常温で長期保存できる液体紙容器

DNPロングライフ用液体紙容器

紙とフィルム・アルミ等の異素材を組み合わせる技術により、紙容器に密封性とバリア性を付与し、常温での長期保存を実現した液体紙容器です。
近年、再生可能資源である紙を活用した、プラスチック使用量を削減する取り組みからも注目を集めており、さまざまな分野での活用が広がっています。

1980年代から技術開発に取り組んできた幅広い知見と実績で、分野を問わず、包装資材から充填までをトータルでサポートします。

目次

「DNPロングライフ用液体紙容器」とは?

常温で長期保存できる液体紙容器

一般的に「牛乳パック」と呼ばれる紙容器では、内容物を常温で長期保存できません。「DNPロングライフ用液体紙容器」は紙容器でありながら、独自のコンバーティング技術*1により「完全な密封性」と「適切なバリア性」を付与することで内容物の劣化を防ぎ、常温で長期保存*2を実現しました。飲料・アルコール飲料・調味料などの食品分野から、シャンプーなどのトイレタリー用品や化学薬品・農薬等の非食品分野まで対応可能です。
*1:「コンバーティング技術」とは・・・
材料の形を変えたり、複合したりする材料加工技術。DNPは、製膜、コーティング、ラミネート、蒸着、賦型、転写、切断・研磨、製袋・成型・製本など、紙やフィルムなどの素材の加工技術を磨いている。
*2:内容物により保存可能な期間が異なりますのでご相談ください。

主な特性・機能

1.バリア性

適切なバリア層で、内容物の劣化を防止する。
さまざまな内容物を常温で長期保存するご要望にお応えすべく、適切なバリア層を設けることにより、酸素や水蒸気など外部の劣化要因から内容物を保護します。遮光性や官能特性(におい抜けの防止など)の機能を付与することも可能です。

バリア層を表す図

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2.減容化

折りたためるから、省スペースになる。
プラスチック成形ボトルやガラスびん・缶からの代替により、折りたためる紙の特長を活かすことで充填前の資材保管スペースを大幅に削減できます。同容積のガラスびんと比較した場合、占有スペースが1/50程度となり倉庫・建屋の有効利用が可能です。また、充填後の製品に関しても、積載効率の良い形状を有しているため、ガラスびんと比較した場合、1パレット当たり約2倍の積載数を増やすことが可能となります。

ビンを紙容器に変えた場合の減容効果(スペースおよびコスト)

3.豊富なバリエーション

使用場面にフィットする、形とサイズ。
一般的な牛乳パックのサイズ(1000ml)はもちろん、最小200ml~最大3000mlまで幅広い容量を取り揃えています。形状もゲーベルトップやフラットトップをはじめ、その他の特殊な形状にも対応可能です。

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環境配慮から注目が集まる紙容器

動画:今すぐできる環境配慮 紙×バイオマスプラスチックのパッケージ(60秒)



環境配慮から注目が集まる紙容器

海洋プラスチックごみ汚染や地球温暖化などの環境問題を最小化していくために、プラスチックの使用量を削減していく取り組みが重要です。DNPでは、再生可能資源である紙を使用し、お客様のプラスチック製品から置き換えることでプラスチック使用量を削減します。森林認証紙や植物由来プラスチックと組み合わせることでさらなる環境負荷の低減を実現します。

主な活用分野・用途

飲料

・清涼飲料水
・アルコール飲料:清酒、ワインや焼酎(匂い抜けがデリケートな内容物の保護)

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調味料

・しょうゆ、めんつゆ、酢、食用油、ドレッシングなど

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非食品(洗剤・トイレタリー・工業製品など)

・トイレタリー:シャンプー、ハンドソープ、入浴剤など
・カー用品:カーシャンプー、クリーナー、バッテリー液、モーターオイルなど
・化学薬品:農薬、昆虫駆除剤など

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ご提案から生産までの流れ

1.お引き合い まずはお気軽にご相談ください
2.ご面談・仕様設計 当社営業担当がお打ち合わせ、またはお電話にてお客様の課題や適用のイメージ、
内容物の特徴をお伺いし、お客様の製品にマッチングする包装資材を
設計・ご提案いたします。
3.充填設備の検討 本製品は、容器を組み立てながら充填を行う、専用の充填設備が必要となります。
包装資材のご提案と同時に、充填設備のご提案や、委託充填先のご案内をいたします。
4.テスト~生産 包装資材、充填設備のご提案後、必要に応じてお客様の製品を用いた保存試験、
輸送試験をお客様と一緒に行い、量産製品の仕様を確定。本生産へ移行します。

納入形態

・胴貼りされたスリーブ状態 ※注出口は別で納入

納入形態イラスト

充填機・充填委託

・半自動機、自動機:600本/時~6000本/時をラインアップ
・食品・非食品業界委託拠点の紹介が可能(内容物や容量などに応じてご相談承ります)
・包材資材から充填までをトータルでサポート

充填包装システム外観とラインアップ表

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ニュースリリース

2020年11月16日 液体紙容器 環境に配慮した原料の使用を標準仕様に

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