DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2009年11月17日

 

セキュリティ

世界初 ICカード用OS「MULTOS」を搭載したmicroSDカードを開発

より安全・快適なモバイル環境を構築し、多様なアプリケーションに対応

 

大日本印刷株式会社(本社 : 東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、ICカード用の高セキュリティなOS「MULTOS(マルトス)」を搭載したmicroSDカードを世界で初めて開発しました。

今回、microSDカードに搭載したMULTOSは、ICカードとしてキャッシュカード、クレジットカード、電子マネー、ポイントサービス、ネットワーク認証などの用途に使用されています。また、microSDカードは、携帯電話やデジタルカメラをはじめとするモバイル機器など、さまざまな電子機器で利用されています。このMULTOSを搭載したmicroSDカードを電子機器に装着することで、既存のアプリケーションを有効活用しながら、よりセキュリティ性の高い認証や決済を利用することができます。

【製品概要と特長】

今回開発したmicroSDカードを携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器に装着することにより、生活者はネットワークを通じたサービスをより安全で便利に利用することができるようになります。

1. 高セキュリティICチップ搭載による高い安全性

当カードのICチップは、外部から解析されにくい優れた機密性をもち、現在多く使用されている暗号よりも高度な、RSA暗号2048bit(※1)やAES暗号(※2)、SHA256(※3)に対応しています。また、電子マネー、クレジット、ポイントなどの金融系アプリケーションや、ネットワーク認証で使用されるPKI(※4)など、セキュリティ性の高いアプリケーションの搭載が可能です。

2. モバイル機器の機能性向上

当カードを利用して、モバイル機器に認証や決済、暗号化などの機能を追加することができます。これまで、ICカードと専用リーダーライターを必要としていたサービスが、microSD用のスロットさえあれば手軽に利用することができるようになります。

3. 高セキュリティな外部記録装置として利用可能

2GBの容量をもつFlashメモリーに保存した重要データを、安全に記録・保護することができます。

【期待される活用例】

1. モバイル機器向けのネットワーク用セキュリティデバイスとしての活用例

  • モバイル機器から、会員制サイトなどへアクセスする際、当カードの高セキュリティな電子証明書の機能を利用することで、安全にサイトへログインできるようになります。
  • 電子マネーやポイントなどを利用する際の安全なオンラインショッピングを実現します。
  • 有料放送などの課金サービスを利用する際、当カードを加入者識別用モジュールとして利用することで、正当なユーザーであることを認証し、番組の視聴などが可能になります。

2. 異なる機器間をつなぐ“ブリッジメディア”としての活用例

  • 小さく、持ち運びに便利で、当カードに保存した各データを他の電子機器でも安全に利用できることから、機密文書などの持ち運び時にUSBメモリーの代替品として利用できます。
  • 当カード内に保存したデータであれば、シンクライアントに対応していないネットブックなどでも情報漏洩を防止します。
  • 将来的には、ICカード機能付のスマートフォンなどの機種を変更する際に、そのスマートフォンで使用しているアプリケーションとICカードデータを一括で他の機種に移行するためのメディアとしての利用が可能です。また、家庭内で録画した著作権保護済の番組データを、携帯電話やポータブル動画プレイヤーなどに持ち運んで視聴する際のメディアとしての利用などが期待できます。

3. 電子機器向けのシステム格納デバイス

  • 当カードは、ハードディスクの代わりに電子機器に搭載するOSやシステムを格納するデバイスとして利用することができます。起動や動作に必要な重要データをICチップに格納することで、ソフトウェアの不正コピー防止が可能となります。また、microSDカードという小さな形状のため、これまでよりも小型な電子機器への実装、および当カードを用いることによる電子機器の高性能化が見込めます。

【仕様】

microSDインターフェイス (SD Association規格に準拠)

Flashメモリー :

2GB

EEPROM  :

36KB

暗号 :

RSA 2048bit, SHA256 etc

伝送プロトコル :

T=0, T=1

搭載OS :

MULTOS

その他特長 :

PKIアプリをROMに標準搭載

【今後の展開】

DNPは、今回開発した高セキュリティmicroSDカードを用い、市場調査やマーケティングを進めていくと共に、2010年度に、企業の社外で利用するパソコンのセキュリティ向上やデータ漏洩防止に関する実証実験を開始する予定です。この実証実験で得られた情報から、市場・生活者のニーズに合わせた製品をラインナップしていきます。また、モバイル機器とネットワークを利用した各種ICアプリケーションのダウンロードに対応すべく、ネットワーク型ICカードデータ管理サービス「CDMS (Card Data Management Service)」のサービスメニューの拡充、上位アプリケーションの開発・運用、コンサルティングなどに取り組んでいきます。

DNPは、高セキュリティmicroSDカードおよびその周辺ビジネスにより、2012年度までに約50億円の売上を見込んでいます。

なお、DNPは、本製品を2009年11月17日から19日にフランス・パリで開催される「CARTES & IDentification 2009」に出展する予定です。

 

(※1)
RSA2048bitとは、データの暗号と復号に異なる鍵を利用する公開鍵暗号方式の一つで鍵として2048bit長のデータを利用する方法。
(※2)
AES(Advanced Encryption Standard)とは、米国政府が政府内の標準として策定した、DESに変わるデータの暗号と復号に同じ鍵を利用する共通鍵暗号方式の一つで、よりセキュリティが高い。
(※3)
SHA(Secure Hash Algorithm)256とは、160ビットのハッシュ値を算出するSHA1を基にした、認証やデジタル署名などに使われるハッシュ関数の一つ。SHA256では256ビットのハッシュ値を算出する。
(※4)
PKI(Public Key Infrastructure)とは、公開鍵暗号方式を使用したネットワークセキュリティのインフラ。
 
※MULTOSは、MULTOS Limitedの登録商標です。
 
※ プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
 
 
 

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