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夢紡ぐ人をひもとく、意欲あふれる自信作
岐阜県美術館CD-ROM「オディロン・ルドン−夢紡ぐ人の家−」
 
オディロン・ルドン−夢紡ぐ人の家−

MS-Windows 95/98/NT4.0 対応
CD-ROM
10年前、世界で初めてハイビジョンシステムを美術館に導入した岐阜県美術館が、またまたユニークで画期的なCD-ROM作品集を発表した。フランス象徴主義を代表する画家オディロン・ルドン。彼の夢想に彩られた作品世界は、どちらかといえば難解な作品群で、そのCD-ROMとなると、ちょっと後退りしたくなる印象をうける。ところが、タイトル画面をクリックし、音楽の天使に誘われてルドンの生家を訪れると、たちまち不思議なルドン・ワールドに嵌まってしまうのである。ブックレットには、「…ルドンの芸術には数多くの秘密があります。そうした秘密を美術史学的に分析解明するのがこのCD-ROMの目的ではありません。ルドンの残した作品によって、彼の秘密を楽しんでしまおうというのが狙いです」とある。まさに美術史学的に分析解明されたからこその成果に違いないが、なによりも素晴らしいのは、よくありがちなカタログ的CD-ROMの域を脱し、マルチメディア・タイトルとしてひとつの完成をみせている点にある。コンテンツ、表現いずれにも妥協がない、のである。オディロン・ルドンを代表コレクションとする岐阜県美術館ならではの‘意欲あふれる自信作’といっても過言ではないだろう。

[問い合わせ先]
岐阜県美術館後援会 TEL.0582-71-1313(代)
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Service
  人気呼ぶ「特製紅茶シリーズ」
愛知県美術館ミュージアムグッズ


特製紅茶シリーズ
愛知県美術館が、独自に企画し販売を開始したミュージアムグッズ「特製紅茶シリーズ」が人気を集めている。季節限定品として、3月には「チョコレート」、4月「サクラ」が発売され、現在は「マスカット」を販売中。定番品には「ダージリン」「トキオ」があり、いずれも一缶25グラムで680円。缶の蓋に、美術館の代表コレクションのひとつであるグスタフ・クリムトの「人生は戦いなり(黄金の騎士)」が刷り込まれているのが、オリジナル・グッズの所以。主任学芸員の村田真宏氏の話では、多い日には30個以上も売れるとか。「これからも当館は‘食’でいきます」と意気軒昂。美術館が独自に企画開発し、美術館のロビーだけでしか入手できないオリジナル・グッズ。ここまでくると美術館活動の新しいソフトウェアとして評価できるのではないだろうか。

[問い合わせ先]
(財)愛知県文化振興事業団 TEL.052-971-5511(代)
■愛知県美術館よりプレゼントの予告■
7月より夏季限定紅茶「パラダイス」を発売します。
7月・8月合併号 (7月31日更新)で、この「パラダイス」を10名様にプレゼントいたします。

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Hardware
  大画面、高精細、薄型ディスプレイが、続々と新登場
美術館博物館における新しい展示システムとしての期待


パイオニアの 「プラズマ・アート・ギャラリー」

パイオニアの
「プラズマ・アート・ギャラリー」

昨年9月、日本画質学会(会長 横澤美紀)が主催する「プラズマディスプレイ」のシンポジウムがNTT麻布セミナーハウスで開催された。会場では、4社10機種が同一の映像リソースで展示され、メーカー側にとっては何とも酷な、ユーザー側からはプラズマの現状を知る絶好の機会となった。会場の反応は、「高輝度、高画質」「ブラウン管に匹敵」などの声が大半を占め、なかには「ディスプレイ革命」の声が聞かれるほどに、プラズマの実力が高く評価されたのである。このプラズマをもっとも早くアート・ビジネスに展開したのが、日立情報ネットワーク。「カレイドアート」は、イーゼルに41インチのディスプレイを設置して絵画作品を鑑賞する専用システムで、静止画ソフトも印象派やルネサンスを中心に約10タイトルが揃っている。またパイオニアが開発した「プラズマ・アート・ギャラリー」には、ハイビジョン対応の50インチディスプレイが設置され、やはり同様のソフトを搭載している。9対16比の横長の臨場感は素晴らしく、プラズマは、いよいよ実用段階に入ったといえるだろう。美術館博物館における映像展示ディスプレイは、長らくブラウン管やプロジェクションが主流を占めてきた。薄型で展示が自在、メンテナンスも楽となれば、今後は登場の機会も飛躍的に増大することが予想される。ただし最大の課題は、価格。ディスプレイ本体の1インチ当り約4万円が各社の現状で、2年後に1インチ1万円が目標とのこと。その一日も早い実現が待たれる。
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