現場レポート

あのアイテムをデジタル化せよ!vol.3「大判設計図」編

第三回目の対象物は、「大判設計図」です。サイズの大きい設計図は、どうしても保管時にかさばってしまいます。また、古いものはいつの間にか紙が劣化していることも。
今回は、大判サイズの原本を裁断せずにスキャンし、デジタル化する現場に潜入してきました。

今回のアイテム「大判設計図」

デジタル化における対象物の特性

  • 大判サイズに対応するスキャン機器が必要である。
  • 複数の設計図を製本した、冊子状の対象物である。
  • 設計図のため、文字や図の細部まで正確に読み取れなくてはならない。

それではいよいよ、大判設計図をデジタル化する現場に潜入!
プロフェッショナルなノウハウの一端をご紹介します。

フォトレポート

STEP1 デジタル化の方法を選択

対象物の大きさと、非破壊で扱う事を考慮して、「大判スキャナ」を選択します。この機器は、シートスルー方式でスキャニングを行い、横幅は152mm~1,067mmまで、長さに関してはスキャナ本体による長さ制限はありませんので巻物も可能。また、厚みも15mmまでなら、パネルやダンボールなどもスキャンできます

最高1200dpiで画像を読み込むことができる大判スキャナによって、大きなカラーポスターなども高精細でスキャンできます。

STEP2 セッティング

ページによって厚みが違うと精度の高いスキャンができないため、対象物によっては、紙を挟むなどして高さを揃える作業があります。また、光源が動くのではなく、図面の方を動かしながらスキャンするため、貴重な古い資料の場合は紙を傷めないようフィルムに挟む場合もあります。

STEP3 スキャン

まずはプレスキャンをし、発色のベースとなるカラープロファイルを作成したら、いよいよ本スキャンを行います。対象物のサイズが大きいため、スキャンは2人体制。設計図にローラーをかませると、自動で読み込まれていきます。ローラーのかませ方や力のかけ方で歪みなどが出ないよう、細心の注意を払いながら進めていきます。

STEP4 データ補正

本スキャンが終わったら、すぐに隣のパソコンでデータを確認。文字や図が細部まで正確に再現されているかどうかを見たり、青焼きの図面やフルカラーの原本などは、色味を調整したりします。

ただスキャン作業をするだけではなく、その後の補正にもしっかり時間をかけているため、汎用性が広く、精度の高いデータが出来上がるのだそうです。

現物と出力物の比較

左がスキャンデータを出力したもの。右が現物。(図面などの場合、再現性だけでなく、コントラストの調整など見やすさも考慮して出力します)

調査報告

設計図・地図・パネルなどの大判でかさばる資料類をデジタル化することで、今までの保管スペースを有効活用できるようになります。現場では、かなり大きなものまでスキャンできるうえ、厚みのあるものにも対応できるのが驚きでした。
ちなみに、今回の大判設計図は、その大きさからさまざまな情報が細かく書き込まれています。これらの情報をズームして見ることができるのはデジタル化のメリットだと感じました。そのままでは倉庫に眠っていたであろう貴重な資料が日の目を見るのですから、ぜひご検討いただければと思います。

「この事例で導入した製品・サービス」

その他の事例