事業化事例3

人の移動や物流の価値を高める製品・サービス

大電力伝送にも対応可能 EV向けワイヤレス充電用シート型コイル

近年、電気自動車(EV)のさらなる普及に向け、充電時の操作負担軽減につながる、非接触でEVに充電可能なワイヤレス技術が注目されています。DNPは、長年培ってきたフォトリソグラフィ技術を活用してワイヤレス充電用のコイルを開発しました。

充電作業の簡便性が増し、自動運転との親和性の高いワイヤレス充電

ケーブル接続が不要なEV向けワイヤレス充電は、充電作業の簡便性が増し、自動運転との親和性も高いため、早期普及が期待されています。DNPは、このEV向けワイヤレス充電用のシート型コイルを、国内外の自動車メーカーやインフラ業界を中心に提供し、EVの普及が見込まれる2025年に年間50億円の売上をめざします。さらに、コイル技術を応用・発展させて、走行中充電やドローン向けなどの用途にも展開していきます。

フォトリソグラフィを活用し開発

DNPが今回開発したシート型コイルは、コイルシートとフェライトシートで構成され、送電(給電)側と受電側の両方のワイヤレス充電システムに対応しています。フェライトシートを含めたコイルは、厚さ最大約3mm、重量約1kg(*1)で、一般的なリッツ線を用いた同仕様のフェライトを含めたコイル(厚さ約12mm、重量約4kg~(*2))と比べ、大幅な軽量・薄型化を実現しています。

また、コイルパターンの最適化とフォトリソグラフィ技術(*3)の応用により、コイルの外側に磁界が出にくい構造とすることで、充電時に人体やペースメーカー等の機器に影響を及ぼす漏洩磁界を低減させて、大電力の伝送を可能にしています。

  • (※1)SAE(Society of Automotive Engineers)International(自動車や航空宇宙関連の標準規格の開発等を行っているモビリティ分野の専門家約12.7万人を会員とする米国の非営利団体)が規定するJ2954 WPT2/Z2対応の受電コイルの場合
  • (※2)DNP調べ
  • (※3)感光性材料を塗布した表面に光を照射し、露光の有無によってパターンを形成する技術

DNPが開発したシート型コイルのイメージ画像です。

薄型・軽量化を実現したイメージ図です。

  • SAE International 規定J2954 WPT2/Z2仕様の受電側コイルで比較

DNPの価値創造プロセスのイメージです。 1. 事業機会の拡大~リスクの影響を最小化しビジネスチャンスへ~ 2. 独自のリソースを掛け合わせ、強みのある製品・サービスを創出 3. 社会課題を解決するとともに人々の期待に応える新しい価値

DNPの事業化テーマとターゲット市場

6.4兆円

次世代モビリティ関連事業

移動弱者のいないスマートモビリティ社会の実現

  • 2030年の国内MaaS市場(矢野経済研究所)
1,386億円

シェアリング・エコノミー関連事業

”所有から利用へ”という社会変化をリード

  • 2022年度の日本のシェアリング・エコノミー市場(矢野経済研究所)

1. 事業機会の拡大 ~リスクの影響を最小化し、ビジネスチャンスへ~

1

  • 気候変動への対応
  • 電気自動車のエネルギー効率の向上
  • 省エネルギー・脱炭素化に向けた車体の軽量化
  • 車体や周辺の状況を把握するセンサリングの高度化
  • 高度な情報セキュリティの確保
  • シェアリング・エコノミーの普及に向けた社会環境の整備

2. 独自のリソースを掛け合わせ、強みのある製品・サービスを創出

2

DNPのP&I(Printing & Information)

  • 金属缶より軽量で加工しやすいリチウムイオン電池用バッテリーパウチ
  • 車体の軽量化に貢献する曲面樹脂ガラス
  • 光の反射を抑えて運転時の安全性を高める光学フィルム
  • 心地よい空間を実現する各種内装材
  • 自動運転などIT活用の安全性を高めるセキュリティソリューション
  • EVの普及に寄与するワイヤレス充電用シート型コイル
  • 交通渋滞や地方の過疎化等の課題の解決につながるモビリティサービス

パートナーとの
対話と協働

3.社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値を提供

3

  • 気候変動に起因する災害や生態系への影響の最小化
  • 交通渋滞の解消
  • 快適な移動
  • 移動時間の有効活用によるQOL(Quality of Life)の向上
  • より多くの人々がモビリティ社会のメリットを享受できる社会