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Exhibition Reviews & Guide ..

山口牧生展
4/28〜6/24 西宮市大谷記念美術館
 
  石彫刻にこだわり続けて制作してきた山口牧生。石の中を掘り出して空っぽの石にした作品。ずっしり重く見える石を表面だけのものにするという発想はいまでも新鮮だ。
[6月24日(日) 原久子]
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南半球のクリスマス・パーティ(島袋道浩展 帰ってきたタコ)
6/24 須磨離宮公園[神戸]
 
  クリスマス・イヴは12月24日だが6月24日は半年まえ。ってことは南半球の人達はこんなクリスマスを過ごしているのか?! 暑いなか集まった人達はクリスマス・ツリーの前でそれぞれテーブルに陣取って楽しく盛り上がっている。途中、野村誠が鍵盤ハーモニカを吹き、山下残が踊った。張りボテの象がトラックの荷台に載せられ、公園をあとにするところでは、皆で手を振り、島袋のカメラにおさまる。すっかり参加者もパフォーマーになっていた(?)。
[6月24日(日) 原久子]
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MAXIMAX by inri
  6/26〜8/25 fujikawa gallery / next[大阪]
 
 
MAXIMAX
1936年に創業した近代美術を扱う老舗フジカワ画廊が、現代美術を扱う部門を設け、大阪のスペースをその展示のためにリニューアルした。その名もfujikawa gallery / next。次世代のアーティストをここから巣立たせようとしている。展覧会の企画には清水敏男が参画。アジアの若手を紹介すべく今後の予定も立てられている。オープニング展を飾ったinriにとっては初個展で大きな舞台を得たことになった。
[6月25日(月) 原久子]
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酒井抱一展
  5/19〜7/1 出光美術館[東京]
 
 
たしかに酒井抱一展なのだが、代表作のひとつ秋草図屏風は鈴木其一の模写だし、抱一筆があっても、宗達の風神雷神図屏風や光琳の燕子花図屏風の模写だったりして、抱一らしくない展覧会。唯一、紅白梅図屏風はすばらしかったが。
[6月27日(水) 村田真]
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ジュディス・スコット「メタモルフォーシス」
  6/20〜7/29 資生堂ギャラリー[東京]
 
 
ジュディス・スコット
身近にあるものを色とりどりの糸で繭のようにぐるぐる巻きにしてしまったオブジェ。もしこれだけ見せられても心は動かされないだろうが、ひとたび作者が制作する様子を記録したビデオを見れば、きっといとおしく感じるに違いない。作者のジュディス・スコットはダウン症で、はっきりいって容姿も挙動もインパクトがある。とすれば、われわれはこの作品そのものにではなく、彼女がこれをつくる行動のなかにいいしれぬ魅力を見出すわけだ。それがこの作品をインサイダーアートともほかのアウトサイダーアートとも分け隔てる特異性なのだ。
[6月27日(水) 村田真]
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第64回アサヒビール文化講座「ふね、山にのぼる」
  6/27 アサヒビール吾妻橋ビル3階大会議室[東京]
 
 
広島県の灰塚ダム建設予定地で、灰塚アースワークプロジェクトの一環として「船をつくる話」を続けているPHスタジオの池田修の講演。ダム建設のため切り倒される木材を使って巨大な船をつくり、ダム完成後それを水に浮かべて丘の上に持ち上げようという計画だ。それよりおもしろかったのは、ゲストの伊藤裕啓氏の話。彼は30年間ダム反対闘争に関わり、現在はダムエリアの修景に取り組んでいる人。彼はアートのことはわからないといいながら、アートの先端である(らしい)コミュニケーション・アートの本質を、アーティスト以上に鋭く見抜いているのだ。
[6月27日(水) 村田真]
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アクションペインター 白髪一雄展
  6/2〜7/22 兵庫県立近代美術館[神戸]
 
 
白髪一雄展
足で描く作家として知られる白髪一雄の回顧展。いまも現役で制作を続けている。会場の入口付近にはそれを誇示するように今年描かれた大作がかかっている。ピンクやブルーが使われ、色使いが以前のものと比較すると明るくカラフルになっている。足で描くストロークの勢いはさすがに若い頃のようにはいかないが、大胆さはいまも健在。
[6月29日(金) 原久子]
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