2018年5月22日

フェアトレード認証コーヒーの社内消費が100万杯を達成

特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパンより日本企業に初の表彰状が贈呈

大日本印刷株式会社(DNP)グループが、CSR活動の一環として2006年から取り組んでいるフェアトレード認証コーヒーの社内消費活動において、2018年3月末時点で提供数が100万杯に達しました。

2018年5月21日(月)、DNPの長年の取り組みに対し、日本における国際フェアトレード認証ラベルの認証組織である特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ)からDNPに対して、表彰状が贈られました。また、社内のカフェや食堂を運営するグループ会社の株式会社DNPファシリティサービス(DFS)にも同様の表彰状が贈られました。日本企業に対する表彰状の贈呈は初めてです。 

  
FLJ ・堀木理事長(右)とDNP・杉田執行役員(左)
 
FLJ ・堀木理事長(右)とDFS・北山取締役執行役員(左)  

【国際フェアトレード認証に賛同したDNPの活動について】

フェアトレード*1は、開発途上国の原材料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みです。
2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成に、国際フェアトレード認証の基準が寄与するため、この基準を策定する国際フェアトレードラベル機構が、SDGs達成に向けた欧州委員会の戦略的パートナーに選定されています。サステナブルな農業と貿易を促進する国際フェアトレード認証は、全17のSDGs目標のうち、特に8つの目標達成に大きく貢献しています*2。

DNPはこの国際フェアトレード認証の考え方に賛同し、生産者や生産地の一過性の支援ではなく経済活動を改善する取り組みであること、DNP社員が気軽に活動に参加できることなどを考慮し、2006年に社内の応接室で提供するコーヒーをフェアトレード認証製品に切り替えました。その後、国際フェアトレード認証の仕組みがもたらす効果を最大限に発揮するには継続的な取り組みが重要であると考え、これまで12年にわたり社内消費活動を続けてきました。応接室でのコーヒー提供に加え、社内カフェや社内売店での販売にも展開し、現在、社内18ヶ所でフェアトレード認証コーヒーを提供しています。


【活動の社会的効果】

長年にわたるDNPのフェアトレード活動は、社会的なインパクトを与えてきました。
DNPが社内消費で用いているフェアトレード認証コーヒーの主な産地は、メキシコ、グアテマラ、コロンビアです。例えば、メキシコの産地では、長年フェアトレードに取り組んだ結果、質の高いコーヒー豆の栽培方法を学び、輸出するだけでなく、焙煎技術を習得してコーヒーショップを運営しています。
商品として販売することで収入額を高めるだけでなく、若い世代の方々もコーヒービジネスへ参加するようになっています。

また、DNPは日本における社内消費のパイオニアとして、フェアトレードの普及促進にも貢献してきました。海外では、公共調達をはじめとして、フェアトレード認証製品の社内消費が広く浸透していますが、日本での取り組みは十分ではありませんでした。DNPは、日本の現状の打破に向けて率先して取り組みを進め、その過程で、社内消費実現のためのメーカーとのネットワーク構築や商流の確保、社内展開におけるノウハウ等を蓄積してきました。それらを他の企業にも展開・連携することで、ここ数年、フェアトレード認証製品の社内消費に取り組む日本企業が増加しています。
今回、長年にわたる積極的な取り組みによって、DNPが日本でのフェアトレードの普及に大きな役割を果たしたことが評価され、表彰状の贈呈を受けました。


<特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパンのコメント>
「フェアトレードは、生産地に効果が現れるまで時間がかかり、根気よく継続して取り組むことが欠かせません。DNP様では、そうしたフェアトレードの意義に共感いただき、先駆けとして、今日まで12年という年月にわたり、社内消費にフェアトレード認証製品を取り入れられました。さらに他の企業との連携も積極的に主導されて、日本国内におけるフェアトレードの普及に大きく貢献してきました。その功績を称えると同時に、より一層の普及に向け、さらなる取組みを期待しています」。

【今後の展開について】

DNPは、今後もコーヒーをはじめとするフェアトレード認証製品の社内消費を継続することで、社会的効果をより高めていきます。また、社内消費に取り組む企業を中心に、企業間の連携を加速させ、日本におけるフェアトレードの普及促進に貢献していきます。
DNPはフェアトレード活動を通じて社会課題を解決し、持続可能な社会の実現を目指します。


-以  上-

*1 フェアトレードの活動について
フェアトレードは、開発途上国の生産者へ、より公正な貿易条件と機会を提供し、持続可能な未来のために生産者が自らの力でビジネスや地域社会を改善していくことにつながります。この製品を購入することは、開発途上国の生産者や労働者の労働条件と生活状況の改善、および、環境保全の促進につながります。
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパンによると、国際フェアトレード認証ラベル製品は世界130ヶ国で流通し、2016年には約78.8億ユーロ(2016年平均為替レートで9,470億円以上)に達しました。
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン http://www.fairtrade-jp.org/

国際フェアトレード認証ラベル
*2 フェアトレードの活動が達成に寄与するSDGsの目標について
・目標1 : あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
・目標2 : 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
・目標5 : ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
・目標8 : 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
・目標12 : 持続可能な生産消費形態を確保する
・目標13 : 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
・目標16 : 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、
あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
・目標17 : 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する


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