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Exhibition Reviews & Guide ..

アメリカが創った英雄たち
8/7-10/14 国立西洋美術館[東京]
 
 
アメリカが創った英雄たち
「アメリカの英雄」なるものをテーマにした、ちょっとおもしろい展覧会。ワシントンのナショナル・ポートレートギャラリー所蔵の肖像画からなる「肖像が語るアメリカ史」と、歴史画や風景画による「アメリカン・ヒロイズム」の2本立ての構成。時代的には18世紀から現代までで、絵画様式の変遷をたどれる楽しさもある。だが、ウォーホルによるマイケル・ジャクソンの肖像は入ってるのに、スーパーマンやミッキーマウスがないのは残念。英雄の概念だって時代によって変化してるだろうに。関係ないけど、「英雄」というとつい野茂英雄の名を思い出してしまうなあ。でも向こうでは「No more 英雄」になっちゃうし、いまではイチローのほうがヒーローだし。待てよ、ヒーローの人といえば「ヒロヒト」じゃんか、とかね。それはともかく、「アメリカン・ヒロイズム」の最後にニューヨークの摩天楼の絵が出てきたのには苦笑い。アメリカのヒーローはテロに倒されたんだね。
[9月19日(水) 村田真]
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透過・反射・身体 山崎享展
9/17〜29 CUBIC GALLERY[大阪]
 
 
透過・反射・身体 山崎享展
久々の個展。FRPでつくった身体とのかかわりをもった作品をつくっていたのはもう10年くらい前のことだった。今回は鏡を随所に使っている。『箱・マナザシガエシ』(2人用)は、横に長い箱型の作品の前に開いた2つの丸い穴の前に立つと、目の前の鏡には自分の姿ではなく、隣の穴の前にいる人が映っている。窓に塗った白いペンキが剥がれた部分を覗き込むと、外に風に揺れる自分の目を見ることができる。
[9月19日(水) 原久子]
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イームズ・デザイン展
  8/10-9/30 東京都美術館[東京]
 
 
チャールズ&レイ・イームズといえば20年ほど前、映画「パワーズ・オブ・テン」を見てぶっ飛んだことがあるが、こんなに広範囲に活動したデザイナーだったとは知らなかった。閑散とした西洋美術館に比べてこっちは若い学生の熱気に満ちている。やはり建築やデザインの学生のほうが熱心なのかもね。
[9月19日(水) 村田真]
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油画を読む
  8/7-9/24 東京藝術大学大学美術館[東京]
 
 
油画を読む
芸大美術館所蔵の明治時代を中心とした油絵に、その作品のエックス線写真や赤外線写真、顕微鏡写真などを並列した興味深い展覧会。だけどエックス線写真や赤外線写真で撮ったところであまり変わりばえしないし、たまに肖像画の下から別の顔が浮かび上がったりしても、レオナルドやフェルメール作品ならいざしらず、それがなんぼのもんじゃい。結局、名画を見られるだけでなく学術的にも価値があるだろうとの期待は、二兎追うものはなんとやらで肩透かしを食った感がなきにしもあらず。
[9月19日(水) 村田真]
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澄川喜一展
  9/6-24 東京藝術大学大学美術館[東京]
 
 
澄川喜一展
芸大学長を務めた彫刻家、澄川喜一の退官記念展。木彫の「そりのあるかたち」シリーズで平櫛田中賞や中原悌次郎賞などを受賞し、98年には紫綬褒章。「ソリのあるかたち」ならヨゼフ・ボイス賞をもらえたかもしれないのに(なもんねーよ)。
[9月19日(水) 村田真]
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赤瀬川原平展「境界を超えて−巷のシュルレアリスム」
  9/2-10/14 SCAIザ・バスハウス[東京]
 
 
赤瀬川原平展
漫画、イラスト、ドローイングなど、おもに印刷媒体に載った作品の原画展。想像以上に緻密に描かれていて、赤瀬川さんの性格が伝わってくる。それにしてもいいお値段。
[9月19日(水) 村田真]
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