DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2002年09月26日

 

虫を寄せ付けない衛生食品パッケージを開発

 


虫を寄せ付けないパッケージ(サンプル)

大日本印刷株式会社は、明宝アート(本店 : 奈良県大和高田市中今里町1丁目7代表者 : 早瀬学)と共同で、害虫が付きにくく、人体に無害な食品パッケージを開発しました。
菓子、粉末ココア、穀物、小麦粉等は、害虫が好むため、流通過程あるいは消費者が購入し開封した後に、これらの害虫が食品パッケージ内に入り込んでしまうことがあります。

一般に害虫忌避剤は、ピレスロイド系殺虫剤のように害虫に薬剤を接触させて忌避させるものと、薬剤を揮発させ主として匂いによって忌避させるものとがあります。前者は、食品安全性の面で問題があり、また後者は天然食品添加物であるヒノキチオールやワサビなどを原材料としており、食品安全性の面では問題がないものの、匂いが強く周囲や内容物に匂いが移るという問題点があります。このため、いずれも食品パッケージへの適用は実現されていません。

今回当社は、明宝アートが開発した害虫忌避剤『バイオプリント』を使用し、長期間持続する害虫忌避効果を持ち、人体に無害な食品パッケージを開発しました。『バイオプリント』は、ヒノキチオールやワサビなどと同じ天然食品添加物(樹液オイル)を原材料とする揮発性の忌避剤を、シリカ(二酸化珪素;SiO2)を材料とする中空多孔質マイクロカプセル(平均粒径0.1〜2ミクロン)に内包させたものです。

  1. 害虫忌避剤として天然食品添加物を使用しており人体に無害である
  2. 害虫忌避剤がマイクロカプセルから徐々に揮発するため、効果が長期間(約6ヶ月)持続する
  3. マイクロカプセル化により、匂いが抑えられている

という特長があります。


マイクロカプセル(顕微鏡写真)


マイクロカプセル(顕微鏡写真)

当社は、この『バイオプリント』を、印刷インキや表面コート剤に安定分散させることによって、その塗膜物性や意匠性を損なうことなく、通常の印刷方法で加工できる技術を開発しました。特殊な製造装置や工程を必要としないため、コスト的にも材料費のアップ程度(2割程度のコストアップ)に抑えることができます。
紙器(菓子などの紙箱)では、コートボール紙等にコーティングや印刷を行うことによって、パッケージそのものに忌避効果を与えることができます。軟包材(ポテトチップス、ラーメンなどのフィルム製袋)でも同様の加工が可能ですが、内容物への忌避剤の移り香を考慮したラミネーション素材の選択、加工方法にノウハウが必要となり、この技術も開発中です。これらの技術を用いることによって、忌避効果を有する紙器や軟包装を製造することが可能となります。これによって流通段階から消費者が購入して開封した後まで忌避効果を期待できます。忌避対象とする害虫はノシメマダラメイガ、チャタテムシ、シバンムシ等チョコレートや菓子、穀物を好む害虫です。
当社は今後、この衛生食品パッケージの拡販を強化し、年間売り上げ10億円を目指します。

 
 

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