DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2012年04月25日

 

ルーヴル美術館
大日本印刷株式会社

アート・イベント

『ルーヴル - DNPミュージアムラボ』第9回展
「ゴヤの≪青い服の子供≫ ルーヴル美術館のスペイン絵画コレクションに入るまで」を開催

2012年4月27日(金)〜10月28日(日)

 

ルーヴル美術館と大日本印刷株式会社(以下:DNP)がすすめる新しい美術鑑賞に関する共同プロジェクト「ルーヴル - DNP ミュージアムラボ」は、スペイン絵画の巨匠ゴヤの描いた肖像画をテーマとした第9回展を開催します。今回は、プロジェクトが本展向けに独自に開発した鑑賞システムを利用して、絵画の所蔵家や研究者、アーティスト、ルーヴル美術館の来館者など、さまざまな知見や関心を持つ人々の視点からゴヤ作≪ルイス=マリア・デ・シストゥエの肖像≫が鑑賞できるとともに、来館者自身が作品との独自の関係を築くことができる体験型の展覧会となっています。なお、今回開発したシステムのうち2種が、2013年6月、ルーヴル美術館のスペイン絵画の展示室に設置される予定です。

■第9回展の作品

ゴヤは、エル・グレコやベラスケスと並ぶスペイン絵画の巨匠で、その卓越した技量で、モデルの内面までも鋭くとらえた肖像画を多く残しています。モデルが身に着けた深みのある青の衣装にちなみ、通称≪青い服の子供≫と呼ばれる≪ルイス=マリア・デ・シストゥエの肖像≫は、子供を描いたゴヤの肖像画の中で最も美しい作品のひとつに数えられています。

フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(1746‐1828年)
《ルイス=マリア・デ・シストゥエ・イ・マルティネス(1788‐1842年)の肖像》、通称《エル・ニーニョ・アスル、青い服の子供》
1791年3‐4月に制作 / 油彩、カンヴァス / 縦118cm、横86cm
イヴ・サン=ローランとピエール・ベルジェのコレクション、2009年にピエール・ベルジェ氏により寄贈 / 絵画部門 / RF 2009-5 / パリ、ルーヴル美術館
© Photo DNP / Philippe Fuzeau

モデルのルイス=マリア・デ・シストゥエは、スペイン王家に近い貴族の子息で、その後のスペイン独立戦争で活躍した人物です。この作品はモデルの一族によって継承された後、アメリカの実業家ジョン・D・ロックフェラーJr.のコレクションとなり、その後ファッションデザイナーのイヴ・サン=ローランとピエール・ベルジェが愛蔵しました。そしてサン=ローランの死後、2009年にベルジェによってルーヴル美術館に寄贈されました。本展は、個人所蔵ゆえに永らく「幻の」と言われたこの作品が、ルーヴル所蔵後、館外で披露される初めての機会です。

■展示テーマと主な鑑賞システム

今回、会場を「私的な空間」と「公的な空間」という2つのスペースで構成し、来館者は、これら2つのスペースに設置された鑑賞システムを利用し、作品との関係性が多様であることに気付くことができます。

(1)私的な空間

「所蔵家」や「研究者」といった、作品と親密で直接的に向き合うことを許された人々の視線が体験できる空間です。ここでは、まず実際の作品と対面し、描かれてから現在に至るまでにこの作品が歩んだ歴史に触れることで、ルーヴル以前の所蔵主たちに思いを馳せることができます。さらに、美術作品を分析する研究所をイメージしたコーナーでは、研究者が作品に関して注目したポイントを知ることで、作品への新しい視点を発見することができます。

【「私的な空間」の主な鑑賞システム】

○画家の選択: イメージを構築・分解する

「光の効果」「構図」「背景」「服装と小道具」いう4つのポイントから、ゴヤが行った造形上の試行錯誤や工夫をシミュレーションを通じて理解することができます。

○絵画とその物質性

絵画が、複数の層が重なってできた構造であること、湿気や光、熱などの外的要因によって物質的に変化することを理解するシステムです。専門的な情報をアニメーションと簡潔な解説でわかりやすく紹介し、クイズ形式でコンテンツを見せることで、鑑賞者の関心と積極的な学びの姿勢を引き出せるよう工夫しています。

(2)公的な空間

人々が美術作品と出会う最も一般的な場である「美術館」をテーマとした空間です。現在ルーヴル美術館で≪青い服の子供≫が展示されているスペイン絵画の大展示室をイメージした空間の中で、ルーヴル美術館の「コレクション」と、その一部として存在する「作品」について、より深く理解する機会を提供します。

【「公的な空間」の主な鑑賞システム】

○ルーヴル美術館所蔵のスペイン美術:あるコレクションの歴史

作品≪青い服の子供≫は、ルーヴル美術館のスペイン絵画コレクションに含まれています。スペイン絵画コレクションは、かつての収集者である王の意向や当時の政治情勢など、さまざまな歴史的背景を映し、その形を変化させてきました。このシステムでは、17世紀から現代まで、節目となる12の時代からスペイン絵画コレクションの歩みを概観し、「美術館のコレクションの形成」についての理解を深められるようになっています。

壁面の大型画面にコレクションの歴史を年表の形で表現し、タッチパネルセンサーを採用した、複数の来館者が同時に操作可能なインターフェイス設計によって、関心のある来館者には各時代のより詳細な情報が引き出せるようになっています。また、システム周辺の来館者の位置を感知するセンサーによって、画面操作をしていない人に対して、映像や音声で画面に触りたくなるように促すなど、ユーザビリティを高めるよう工夫しています。

情報の共有と個別化を両立させた新しい年表表現によって、公共のスペースのための情報提供のあり方を提案しています。

○シストゥエ・マシン : 解釈は自由

美術館という誰にでも開かれた場所に展示されることによって、より多くの人々が作品と出合うことができ、作品から得た気づきや感動は、時にアーティストの新たな創作源になってきました。

このシステムでは、過去の作品に着想を得て作品を生み出したアーティストたちに倣い、コンピュータが生成した「偶然性」を利用し、シストゥエ(モデル)の背景・持ち物・服装の画像をスロットマシーンのようにランダムに入れ替えると、自分だけの「青い服の子供」が現われます。1点の作品から広がる表現の豊かさを気軽に楽しむことができます。

(3)ルーヴル美術館学芸員による臨場感のある会場紹介

2つの空間の入り口では、本展の学術担当であるルーヴル美術館絵画部門のギヨーム・キンツ学芸員が映像を通して来館者に語りかけ、展示テーマを紹介しながら招き入れます。ルーヴル美術館でも来館者が接する機会が少ない学芸員の等身大の映像が、観賞者と同じ床面から語りかけることで臨場感を創り出します。

■ルーヴル ‐ DNP ミュージアムラボについて

ルーヴル ‐ DNP ミュージアムラボは、美術館の来館者と美術作品とをつなぐアプローチ手法の革新を目的として、2006年10月に活動を開始しました。活動の中心となる東京・五反田の体験スペースでは、ルーヴル美術館の所蔵作品を各回1点〜数点展示するとともに、映像やITを活用した鑑賞システムを通じて、美術作品と鑑賞者の“対話”を豊かに広げる提案を行っています。

2010年10月に開始した第2期では、東京での運用実績があるシステムを順次ルーヴル美術館にも導入しています。第7回展で開発した鑑賞システムのうち2種が、2011年6月から工芸品部門の常設展示室(リシュリュー翼2階、93番・95番)で稼働しており、2012年6月にはルーヴルの古代エジプト美術部門に第8回展で開発した2種の鑑賞システムが設置される予定です。

■開催概要 「ゴヤの≪青い服の子供≫ ルーヴル美術館のスペイン絵画コレクションに入るまで」

主催

ルーヴル美術館、大日本印刷

協力

日本航空

学術担当

ギヨーム・キンツ [ルーヴル美術館学芸員]

会場

ルーヴル‐DNP ミュージアムラボ(東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F)

会期

2012年4月27日(金)〜10月28日(日)

開館時間

金:18:00〜21:00、土・日:10:00〜18:00

休館日

金曜日が祝日の場合、保守点検日、展示替え期間、年末年始

申込・問い合わせ

観覧には予約が必要です(観覧は無料)

[ ウェブサイト ] http://museumlab.jp/

[ お電話 ]  ルーヴル‐DNP ミュージアムラボ カスタマーセンター(03-5435-0880)

[ 受付時間 ] 月〜木 11:00〜17:00/金 11:00〜21:00/土・日 9:00〜18:00(月〜金の祝日、年末年始は休み)

 
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