2019/12/4

全国4自治体における「個別最適化学習」の実践③
データを活用して、一人ひとりに最適な学びを提供する

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これからの予測不可能な社会で子どもたちが未来の創り手となるために必要な資質・能力を育むため、学校教育に「EdTech」(教育×テクノロジー)を取り入れて、個に応じた指導の充実・深化を図ることが求められています。
こうしたなか、全国の自治体・学校では個人の学習状況等の学習履歴(スタディ・ログ)を学びのポートフォリオとして蓄積し、その分析結果に応じて「個別に最適化された学び」を提供する取組みが始まっています。
本コラムでは、東京都新宿区の実践事例を紹介します。

<東京都新宿区立落合第六小学校>
区の学力定着度調査の結果が向上

■個人別の復習教材で学習の定着を

落合第六小学校は、2018年度の試行を経て、2019年度4月より全学年(4~6年生)で奈良市同様の取組みを採用しました。分析結果から配布される個別のレコメンドシート活用が「子どもたち一人ひとりの学習の定着に大きな力になっています」と同校の曽我教諭は話します。曽我教諭は18年度施行時には算数担当として本取組みを1年間実践、形成的評価の位置づけで活用するため本取組みの単元テストを実施後、評価用テストを実施してきました。「単元テストの集計データから児童の誤答の傾向を踏まえ、テスト返却の際にそれぞれの児童にあわせた手書きの解説を配布したほか、評価用テストまでの間にフォローが必要と思った児童には、担当の先生間で情報共有した上で指導しました。」と個別の手当てを加えていきました。

■“考えて解く”問題にも意欲的に

レコメンドシートには必ず1問、いわゆる「B問題」的な“考えて解く”問題が入っています。そのため取組み開始当初は、不慣れな問題に児童が苦戦する場面も見受けられましたといいます。
その上で、レコメンドシートの活用を続けるうちに感じられるようになった児童の変化については、「難しい問題に挑戦することを楽しく思うようになったり、点数ではなく、復習問題の内容に目が向くようになったりする児童が増えていったこと」を挙げます。しかも、実際に単元テストで間違えた児童のうち、87.5%が期末テストでは正答するなど、「レコメンドシートに取り組むことが、ねらいどおりに児童の学習の定着につながっていることが実感できました」と口にしました。
さらに、実施から1年を経過し、その成果が着実に表れていることが新宿区学力定着度調査の結果からも分かりました。「個別最適化学習前の2018年度の調査結果では、本校は『全国平均は越えるも、区の平均を少し下回る』状況でしたが、今年の1月に行われた調査では、全観点で全国・区の平均を上回る結果を出すことができました。」と、取組みに自信を深めています。

レコメンドシートの活用により、新宿区学力定着度調査の結果が向上

■簡単採点・集計で教員の負荷を軽減

もう1つ、本システムの長所になっているのが、「個別最適化学習」を実施するための採点や観点別集計に時間をとられることがないことです。1問ごとに児童の回答を一覧にしてデジタル採点できるので採点が早く、同時に観点ごとの集計も終わることから、「たとえば4年生35名だと、1つの単元テストにつき10分もかからずに採点・集計が終了するため、教員も負荷を感じません」と指摘します。
これまでの取組みを通して同校は、児童一人ひとりの実態に応じた問題が提供される学習スタイルは、斬新で児童の意欲喚起につながると評価。加えて、単元ごとの詳細な結果分析が指導に活かしやすいことをメリットに挙げています。
また、保護者へのアンケート結果でも新しい取組みに対する期待や評価がとても高いことから、「今年度は5~6年生を含めた3学年での本格実施に拡大しました」と、すでに次のステップを踏み出しています。

ひとりひとりを伸ばしたい先生の思いに応える、学習サービス

この学校の取組みを支えるのが、DNPの「Realtendant®(リアテンダント)」学習サービスです。
リアテンダントは、「様々な教材」 と「学習支援機能(データ蓄積、集計・分析)」で、「個別に最適化された学び」の実現を目指すクラウドサービスです。(※センターサーバへの導入も可能です。)先生の業務を効率化しながら指導の質を高める、学校の「働き方改革」を推進することができます。
奈良市をはじめ、全国8自治体・70校で導入される※このサービスに、ご関心を持たれた方はぜひお問合せください。
※2019年度6月末現在

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