料
ただし、保護者が参加の場合、常設展チケット(一般300円)が必要

日時・対象・定員

以下の日程により、各日とも午前10時、午後2時の各1回募集。1回の所要時間 約2時間
8月3日(火) 小学生親子 5グループ×午前・午後の各1回
8月4日(水) 小学生親子 5グループ×午前・午後の各1回
8月5日(木) 中学生 5グループ×午前・午後の各1回
8月6日(金) 中学生 5グループ×午前・午後の各1回

応募方法

往復はがきに、参加希望日時、代表者の氏名、住所、電話番号、参加希望者全員の氏名、年齢を明記の上、下記係宛にご応募ください。折り返し美術館よりご案内いたします。なお、申込者多数の場合は抽選となります。締切 7月21日(水)必着

申し込み先

〒700-0814 岡山市天神町8-48
岡山県立美術館「夏休み鑑賞ツアー」係
お問い合わせは、Tel. 086-225-4800まで。

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奈義町現代美術館で写真作品を募集中

岡山県奈義町豊沢441
TEL 0868-36-5811


奈義町現代美術館では、展示室『太陽』(荒川修作+マドリン・ギンズ)に昇る前室に<作品の一部>として貼る写真を募集中。現在も黄色い壁の部屋に地元の方を中心としたたくさんの写真が貼ってあるが、さらにそれらを増加させようとするもの。

募集要項

1・ 募集写真サイズ名刺大〜ハガキサイズ以下
2・ 写真の種類カラーでもモノクロでもよいです。
3・ 枚数制限一人1〜2枚まで
4・ 募集期間特になし。いつでも郵送でも、直接持ち込みでも可能。
5. 問い合わせ先 上記まで

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アートスフィア灰塚'99
今年度のテーマは「雑草」

サマーキャンプ参加者募集期間:1999年8月2日〜8月15日
場所:広島県甲奴郡総領町 灰塚ダムエリア
内容:ゼミ形式で製作・演習・自主制作・展示を行なう。


講師:岡崎乾二郎 中谷礼仁 栗本修滋+杉本隆
費用:25000円
問い合わせ:0824-88-3080
詳細は http://www.ny.airnet.ne.jp/haizuka/
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まなびピア99
アジアの工芸シリーズ第2回
トルクメン・ジュエリー展 シルクロードからの贈りもの

広島県立美術館
〒730-0014 広島市中区上幟町2-22
会期:1999年7月13日(火)〜9月5日(日)
開館:8月中は10:00-20:00 9月から10:00-18:00 月曜休館
入場料:一般700円
問い合わせ:082-221-6246


中央アジアの砂漠に生きてきた遊牧の民トルクメン人。旧ロシアの侵攻、ソ連への併合によって地域の歴史的、民族的な文化が崩壊し、優れた工芸品たちは大量に域外へと流失した。本展では、金工では世界最高といわれるスイスのクルト・グル・トルクメン・コレクションを広島県立美術館が一括収蔵したのを期に、その750点にのぼる作品を紹介するもの。

<記念講演会>

7月18日(日) 午後2時
「トルクメン・ジュエリー イスラム美術の華」 杉村棟(龍谷大学教授)

7月24日(土) 午後2時
「シルクロードの遊牧の民 トルクメンのジュエリー」 福田浩子(同館学芸員)

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Exhibition
ロバート・キャパ全作品展

ひろしま美術館
730-0011広島市中区基町3-2中央公園内
会期:1999年7月24日(土) 〜9月26日(日)
開館:9:00-17:00(入館は16:30まで) 8月16日、9月6日休館
入場料:一般一回券1000円 三回通し券2000円
問い合わせ:082-223-2530


ロバート・キャパ全作品展
東京富士美術館が所蔵するロバート・キャパの全作品を7月24日(土)〜8月15日(日)
『大戦への兆し』、8月17日(火)〜9月5日(日)『戦禍への挑戦』、9月7日(火)〜
9月26日(日)『愛と平和を探せ』の三回にわけて紹介。

<記念講演会>

7月31日(土)午後2時
梅津偵三(朝日新聞社文化企画局)
同館講堂 先着150名 無料

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