DAMとは?なぜ今DAMなのか?
~パーソナライゼーションニーズが高まるなか、改めて検討すべきデジタルアセット管理~

このコラムを読んでいるマーケターの多くは、日常的にコンテンツマーケティングを行っているかと思います。
しかし、配信するコンテンツが多くなり、顧客に提供する情報が充実する一方で、管理が煩雑になったり、蓄積されたコンテンツを活用しきれなかったり、という悩みを抱えてはいないでしょうか?
このコラムでは、そのような課題を解決し、マーケティング活動の効率化から営業活動の質向上にまで繋がるDAMについて説明します。

1. DAM(デジタルアセットマネジメント)とは

DAM(デジタルアセットマネジメント)とは、テキスト、動画、写真、カタログデータなどのデジタルコンテンツを、プラットフォームなどを利用し、一元的に管理することを指します。以下がDAMシステムの主な機能です。デジタルデータの集約だけではなく、コンテンツ制作や配信に付随する業務を省き、データ作成、配信を大幅に効率化することができます。

  • さまざまなデジタルデータを集約、メタ情報を付与し、必要な情報に容易にアクセスできるようにする
  • Webサイト、カタログ、SNSなど、配信するメディアに合わせて、データフォーマットの変換や、データサイズの変更を行う
  • 著作権のあるデータに使用許諾データを関連づけ、使用期限を管理する
  • カタログなどのクリエイティブ制作をワークフロー化し、制作工程を円滑化する

2. DAM が注目を集めている理由

DAMの需要は年々高まっています。その理由は何でしょうか。

2-1. パーソナライゼーションニーズが高まり、管理するコンテンツが膨大になっている

このコラムでも度々取り上げている通り、SNSの普及などにより、大量の情報を簡単に手に入れられるようになった現代では、One to Oneのマーケティングが必要不可欠です。しかし、個々人の趣味嗜好、ライフスタイルにあわせたコンテンツを配信するということは、画像や動画、ホワイトペーパーなどの制作・管理するコンテンツの数が膨大になることを意味します。コンテンツの量や制作・申請における関係部門の数が多くなるほど、これらの管理にかかる手間は大きくなります。

DAMでは、膨大なデジタルデータを集約し、メタ情報を付与して一元管理することができます。これにより、すべての関係者が、各々の利用目的にあったコンテンツを容易に検索、利用できるようになるため、効率が大幅に上がります。

2-2. パーソナライズドコミュニケーションを実行するための基盤が求められている

パーソナライズドコミュニケーションを支えるツールとしては、MA(マーケティングオートメーション)が代表的です。MAは、顧客が必要とするコンテンツを、設定したシナリオに沿って、最適なタイミングで自動的に配信することができる強力なツールです。しかし、MAの力を最大限に発揮するには、十分なコンテンツが揃っており、かつそれらが管理されていることが前提となります。

社内に分散する大量のコンテンツを一元管理し、適切なフォーマットに変換できるDAMと、最適なコンテンツを最適なタイミングで配信することができるMAを連携させれば、より効果的なマーケティングをスピーディーに行うことができます。社内コンテンツを最大限に活用することができれば、MAから得られる情報を元に、どのようなコンテンツが効果的か即座に判断でき、PDCAサイクルを速く回すことにつながります。

2-3. コンテンツの著作権、利用期間、利用目的の管理が必要

人物画像やキャラクターなどの著作権を有するデジタルデータを適切に管理することも、コンプライアンス順守のために不可欠です。
DAMでは、デジタルデータに使用許諾情報を付け、貸出したコンテンツや、提供されたコンテンツの著作権や使用期限を管理することができます。使用期限が切れる前にアラートを出したり、使用期限が切れたコンテンツを使用禁止にしたりすることができるため、誤使用や不正利用を未然に防ぐことが可能です。

2-4. ブランディング、営業活動における表現力の見直し

商品・サービスのコモディティ化が進み、「信用できる企業」「信頼できるブランド」の持つ意味や価値が大きくなっており、企業のブランディング活動はより重要になっています。企業のホームページでは、自社の取り組みやブランドイメージを、画像や動画を取り入れて視覚的にわかりやすく伝えることが求められます。

また、営業活動においては「コト売り」へ変化が求められています。製品の持つ特長にとどまらず、同業種の顧客の活用例や、導入の効果、ソリューションの提示などを、ホワイトペーパーや動画などを用いて、わかりやすく端的に提案する力も必要です。

3. AI と連携した DAM の可能性

さまざまな用途で活用・試験導入が進められているAIですが、DAMにおいても以下のようなことが、近い将来可能となる見込みです。

画像を認識し、コンテンツに最適なタグを自動的に付与する

タグは、画像の検索や分類に使われるため、通常1つの画像に対して数十~百以上のタグを付与します。企業には、数百、数千、数万以上の画像があるため、これらへのタグ付けは非常に大きな労力を伴います。また、用途や画像属性を考慮したタグ付けが必要となるため、経験を求められる作業でもあります。これらの課題を解決するのが、画像認識AIです。画像認識AIを活用することで、過去のタグを自動解析し人間以上の精度とスピードでタグ付けをすることが可能となります。近い将来、DAMの基本機能となるでしょう。

動画内で使用されている、著作権を有するコンテンツを画像で認識する

著作権管理も多くの企業を悩ませる課題です。貸した著作権コンテンツが契約終了後に使われていないか、借りたコンテンツが使用期間内か、貸す側・借りる側双方で管理が必要です。AIはこれらの管理も代行してくれます。

具体的には、以下のような機能が提供されるでしょう。

  • 著作権画像が各種媒体(画像や動画など)に含まれているか自動でチェックする
  • 使用期限が近くなったらアラートをあげる
  • 使用期限が切れている著作物があったらアラートをあげる

MA で配信する最適なコンテンツを自動で選択する

さらに、MAと連携して最適なコンテンツを自動で選択・配信できるようになります。MAは、シナリオ(配信先やフロー、タイミング、配信内容)を登録しておくことで、シナリオ実行を自動化してくれます。非常に便利なシステムですが、シナリオを作成することに労力が掛かります。特に、シナリオ別に配信するコンテンツの選択はセンスと労力が求められます。
AIは、配信先の属性や過去の配信結果、コンテンツのタグをもとに最適なコンテンツを自動的に選択します。

上記のような機能が搭載されれば、人的に行う業務は、カスタマージャーニーマップの作成や新規コンテンツの検討・作成、効果測定などに限定され、より重要な活動に集中することができます。
また、更にAI技術が進化すれば、コンテンツ自体を自動で作成する時代になると考えられます。そのような時代を迎える前に、まずは社内に分散したデジタルデータをDAMで一元管理しておくと良いでしょう。

4. まとめ

この記事では、大量のデジタルデータを一元管理することができるDAMについて紹介しました。
パーソナライズドコミュニケーションの実行に伴い、膨大なコンテンツの管理と、最適なアプローチのための速いPDCAの両立が求められています。DAMツールを利用することで、業務効率を高めるだけでなく、安全性の確保、マーケティング活動や営業活動の質の向上まで図ることが可能になります。
今後AIの台頭により、ツールを利用した業務はより一層効率的になるでしょう。
社内に蓄積されたデータをより一層、効果的に活用するために、DAMの導入からはじめてみてはいかがでしょうか。
コンテンツの適切な管理と合わせて、MAツールの導入・運用のポイントや、デジタルとリアルの垣根を超えたパーソナライズドコミュニケーションについてなど、関連テーマに関するコラムもぜひご覧ください。

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