DNP 大日本印刷

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ニュースリリース

2010年10月21日

 

アート・イベント

『ルーヴル-DNP ミュージアムラボ』 第7回展「外交とセーヴル磁器展 ヨーロッパの歴史を動かした華麗な器たち。」を開催

2010年10月23日(土)〜2011年5月15日(日)

 

ルーヴル美術館と大日本印刷(DNP)がすすめる新しい美術鑑賞に関する共同プロジェクト「ルーヴル-DNP ミュージアムラボ」は、2010年10月から今後3年にわたるプロジェクト第2期を開始します。

2009年12月に終了した本プロジェクトの第1期では、6回の展示を通じて約4万6千人が来館し、ITを駆使した今までに無い美術鑑賞の手法が高い評価を得ました。第2期では、3年間に4回の展示会を行う予定で、今回のプロジェクトで開発した鑑賞システムをルーヴル美術館のパリ本館に設置することも計画しています。また、この鑑賞システムをルーヴル美術館関連の展覧会やイベント、他の美術館や博物館にも展開するなど、ミュージアムラボの成果の利用促進を図っていきます。

第2期の初回となる第7回展では、18世紀フランス王室の外交上の贈り物として政治・文化の両面で重要な役割を演じた「セーヴル磁器」を取り上げます。セーヴル磁器の用途や使用シーン、あるいは材質や製作工程の理解といった「工芸品」ならではの鑑賞方法について、多面的なアプローチを試みます。

なお、本展に向けて開発した鑑賞システムのうち2点が、パリ・ルーヴル美術館工芸品部門の新展示室に設置される予定です。

■ 展示作品について

中国や日本からヨーロッパに伝わった磁器は、18世紀ヨーロッパにおいて、その製法が謎につつまれていたため、「白い金」と称され珍重されていました。その時代、1758年に、ルイ15世が王室の新しい贈り物として使用したのが王の保護下にあったセーヴル磁器製作所の磁器です。第7回展では、ルーヴル美術館所蔵のセーヴル磁器の中から、外交上果たした役割の重要性や、器形と装飾の多様性の観点から10点の作品を選び、展示します。

皇后マリア=テレジアの皿

緑のリボン模様が施された「花輪飾り」のこの皿は、1758年12月2日にルイ15世がオーストリア皇后マリア=テレジアへ贈った約200ピースの食器セットのひとつ。1757年5月1日に調印されたヴェルサイユ条約により、フランスとオーストリアが長年の敵対関係から和解したことを記念して贈られたものです。この歴史的な同盟は、オーストリア皇女マリー=アントワネットと、後にルイ16世となるフランス王太子との結婚にもつながっていきます。

 
王立セーヴル磁器製作所/1757年/軟質磁器/高さ3.5cm、口径24cm

マリー=アントワネットの蓋付鉢(ポ・ア・オワル)

「豪華な色彩の縁飾り」の食器セットは、王妃マリー=アントワネットがチュイルリー宮殿で用いるために注文したものですが、スウェーデン王グスタヴ3世への贈答品として使用されたため、王妃のために同じものが再製作されました。展示品の蓋付鉢は再製作されたセットに由来します。製作当時の美意識を反映し、曲線の多い繊細なロカイユ様式や直線的な新古典主義の様式を、形や装飾に見ることができます。

 
王立セーヴル磁器製作所/1784年/軟質磁器/高さ25cm、幅 28.5cm、口径(蓋) 23cm

ルーヴル美術館工芸品部門
©2010 Musée du Louvre/Martine Beck-Coppola

■ 観覧方法と鑑賞システムについて

  • 来館者は、鑑賞システムの解説音声や画面表示を希望の言語(日仏英)で聞きながら観覧するために、登録カウンターで人体通信技術(*)を利用した個人認証用カードを受け取ります。
※人体通信技術 : 電波やケーブルを使わずに、人体を通信媒体とする技術。ミュージアムラボでは、人体表面の静電気層を利用した方式を採用しています。

1.展示室 (写真1[上])

展示テーマは「外交とセーヴル磁器」です。作品そのものを鑑賞しながら、注目すべきポイントやエピソードなどを紹介する鑑賞システムにより、作品の理解を深めることができます。

●主な鑑賞システム

【18世紀フランスの威光】

展示室前では、展示全体の序論として、作品の歴史的・地理的・文化的背景を理解するための2部構成の映像番組を2箇所に設置された大画面スクリーンで観覧できます。18世紀ヨーロッパ世界の豪奢な雰囲気の映像によって、展示室へ来館者を誘導します。

【外交上の贈り物】 (写真1[中])

作品紹介用のパンフレットをテーブル上で閲覧すると、パンフレットに印刷されたマーカーを上部に設置されたセンサーが読み取り、各ページに対応した解説映像をテーブル上に投影し、作品のエピソードを紹介します。美術館内で閲覧するパンフレットの新たな可能性を提案するシステムです。

【磁器を見る】 (写真1[下])

プロジェクト1期からの重要な取り組みテーマである「作品に近接しながらも鑑賞を妨げることのない解説」を提供するシステムです。セーヴル磁器の主要な鑑賞ポイントについて、展示台に投影した解説テキストの該当部分を、実際の作品にあてられた光によって確認することができます。

2.情報スペース・ホワイエ

セーヴル磁器に関する基本的な情報を、体感型鑑賞システムを使って楽しみながら学ぶことができるスペースです。

●主な鑑賞システム

【フランス式の食卓儀礼】 (写真2)

観覧者は、映像を投影したテーブル上で、ルイ15世が1757年4月21日にショワジー城で開催した、夜食会の食卓で使用されたセーヴル磁器のヴァーチャル画像をコース料理の順序に沿って閲覧できます。また、観覧者がテーブルに近づくとセンサーによって後方の壁面に投影された映像も変化し、夜食会の雰囲気を味わえます。この鑑賞システムは、ルーヴル美術館工芸品部門の新展示室にも設置される予定です。

【豊かで多様な器形と装飾/装飾を施す】 (写真3)

セーヴル磁器の装飾的効果について学ぶシステムで、二つのコーナーで構成されます。「豊かで多様な器形と装飾」のコーナーでは、ディスプレーにタッチして展示作品の3次元CG画像を画面上で自由に動かしながら、セーヴル磁器ならではの器形や文様の装飾的効果を確認できます。「装飾を施す」のコーナーでは、ゲーム感覚で、自分だけのセーヴル磁器の装飾デザインをディスプレー上で創作体験ができ、目の前に置かれた白い磁器にその装飾デザインがプロジェクターで投影され出来上がりを確認できます。また、自分だけのデザインをプリントアウト写真に出力して持ち帰ることもできます。

【軟質磁器の製作技術】 (写真4)

18世紀の築窯以来の伝統を守るセーヴル磁器の軟質磁器の製作技法を「材料」と「工程」を切り口として学べる映像ソフトです。スクリーンの前に置かれた実際の素地や絵付け用の色素などの標本とアニメーションによって、複雑な技法の製作工程をわかりやすく説明します。このシステムもルーヴル美術館工芸品部門の新展示室に設置される予定です。

3.シアター

シアターでは、「磁器」による西洋と東洋のつながりを紹介する超高精彩映像番組【磁器の物語-東から西へ-】(約17分間)を上映します。展示作品だけでなく、13世紀に伝わってヨーロッパの人々を魅了した中国や日本の磁器とフランスにおけるその模倣、さらにヨーロッパ中に広がった中国趣味を表す作品の数々を、高精彩な大画面ディスプレーで紹介します。

■ ルーヴル美術館への再設置計画について

ミュージアムラボ第2期では、当プロジェクトの鑑賞システムをパリ・ルーヴル美術館に設置することを視野に入れた開発を行います。当第7回展の鑑賞システムについては、2012年に完成予定のルーヴル美術館の工芸品部門新展示室に、【フランス式の食卓儀礼】と【軟質磁器の製作技術】の2つが導入される予定ですが、この2つの鑑賞システムは新展示室への設置に先立ち、2011年夏に、現在の工芸品部門の展示室内に設置される予定です。

18世紀の美術工芸品用のこの展示室では、豊かで美的な雰囲気の中で歴史的な流れに沿って作品鑑賞ができるような配慮がなされる計画です。また、作品と来館者をつなぐ方法や機会の多様化を通じて、来館者のあらゆる必要性に応えることを目標としています。中でも、マルチメディア・ディスプレーをいかに展示空間に溶け込ませるかは、取り組み課題のひとつとなっています。

■ 開催概要

「外交とセーヴル磁器展 ヨーロッパの歴史を動かした華麗な器たち。」

主催

ルーヴル美術館、大日本印刷

協力

日本航空

学術担当

マリー=ロール・ド・ロシュブリュンヌ

2010年9月までルーヴル美術館工芸品部門学芸員

現在はヴェルサイユ宮殿美術館装飾美術担当学芸員

会場

ルーヴル‐DNP ミュージアムラボ

東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F

会期

2010年10月23日(土)〜2011年5月15日(日)

開館時間

金:18:00〜21:00、土・日:10:00〜18:00

休館日

金曜日が祝日の場合、保守点検日、展示替え期間、年末年始

申込・問い合わせ

観覧には予約が必要です(観覧は無料)

<Webサイト>   http://museumlab.jp

<お電話>  ルーヴル‐DNP ミュージアムラボ カスタマーセンター

03-5435-0880

<受付時間>    月〜木 11:00〜17:00/金 11:00〜21:00/土・日 9:00〜18:00

(月〜金の祝祭日、年末年始は休み)

■ルーヴル-DNP ミュージアムラボ プロジェクトについて

ルーヴル-DNP ミュージアムラボは、美術館の来館者と美術作品とをつなぐアプローチ手法の革新を目的として、2006年10月に活動を開始しました。活動の中心となる東京・五反田の体験スペースでは、ルーヴル美術館のコレクションを各回1点〜数点展示するとともに、映像やIT技術を活用した鑑賞システムを通じて、美術作品と来館者の対話を豊かに広げる提案を行っています。

 
※ プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
 
 
 

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