2019/11/27

東京都新宿区におけるプログラミング教育への取組み
児童に身につけさせたい情報活用能力を主眼へ

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新学習指導要領で必修となる小学校でのプログラミング教育。
本コラムでは、プログラミング教育への取組みを実践している東京都新宿区教育委員会事務局 教育支援課 三谷 純子指導主事、池田 守指導主事に取材しました。

「学びを広げる」ためのICT活用

情報化やグローバル化など社会を取り巻く環境が大きく変化する中で、これからの子どもたちには新しい時代を生き抜く資質・能力を育成することが求められています。新宿区教育委員会では、こうした変化や教育課題に対応するため、平成29年度に教室のICT環境を刷新。子どもたちの「学びを広げる」ことをコンセプトに、ICTの効果的な活用に取り組んでいます。(図①)

また、この学びの前提として「学びを広げるための5つの視点」を重視する方針を打ち出しており、その1つに挙げられているのが、プログラミング教育の実践です。(図②)

授業の負担を減らすパッケージ教材を全小学校に導入

平成29・30年度の教育課題研究校に指定された四谷小学校では、児童の情報手段の基本的な操作に関する向上とプログラミング的思考を育むことをねらいとして、各学年で年間3~6時間のスキル向上とプログラミングを使った学習の時間「I(アイ)タイム」を設け、児童に身につけさせたい情報活用能力の育成を図っています。ここでは、プログラミング経験のない教員でも安心して授業を実践できるよう、指導案やワークシートがパッケージされた「Scratch」をベースにしたプログラミング教材を活用しているのが特徴です。
教員の負担を考えると、無理なくすぐに使えるものが必要であり、授業準備に費やす時間も大きく削減できると考えました。このような授業に必要な一通りのツールが揃っていることにより、どの学年からも始められ、ステップアップしていくことができるのです。その上で、四谷小のこれまでの取組みの大きな成果は、情報活用能力を観点別に整理して、発達段階に応じた目指す子ども像を整理できたことにあります。今後、指導計画に反映できることを踏まえ、今年度からは全小学校に同教材を導入し、企業との連携を深めながら、研究・実践を進めていく意向です。

児童・生徒が主体的にICTを活用していく授業の実現を目指して

さらに、東京都プログラミング教育推進校も兼ねている落合第四小学校では、音楽科と図画工作科を通して、子どもたちの論理的な思考を育む研究が進められています。現在、算数や理科、総合的な学習の時間等で、プログラミング教育を実施していますが、学習の展開を工夫することで、より幅広い教科等で実践できるようになると考えています。
なお、来年度の全面実施に向けては、当初「プログラミング教育=ロボット」といった考えがあるなど教員の理解が十分ではありませんでしたが、教育課題研究校の実践からプログラミング教育に対する教員の理解が深まったと思います。
今後のテーマは、教員全体のスキルを向上させ、児童・生徒が主体的にICTを活用していく授業を区内全学級で実現していくことだと考えています。そのためにはソフトの扱い方などの研修はもちろん、ICT教育推進リーダーへの研修を通しながら、各学校への普及・啓発に努めていきたいですね。

小学校で求められるプログラミング的思考を育む教材ソフト

この新宿区の取組みで使用されているプログラミング教材が、DNPプログラミング教材ソフト「SWITCHED ON Computing 日本版」です。
この教材は、プログラミング教育先進国であるイングランドで最も普及している教材をもとに、2年間・約200時間の実践的な授業研究から生まれた、小学校で求められるプログラミング的思考を学べる教材ソフトです。全国の公立小学校の担任の先生が指導することを前提にしているため、授業に必要なツールは一通りパッケージされており、導入後はすぐに使い始めることができます。
無料の体験キットも用意しておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。

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