ナノ加工技術を応用した光学製品

回折光学素子(DOE)

回折光学素子(DOE)は光照射パターンの制御が可能であり、センサー光源等で使用されています。DNPはホログラムや半導体用フォトマスクで培った光学設計・微細加工技術を応用してDOEを製造しています。

回折光学素子(DOE: Diffractive Optical Element)とは、計算された
微細形状によって光の回折現象を制御する光学素子です。
光学センサーや照明などにおいて、光を狙ったところに効率よく照射したり、
特殊なパターン状の光を照射したりすることが可能になります。
また可視光線だけでなく紫外線~近赤外線に合わせた設計が可能です。

~DNPのDOE技術 ~

  • 光学・パターン設計技術
    • IFTA-DOEやGCAの設計、検証が可能
  • 多段形状DOEの設計・加工技術
  • 設計チューニング技術
    • 設計~検証が自社で完結⇒特性チューニングがスムーズ
  • 高耐久性賦型材料技術
    • リフローはんだ耐性、高温高湿耐性 等

具体的なDOEの性能例

  • 高精細パターンを照射可能なDOE
  • 広角拡散タイプのDOE
  • 0次光(素抜ける光)が少ないDOE
  • LED(拡散光源)用DOE

【用語解説】

回折格子/回折光学素子
光の光路差(位相差)が異なる領域が隣接していると、そこを光が通過する際に回折が生じる。
ナノインプリントによる回折光学素子は光を透過する材料表面に微細な凹凸を形成し、隣接する領域に所定の光路差(位相差)を付与したものである。
IFTA
(Iterative Fourier Transform Algorithm)
DOEの設計において、所望の配光形状とDOEの構造を最適化する手法の一つ。
GCA (Grating Cell Array)
拡散光源であるLED光源の配光を制御する手法の一つ。
多段形状DOE (Multi Level DOE)
断面形状が単純な凹凸(=binary)ではなく階段形状になったDOE。
非対称パターンの様な高精度配光制御を行う際に必要。
広角拡散DOE
入った光を大きく広げるタイプのDOE。
狭いパターンピッチが要求されるため製造難易度が高い。
0次光(ゼロ次光)/0次回折光
(zeroth order light / diffraction)
DOEに入射した光のうち回折せずにそのまま抜ける(素抜ける)光の成分のこと。

~開発中アイテム ~

リフロー耐性のあるDOEと光源を一体化した
小型光源パッケージを開発中です。

高精細DOE

100万pixelを角度分解能0.0029°で配置可

  • nmオーダーのモールド加工技術とナノインプリント技術を
    ベースとした光学設計及びチューニング技術により可能に

用途例

  • センサ用特殊パターン
  • 各種スケール
  • 投光表示素子

意味のある図形の投影に好適

広角拡散タイプDOE

FOV100°x100°の配光を1枚で実現(FOV: Field of View)

  • 高アスペクト加工により広角高精度な配光を実現
  • 従来の2枚重ねによる広FOV⇒1枚化

用途例

3Dセンサー
  • AR/VR/MRなど
  • 空間・形状情報取得
  • ジェスチャー入力

広い範囲を効率よくセンシング

0次光(素抜ける光)が少ないDOE(低0次光DOE)

高精度配光を維持しつつ0次光0.20%を達成

  • 0次光軽減の光学設計及びチューニング技術
  • 設計を実現する加工技術

用途例

  • 生体認証光源
  • ドライバモニタ
  • 3Dセンサー

不可視な赤外線でのセンシングに好適

LED光源・拡散光源用DOE

拡散光であるLED光源の配光設計が可能

  • 拡散光に対応した光学設計技術(Grating Cell Array : GCA)
  • GCAに必要な高アスペクト賦型を実現

用途例

  • 静脈認証用光源
  • 各種照明

所定の範囲を効率よくセンシング

  • 必要な配光特性を持ったカスタムDOEが欲しい
  • 量産対応、品質保証まで対応できるDOEメーカーを探している
  • 他社製DOEの性能や品質に満足していない
  • できれば光源とセットのパッケージで提供して欲しい

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