DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2001年11月15日

 

環境に配慮し安全性を高めたフレキシブル・フラットケーブル用被覆材を開発

 

大日本印刷株式会社は、ハロゲン系物質やリン系物質を一切使用しないことにより、環境に配慮し安全性を高めたフレキシブル・フラットケーブル(以下フラットケーブル)用被覆材を開発、11月下旬より国内外のケーブルメーカに販売を開始します。

近年、電子機器や情報機器の内部配線が複雑化しており、配線作業の省力化や誤配線防止を目的に、フラットケーブルが多く使われています。フラットケーブルは、プリンタ、スキャナ等のOA機器、コンピュータ機器、ビデオ機器、音響機器、ロボット、超音波診断装置等、様々な用途に使われています。
フラットケーブルは一般に、2枚の絶縁被覆材の間に、複数本の導体を並列して挟み、これに熱をかけながらプレスし、被覆材どうしを熱融着させ一体化することにより製造します。

フラットケーブルは、UL規格(米国における安全規格)の難燃性試験にて規定されている高い難燃性が要求されています。フラットケーブル用被覆材は一般に、絶縁材であるPET(ポリエチレンテレフタレート)を基材としますが、PETの難燃性が低いため、熱融着特性を持たせつつ高い難燃性をも付加する加工が必要となります。
このため、当社従来製品をはじめ、現在、一般に製造販売されているフラットケーブル用被覆材は以下のような構成となっています。


  1. PETを基材とし、これに、熱融着特性と高い難燃性を備えたポリ塩化ビニル(PVC)シートを貼り合わたもの(加熱時、PVCシート同士が熱融着する。)
    固定配線用途向け(プリント基板同士の配線など)のみに使用する。
  2. PETを基材とし、臭素や塩素等のハロゲンやリン系の難燃剤を添加したポリエステル系のヒートシール材をコーティングしたもの(加熱時、ヒートシール材同士が熱融着する。)
    固定配線用途向けのみでなく、特に柔軟性が要求される摺動用途向け(インクジェットプリンタのノズル部分の配線など)にも使用される。

こうしたフラットケーブルは、安全規格に十分適合した製品ではありますが、万一、火災等により燃焼した場合、ハロゲンを含む有毒ガスの発生による人体への安全性、機器等の腐食による環境上の問題や、リン溶出による環境上の問題がありました。
このため近年、ハロゲン系物質やリン系物質を含まない、より安全性の高い部材へのニーズが高まっており、当社はこれらの物質を一切含まないフラットケーブル用被覆材の開発を進めていました。

今回当社が開発したフラットケーブル用被覆材は、PETを基材とし、従来のハロゲン系、リン系の難燃剤に代えて、金属化合物を主材料とした難燃剤を添加したポリエステル系ヒートシール材をコーティングしたものです。
当社のコンバーティング技術と独自の配合技術により、フラットケーブル用被覆材としての基本性能である難燃性と加工性は維持しつつ、燃焼時のハロゲン系難燃剤によるダイオキシン等の発生を皆無とし、またリン系難燃剤によるリン溶出もない環境に配慮した安全な製品としました。
当社は、今回開発した被覆材により電線部材市場での一層のシェア拡大をはかり、3年後には年間15億円の売上を目指しています。

 
 

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