大日本印刷 フランス国立図書館 リシュリュー館の歴史的遺産の継承で連携

歴史的建造物の空間や貴重な所蔵作品をデジタル化

大日本印刷株式会社
フランス国立図書館

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)とフランス国立図書館(Bibliothèque nationale de France 以下:BnF)は、BnFの歴史的原点であるリシュリュー館の1721年の創設以来初の全館改修にともない、BnFが所蔵する貴重なコレクションと歴史的空間のデジタル化およびその普及を共同で推進するための契約を7月2日に締結しました。

リシュリュー館の再生計画は、文化の普及と文化遺産の継承の両立に挑戦する取り組みで、完成後は、歴史的な建築物が生まれ変わり、研究者のための設備が刷新され、リシュリュー館が広く一般に公開されるようになります。新設される美術館では、同館の貴重なコレクションの展示とともに、最先端のデジタル技術を活かした体験が可能となる予定です。2021年に予定されているリニューアルオープンは、同館がパリのリシュリュー通りに創設されてちょうど300年後にあたり、歴史的なイベントとなります。

写真左上:ホスロー1世の杯(紀元前6~7世紀頃)©BnF
写真右上:スタジオでデジタル化作業を行うDNP社員 ©David Paul Carr / BnF
写真左下:マザラン・ギャラリーの装飾(2018年12月) ©大日本印刷株式会社
写真右下:プトレマイオスの杯(紀元前1世紀~1世紀頃) ©BnF

【デジタル化する主な文化遺産】

1.貴重なコレクションのデジタル化

BnFの貨幣・メダル・古代美術部(Le département des Monnaies, médailles et antiques)は、世界に類を見ない貴重なコレクションを所蔵しています。今回のプロジェクトでは、サン・ドニ修道院の宝物(プトレマイオスの杯およびホスロー1世が所持していたといわれるササン朝の杯、金・水晶製)、アミコスの絵師の水瓶(ヒュドリア)といった古代の美術品から、中世とルネサンスの芸術作品までを含む傑作の数々を選び、デジタル化していきます。

2.歴史的空間の修復とデジタル化

DNPとBnFの共同プロジェクトは、リシュリュー館を代表する二つの歴史的空間、「マザラン・ギャラリー(Galerie Mazarine)」と「国王のキャビネ(Cabinet du Roi)」のデジタル化を行います。

フランス政府指定の歴史的建造物である「マザラン・ギャラリー」は、フランスに現存する希少なバロック様式のギャラリーで、今回の再生計画では、天井と装飾、スタッコ(化粧漆喰)と金箔張りの修復を含む大規模な改修が行われます。2021年には、BnFの新美術館を象徴する空間として、中世から現代にいたる貴重な美術品の展示エリアとなる予定です。

王室の貨幣・刻石コレクションを収蔵する目的で13世紀に造られた「国王のキャビネ」は、別名を「ルイ15世のサロン(Salon Louis XV)」と言い、18~19世紀の素晴らしい装飾が特徴です。大規模な改修によって、2021年のリシュリュー館リニューアルオープンに合わせて、当時の室内を忠実に再現した空間として生まれ変わります。

【当共同プロジェクトに提供するDNPのデジタル技術】

1.開かれた図書館を実現するためのデジタル技術

DNPは2015年に、BnFが所蔵する11~19世紀の地球儀/天球儀55点の完全3D化を実現しており、現在はBnFの電子図書館「ガリカ(Gallica)」で鑑賞することができます。今回DNPは、これまで極めて困難とされてきたさまざまな質感・形状を持つ立体作品の3Dデジタル化に取り組み、実物の鑑賞では難しい、あらゆる角度からの細部にわたる観察を可能にして、保存と公開の両立に貢献します。また、歴史的空間のデジタル化では、修復後の空間を3Dで表現し、普段近づいて見ることができない、室内の絵画・装飾を細部に渡って鑑賞できるようにします。

さらに、欧州の電子図書館ポータルサイト「ヨーロピアーナ」など、ネットワーク上の膨大な情報と、作品鑑賞時の鑑賞者の興味・関心とを掛け合わせて編集し、提供する仕組みを構築します。

2.新設の美術館に導入する革新的な鑑賞システム

今回デジタル化する作品は、2020年から「ガリカ」で公開され、翌2021年にはリシュリュー館の新美術館に鑑賞システムとして導入される予定です。2020年秋には、DNPの国内の社屋内で運用するDNPミュージアムラボのギャラリーで、先行的に公開する予定です。

DNPでは今回の開発を通じ、美術館・博物館、図書館、文書館など様々な情報を連携させ、鑑賞者の興味に即した内容を抽出し、提供することで、作品鑑賞における質の向上を図って行きます。


■フランス国立図書館(BnF)について

BnFは、歴代のフランス国王から受け継いだ4,000万点以上の文書コレクションを所蔵しており、うち2,000万点をリシュリュー館で保管しています。法定納本制度と積極的な買取政策を通じて構築してきた充実したコレクションを活用するとともに、次世代に引き継いでいくため、所蔵品の保存と修復に力を入れています。“知識の泉”とも言えるBnFの所蔵品には、写本、印刷物、版画、新聞・雑誌等の定期刊行物、写真、地図、貨幣、視聴覚資料、ビデオゲーム、インターネットのサイトなど、あらゆる種類のドキュメントが含まれます。BnFの電子図書館「ガリカ」には、遠隔地からもアクセス可能な500万点以上のデジタルドキュメントが収められています。


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