ニュースリリース

包装材用バイオマスプラスチックフィルム『バイオマテックPET』を開発

低コストを実現し、日用品や食品向け包装材として量産を開始

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、植物由来の原料を一部に使用した包装材用フィルム『バイオマテック®PET』を開発しました。生産体制を整備し、5月に量産を開始します。

【背景】

DNPは「生物多様性・持続可能性」に配慮した包装材の開発に注力しています。その一環として、植物由来の原料を用いたバイオマスプラスチックの包装材の実用化を推進しています。バイオマスプラスチックは、枯渇資源である石油の使用量を減らすとともに、焼却処分する際のCO2の排出量を従来のプラスチックより減らすことができるため、環境負荷の低い材料として注目されています。従来のバイオマスプラスチック製品には、耐熱性や強度の向上、製造コストの低減といった課題があり、DNPは2006年に、バイオマスプラスチックのポリ乳酸を使用した包装材用フィルムを開発しましたが、同様の課題から本格的な導入には至っていませんでした。今回これらの課題に対して、サトウキビ由来の原料を使用したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム『バイオマテックPET』を開発しました。

バイオマテックPETは、フィルム製造コストを従来の2〜3割増の範囲に抑え、機能性についても従来のPETフィルムと同等レベルを実現しました。DNPは、環境対応部材の早期使用を望む顧客企業の声に応えてバイオマテックPETを開発し、2010年11月より一部の得意先企業にサンプル出荷を行いました。複数の企業より採用の意向が得られたため生産体制を整備し、5月に本格的な量産を開始します。

【製品の概要】

バイオマテックPETは、PETフィルムの原料の約3割を占めるエチレングリコールを、石油由来のものからサトウキビ由来のバイオエタノールで作られたものに置き換えることで、石油使用量の削減(*)を実現しました。また焼却処分時のCO2の排出量を2〜3割程度減らすこともできます。従来のPETフィルムと同等の耐熱性や酸素・水蒸気バリア性、加工適性を備えており、シャンプーなどの日用品や調味料などの食品に使用される詰め替え用パウチ、レトルト食品などの包装材用途に適しています。また、PETフィルムに蒸着加工を行い、よりバリア性を高めた包装材の提供も可能です。

価格については、通常、バイオマスプラスチックを用いた包装材は、従来品の1.5〜2倍程度割高となります。バイオマテックPETは、PETフィルム自体の製造コストを従来フィルムの1.2〜1.3倍程度に抑えており、さらに包装材の仕様を工夫することで、包装材としての価格を従来品の1.1倍以下に抑えるなどの対応も可能です。

【今後の取り組み】

DNPは、食品や飲料のメーカー、日用品メーカーなどに向けて提供している包装材のPETフィルムを順次バイオマテックPETに切り替えていく予定です。本製品により、2015年度で100億円の売上を見込んでいます。

DNPは、バイオマテックPETのコストダウンの取り組みを継続するとともに、植物由来の原料を用いた包装材の製品の拡充を図っていきます。

 

※ 「バイオマテック」は、大日本印刷株式会社の登録商標です

 

※ 石油使用量の削減について
厚さ12μmのPETフィルム100t(150mm×200mmサイズのパウチ約1億袋で使用される量)を、植物由来原料を20%含むバイオマテックPETに切り替えると、約30kLの原油削減効果があると見なせます(出典:「石油化学製品のLCIデータ調査報告書<更新版>」2009年3月(社)プラスチック処理促進協会)。原油30kLは、燃費10km/Lの車で約75,000kmの走行(地球約2周分)が可能なガソリン量に相当します。
 
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