DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2001年07月06日

 

超微細シリカ粒子を用いた光コネクタ端面用最終仕上げ研磨フィルム『FOS』を開発

米国において基本特許を取得 世界市場へ向けて本格拡販開始

 


『FOS』

大日本印刷株式会社は、超微細シリカ(SiO2)粒子を用いた、光コネクタ端面用最終仕上げ研磨フィルム『FOS(エフオーエス)』を開発、日本、北米をはじめとする世界市場へ向けて本格的に拡販を開始しました。

光ファイバ通信網の拡大及び伝送容量の高密度化にともない、光コネクタ(*1)の端面に求められる精度は非常に厳しくなっています。特に、シングルモードファイバ(*2)の接続に用いられる光コネクタの端面部分は、高いレベルの光学特性を満足させるため、10分の1ミクロン単位の寸法精度と、傷の全くない鏡面を保証する、超精密な研磨工程が不可欠となっております。
一般に研磨工程は接着剤除去、球面形成、粗研磨、仕上げ研磨など複数の工程に分けられ、それぞれに専用の研磨フィルムが用いられております(*3)。特に、最終工程となる仕上げ研磨工程は、コネクタの性能を決定付ける最も重要なものであり、高い反射減衰量(*4)を維持し、且つ傷が全くないコネクタ端面に仕上げられる、固定砥粒型研磨フィルム(*5)の開発が望まれていました。

こうした高い要求を満足させる光コネクタ端面用最終仕上げ研磨フィルムとして、当社は『FOS』を開発しました。『FOS』は、研磨層として、粒径1000分の1ミクロンオーダーの超微細シリカ粒子を、凝集させることなく均一に分散・コーティングする技術の確立により製造され、この研磨フィルムの使用により、極めて精度が高く、光学特性に優れた光コネクタ端面の仕上げ面を安定して供給できます。
更に、研磨粒子をポリエステルフィルム上に固定化することにより、従来の研磨液を使用する仕上げ研磨方法と比較して、作業環境のクリーン化、品質安定性の飛躍的向上を実現しました。

『FOS』は、極めて高い仕上げ研磨性能と取扱いの簡便性の両立という大きな特徴が認められ、市場において好感を持って迎えられています。また当社は、『FOS』に関して、日本国内はもちろん、北米、ヨーロッパ各国、韓国に特許を出願しており、特に米国においては、既に登録となっています。
当社は、『FOS』の性能の高さはもちろん、こうした特許戦略も背景に、北米の光関連市場を中心とした世界市場で、本格的にシェア拡大を図り、3年後に年間30億円の売上を計画しております。

近年、半導体素子の高集積化、磁気記録の高密度化に伴い、超精密研磨技術を必要とする分野は多岐にわたっております。当社は、光コネクタ端面仕上げ用途だけでなく、これらの分野にも『FOS』の拡販を図っていく計画です


(*1)光コネクタ : 
脱着可能な形態で光ファイバどうしを接続するもので、代表的なものとしてジルコニアフェルールにより構成されるものが挙げられます。コネクタ端面での光の反射を低減するため、凸球面形状に研磨加工を施し且つ全く傷のない状態に仕上げることが要求されます。

(*2)シングルモードファイバ : 
光ファイバには、シングルモードファイバとマルチモードファイバがあり、特に、シングルモードファイバは長距離伝送が可能です。

(*3)必要とされる研磨フィルムは、仕上げ工程に近づくほど研磨粒子の粒子径が小さくなっていきます。従来はダイヤモンドフィルム研磨あるいはスラリー併用の研磨が用いられておりました。

(*4)反射減衰量 : 
光コネクタの光学特性を示す指標の1つであり、絶対値が大きいほど特性は優れています。凸球面研磨(PC研磨)タイプのコネクタでは最大で60dB程度の性能が実現しつつあります。

(*5)固定砥粒型 : 
フィルム上に研磨材粒子があらかじめ固定されているタイプを指します。その反対として研磨材を含む溶液(スラリー)を使用する遊離砥粒型が存在します。固定砥粒型による研磨法は潤滑剤として純水等を用いるためクリーンな作業環境を維持できるというメリットを持っています。

 
 

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