ニュースリリース

大日本印刷 東京女子医大、セルシードと共同で 印刷技術を活用した再生医療用細胞シート培養フィルムの生産技術を確立

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 以下:DNP)は、東京女子医科大学(理事長:吉岡博光 所在地:東京)、株式会社セルシード(本社:東京 社長:長谷川幸雄)と共同で、印刷技術を活用した再生医療用細胞シート培養フィルムの効率的な生産技術を確立しました。

【背景】

病気や事故などで失われた組織や臓器に対する新たな治療法として、人工的に培養した細胞を用いた再生医療の研究が進められています。再生医療の一手法として、東京女子医科大学が開発した患者自身の皮膚や角膜、歯根膜、心臓の筋肉などの細胞をシートの上で人工培養し、その細胞を患部に移植して治療する細胞シート工学が注目されています。
細胞シート培養フィルムとは、温度によって構造が変化する特殊なポリマーをフィルム上に塗布したもので、その上で細胞をシート状に培養します。温度を下げるとポリマーの構造が変化し、細胞を傷つけずに細胞シートを分離することができます。現在、細胞シート培養フィルムは、フィルムを敷いたシャーレに、特殊ポリマーを手作業で一つずつ注入し、その後電子線を照射する方式で作成するため、更に効率的な生産が求められていました。
今回DNPは、細胞シート工学による、再生医療の研究・実用化を進める東京女子医科大学と、その学内ベンチャーで、細胞シートを製造しているセルシードの協力を得て、印刷技術を活用した細胞シート培養フィルムの生産技術の開発に成功しました。

【DNPが開発・製造する細胞シート培養フィルムについて】

DNPは、建材関連の内装材などに使用される化粧シート製造で用いるコーティング技術や電子線技術を活用し、大型のフィルム基材に対する特殊ポリマーの塗布を、効率的かつ安定的に行う生産技術を保有しています。また、包装容器製造で用いる最新のプラスティック成型技術により、シート材をあらかじめ装着した、プラスティック製の培養シャーレを一体成型することも可能です。これに加えて、今回、シートの裏側に微細な凹凸加工を行い、培養した細胞をより分離し易くするようシートを改良しました。

【今後の展開】

DNPは、この細胞シート培養フィルムを、大学病院をはじめとする医療機関向けに、2009年度からの販売開始を目指します。細胞シート工学による再生医療の本格運用が始まる2016年には5億円の売り上げを見込んでいます。また、更に多種類の細胞の培養に適したフィルム及び培養シャーレの開発・改良を進めていく予定です。


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