ニュースリリース

2010年03月01日

 

加工技術

低価格な薄型非接触ICカードを開発

1枚50円、厚さ0.28mmの薄型カードで、新たなICカードサービスの需要喚起に

 

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、磁気カードやバーコードカードなどの置き換えを対象に、1枚50円の低価格で多機能な超薄型の非接触ICカードを開発し、本年4月1日より販売を開始します。

また、DNPは、セキュリティと利便性を持つ当カードを利用した新たなサービスを開発し、順次展開していきます。

【背景】

近年、会員証やポイントカード、ギフトカード、プリペイドカードなど、さまざまなサービスにおいて磁気カードやバーコードカード、ICカードが使用され、1人あたりのカード保有枚数は増加傾向にあります。磁気カードやバーコードカードは、薄くて財布などにも入れやすく、無料で入手できることが多いため、利用者にとって手軽なカードとして普及しています。しかし、これらのカードに搭載するサービスや機能は限られ、その内容も同様なものが多いことから、カードの発行枚数が伸び悩み、集客や販促ツールとしての期待効果が希薄化している場合もあります。一方、ICカードの場合、その高度なセキュリティと多様な機能を1枚で実行できるという利便性によって普及していますが、1枚あたりの価格が高く、厚みもあるために多数所持することが敬遠される傾向にあります。

今回DNPは、こうした状況を受けて、コストパフォーマンスに優れ、従来のICカードの半分以下の厚みとなる0.28mmの超薄型で、セキュリティやシステム拡張性など新たな付加価値を創出する非接触ICカードを開発しました。

【製品概要】

新カードは、ISO/IEC14443 TypeA準拠の非接触ICチップを搭載し、カード全体の厚みを0.28mmにおさえ、適度なコシ(柔軟性)とICチップ部の凹凸をなくしたフラットな表面仕上げを実現しました。また、磁気カードなどでは困難なセキュリティ性能を持ち、アプリケーションの搭載も可能です。

【期待される利用シーン】

  • 新カードは、一般的な磁気カードと同等の薄さでありながら、安価で世界的に普及しているTypeA準拠ICチップを内蔵したことで、今後拡大が期待されているNFC(*1)端末やNFC対応デジタルサイネージとの連動も可能になります。
  • これまで表示付き薄型カードとして使用されていたリライト機能もオプションとして付与できるため、スーパーやショップの会員カードといった現在の主な利用分野での顧客・販促サービスをより拡充することができます。
  • 柔軟性が向上したことで、雑誌や情報誌の間など、これまでICカードの添付が難しかった物への添付が可能となります。
  • フラットな表面仕上げを実現したことで、取り扱い時におけるICチップへのダメージが低減でき、耐久性が向上します。券面の凹凸がないことから、既存の磁気カードの販売機へのセットや搬送などの作業がスムースに行えます。

 

利用例1

会員カードとデジタルサイネージとの連動

ICカードのID管理・書き換えメモリの特長を活かし、会員属性に合わせた広告などの情報配信や割引サービスのダウンロードがデジタルサイネージなどを通じて可能になります。

利用例2

雑誌への添付による、イベントとの連動

ICカードの高セキュリティ(偽造防止技術)やデータ管理機能を活かし、雑誌記事や企画広告と連動したイベントのチケットや、イベント会場でのクーポン・スタンプラリーなどを1枚のカードで実現できます。

利用例3

リライト機能付きホテルカード

部屋番号やチェックアウト日時のリライト表示と、ICカードの高セキュリティ(偽造防止技術)を組み合わせたホテルカードキーに使用できます。

 

【主な仕様】

ICチップ

MIFARE Ultralight

MIFARE Ultralight C

カード厚み

0.28mm

メモリ容量

メモリ容量

64バイト

192バイト

ユーザーメモリ

48バイト

144バイト

特長

小容量・低価格

3DES相互認証(*2)

搭載アプリケーション(推奨) 

・ID認証

・ポイント

・クーポン

・チケット

・ドアキー

・(同左)

 

【価格と納期】

MIFARE Ultralightチップ搭載品で、ロット10万枚の場合に50円(税抜き)。

※個人情報の入力など、IC発行費は別途必要です。

【今後の展開】

DNPは、本製品を、ポイントカード・会員証などのほか、雑誌付録・トレーディングカード・CDジャケット同梱など新しい用途として販促し、当製品に関連する売り上げとして3年間で約20億円の売上を目指します。

なお、DNPは、3月9日(火)から12日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「IC CARD WORLD 2010」のDNPブースに、本製品を出展します。

 

(*1)NFC(Near Field Communication)
13.56MHz周波数帯を利用する近距離無線通信技術。2003年にISO/IEC 18092として規格化。MIFAREカードとFeliCaカードそのものには互換性はないが、NFC搭載機器は、両方のICカードと通信することが可能。また、既存のICカードシステムではリーダー・ライターがカードのデータを読みとるだけであるのに対し、NFC搭載機器は、機器間で相互にデータを読みとることも可能なため、新しい用途が期待されている。
(*2)3DES相互認証
共通鍵暗号方式として用いられているDES(Data Encryption Standard)を三重に適用することで、暗号強度を高めるようにした方式。

 

※ 「MIFARE®」は、NXPセミコンダクターズの登録商標です。
※ プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。