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ふたつの摩天楼都市サヌアとシバーム
イエメンの伝統的都市空間
イエメンの都市− サヌア/ シバーム
サヌア・オールドシティ
サヌア・オールドシティ。ブスタンと呼ばれる都市内菜園が
所々にオープンスペースを作っている
槻橋 修

サヌア・オールドシティ

イエメンの首都サヌアは、国土を南北にのびる3000m級の山が連なる山岳地帯のほぼ中央、標高20mの高原にある。プレ・イスラムの時代から栄えている旧市街は、市内の中央、南北1km,東西1.5kmの城壁で囲まれたエリアである。現在、4万人あまりが城壁内で生活し、5つの門、無数の店舗が集まったセントラル・スーク(中央市場)、約40のモスクと64のミナレット(塔)をもち、平均4〜5階建ての塔状住居がおよそ14000戸、ぎっしりと建ち並んでいる。日干し煉瓦を積み上げてつくられた壁の表面は、真っ白なプラスターで飾られており、夜になると高窓にはめ込まれた、色とりどりのステンドグラスをとおして家々の明かりが街路を照らし、昼間のにぎわいにかわって、都市の息づかいを伝える。

hajara
セントラル・スーク
サヌアでもっとも活気にあふれるセントラル・スーク。
通りごとにジャンビア・スーク、ハーブ・スーク、
シルバー・スークなど、業種が分けられている。
ジャンビアとはイエメンの男性が腰にさす短剣のこと。
マフラージ
最上階はマフラージと呼ばれるパーティスペース。
午後になると主人は兄弟や友人達をマフラージへ招き、
カート(覚醒作用がある葉)を噛みながらくつろぐのが
日課となっている。
アラバスター
アラバスター・ウインドウ。
プラスターで丸く縁取られたなかには、アラバスター
(雪花石膏)がはめ込まれており、内部に柔らかい
光をみちびく。
サヌア住居
1 エントランス
2 家畜
3 倉庫
4 中庭
5 マフラージ
6 女性の部屋
7 パイプスペース
サヌア住居断面図『SANAA An Arabian Islamic City』より
写真:槻橋 修

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