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ArtDiary ||| 村田 真のアート日記
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5月8日(金)

近所のスーパーで買った山椒の苗木にアゲハチョウの幼虫が孵ったので、毎日ながめてる。子供の頃、うちにあった鉢植えの山椒でアゲハを育てたことを思い出して買ってきたのだが、まさかこんな都心でアゲハが卵を産み付けるとは。全部で6匹。まだ数ミリ程度の大きさだが、日に日に大きくなっていくのがわかるので目が離せない。黒と白のまだら模様で鳥の糞の擬態のつもりなんだろうけど、そのうち脱皮して緑色になるはず。目下の“マイブーム”。

アゲハの産卵
http://www.crdc.gifu-u.ac.jp/mmdb/ageha/sanran/index.html
5月11日(月)

ギャラリー小柳の内藤礼展を見て、スパイラルへ。アートラボの企画でダムタイプ古橋悌二「Lovers」のリメイクと、高谷史郎の「frost frames」をやっている。「Lovers」は前にも見たけど、文章が削除されたせいか機械的な印象がなくなった。でも一番の違いは古橋君がいないことですね。島袋くん、うちに泊まる。

5月15日(金)

ほほう、いつのまにか西武池袋線が高架になってる、と感心しながら練馬区美術館の「『日本画』純粋と越境」を見に行く。ここ数年、日本画の“現代美術化”を検証する展覧会が多いが、同展にもその常連ともいうべき岡村桂三郎、斉藤典彦、マコト・フジムラ、間島秀徳らが出品している。
 このテの展覧会でいつも不満なのは、画材や技法が日本画というだけで選ばれ、絵画としての質があまり問われないこと。そりゃ日本画の世界から見れば革新的かもしれないけど、絵画全体から見てどうなわけ? と思ってしまう。いわば「日本画だから」「日本画にもかかわらず」というエクスキューズが付いてしまうのだ。ま、この展覧会の場合、「現代美術の手法」シリーズとして企画されたんだから、啓蒙的な意味合いのほうが強いんだろうけど。
 池袋でセゾン美術館の「柳宗理のデザイン展」を見て仕事場へ。

5月16日(土)

乃木坂のギャラリーMAで「レンゾ・ピアノ展」を見る。これはスゴイ。だって、レンゾ・ピアノのこれまでの仕事が2フロアにぎっしりと詰め込まれてるんだもん。こりゃあなた、美術館でやるべき展覧会ですよ。量も質も、それに観客も多いし。そうそう、最近気になってたのは、美術展より建築展のほうが圧倒的に人が多い、特に若い人がたくさん入るってこと。やっぱ美大生より建築科の学生のが熱心ですね。
 ポスターにつられて太田記念美術館の「藤澤衛彦コレクション展」に行ったけど、期待はずれ。

5月18日(月)

昨日1日見なかっただけで、アゲハの幼虫が巨大化している! 小さいヤツはまだ1センチ程度だが、大きいのは2センチ以上あり、個体差も出てきた。おもしろいのは、でかいヤツほど木の上のほうにいて若葉を独占してること。サバイバルレースだね。

アゲハの幼虫
http://www.crdc.gifu-u.ac.jp/mmdb/ageha/youchu/index.html
5月19日(火)

とうとう2匹の幼虫が脱皮して緑色に変態した。黄緑色に黒い筋が入って、これも山椒の擬態のつもり。葉っぱをキチョーメンにショキショキ食べる様子がかわいくて、思わず頬ずりしたくなるぜ。おれのほうがヘンタイか。次回「アゲハの観察日記」をお楽しみに。

アゲハの蛹化/アゲハの成虫/アゲハのデータ/色々なアゲハほか
http://www.crdc.gifu-u.ac.jp/mmdb/ageha/index.html
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