アセプティック ソリューション

高性能でサステナブルなPETボトル無菌充填システム

当社の無菌充填システムは、高い無菌性と生産性に加えて環境にやさしいことから、日本をはじめ世界中で高い評価を受けています。
お客様のご要望に真摯に耳を傾け、長年培った無菌技術を活かしてお客様の課題を解決いたします。

高い生産性、高品質、環境にやさしい無菌充填システム

概要

  • 対応液種:茶系飲料、コーヒー飲料、機能性飲料、果汁飲料、パルプ・固形物入り飲料、水、炭酸飲料など
  • ボトル容量:100~2,000ml
  • 口径:28Φ~38Φmm、キャップ形状:スクリューまたはスポーツキャップ
  • 納入実績:180台以上(国内シェア65%以上)
  • FDA承認:7台(2005年ロータリー式無菌充填機としては世界初)
  • 無菌技術に関する特許登録件数:400件以上

プリフォーム殺菌機、ブロー成形機、ボトル殺菌機、無菌充填機から成る、DNPのPETボトル無菌充填システムの三次元イメージ画像

主な特長

DNPのPETボトル無菌充填システムの特長を示す模式図

高い生産性

  • 最大能力:毎分1,200本(小型ボトル)
  • 稼働率:98%以上(成形・充填・液処理)
  • 切替時間:炭酸飲料1時間、高酸性飲料1.5時間、低酸性飲料2.0時間 ※
  • 連続生産時間:150時間以上
  • 無菌維持CIP:液処理、充填機で対応可
  • 機器洗浄(Clean in Place, CIP)条件により、変動する場合があります。

F₀方式

F₀方式は、従来のタイマー方式(温度と時間管理)と比較して機器殺菌(Sterilization in Place, SIP)の時間を大幅に短縮することができます。無菌性を維持しながら、SIPを行っている充填・液処理設備に適用することができます。具体的には、超高温殺菌機(Ultra High Temperature, UHT)、アセプティックタンク、無菌充填機、無菌エアフィルタなど、すべてのSIP工程に導入することができます。また、F₀方式はSIPの時間短縮だけでなく、蒸気使用量やCO₂排出量を削減することができます。つまり、生産性の向上と環境負荷の低減に繋がります。

CSIP

CSIPは、CIPとSIPを同時に行うことができる新しい洗浄・滅菌システムです。CIPの温度をSIPの温度まで高めることで、CIPを行いながらSIPを実施し、CIP後のSIPをスキップすることができます。これにより、約1時間の短縮効果が得られます。

高品質

  • 滅菌効果:容器(プリフォーム、ボトル、キャップ)、チャンバに対して6LRV(Log Reduction Value, LRV)
  • チャンバ滅菌:過酢酸と過酸化水素滅菌のハイブリッド方式
  • 立上げ時 培地充填テストの合格基準:腐敗1本未満 / 30,000〜60,000本検査
  • 滅菌、充填、キャッピングに関する全てのデータを監視・記録
  • 高い充填精度とサーボキャッパによる巻締特性値のモニタリング
  • N₂フード:ヘッドスペースの窒素置換率90%以上(水の場合)

省エネルギー

  • H₂O₂ガスによるドライ滅菌方式(洗浄リンサーはオプション)
  • H₂O₂ボトル滅菌は熱負荷が極めて小さいため、超軽量ボトルでの製造が可能
  • 無菌炭酸システム:パストライザや耐熱耐圧ボトルは不要
  • ブロー成形工程の熱をプリフォーム滅菌やボトル滅菌に活用
  • 非加熱滅菌と無菌ブレンディング技術(グリーンアセプティック)を活用し、CO₂排出量とエネルギー消費量を約80%削減(5倍希釈時)

気化された過酸化水素ミストによる殺菌の様子

2段殺菌システム

DNPは、プリフォームとボトルの殺菌を2段階で行う2段殺菌システムを2018年に上市しました。
このシステムにより、ボトル滅菌の薬剤を約40%、設置面積を約30%削減することに成功しました。

サステナビリティ

・エネルギー消費量の少ない滅菌技術でGHGの削減に貢献
・常温保管、常温輸送による環境負荷の低減
・賞味期限の延長とフードロスの削減に貢献するサステナブルな無菌包装

グリーンアセプティックⓇ

グリーンアセプティックは、中圧UVランプとろ過滅菌フィルタを組み合わせた新しい非加熱滅菌システムで、ほぼカーボンフリーな無菌水を大量につくることができます。このサステナブルなシステムにより、液処理設備の大幅な脱炭素化と省エネルギーが実現しました。

グリーンアセプティック

歩み

DNPは1976年に、日本で初めてコーヒークリームポーション用の無菌充填機を開発しました。このシステムは、UHTで滅菌されたコーヒークリームを過酸化水素で滅菌された容器に無菌環境で充填し、密封するものでした。このコンセプトは、約50年にわたり、様々な無菌充填システム(PETボトル、液体紙容器、カップ、パウチ、BIBなど)に活用されてきました。