2017/11/8
IoTに“S”(Secure)を加えたIoSTによる遠隔保守サービス
- POINTこの記事のポイント
- セキュアな環境下での遠隔保守を実現
- セキュアICチップを活用したIoSTプラットフォームを提案
- セキュリティ基準が厳格な金融機関からの高い評価
IoTによる遠隔保守サービスの普及
さまざまな分野で普及が進むIoTの具体的な活用例として挙げられるのが「遠隔保守サービス」です。
例えば、オフィス環境や工場に導入されたデバイスの状態や利用状況を遠隔監視することで、故障対応や消耗品の供給等を迅速に行っています。
一方、金融機関などの個人情報や取引情報などの機微情報を扱う環境においては、外部のネットワークとの接続を最小限に抑える必要があるため、稼働しているデバイスの遠隔保守を行うのは大きなリスクを伴います。
加えて、保守サービス提供者はデバイスに問題が生じた場合に、ログ回収、原因解析などを行うため、数回にわたって導入先を訪問する必要があり、結果として保守費用が増大するという課題があります。これらの課題を解決する手段としてセキュアな状態で利用できる遠隔保守が求められています。
IoSTプラットフォームによって高い安全性を実現
DNPはこれまでのICカードビジネスで培ってきた技術を強みにIoTに“S”のセキュアを加えた「IoST(Internet of Secure Things)」を推進し、プラットフォームやサービスを提供します。
IoSTプラットフォームにおいては、耐タンパ性を備えたICチップをデバイスに搭載することで、「正しいデバイス」と「正しいサービス」が相互認証し、「正しい情報」がやり取りされる環境を提供します。
このIoSTプラットフォームをいち早く導入したのが、金融機関向け機器の代表的なメーカーであるローレルバンクマシン株式会社です。金融機関内で稼働している現金処理機、出納機等にIoSTプラットフォームを導入することで、高いセキュリティが要求される環境下で、遠隔制御によるパフォーマンスを最適化、稼働ログ情報分析による事前メンテナンスを実現しました。
また同社では、今後、収集した稼働データを分析しマーケティングや運用コンサルティングへの活用を構想しています。高いセキュリティレベルが求められる金融機関に評価され、実運用が始まっているIoSTプラットフォーム。 DNPはIoTデバイスから生み出された情報を守り、社会が安心してIoTの便利さを感じる「未来のあたりまえ」をつくっていきます。
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