地域が自走していける
仕組みをつくることが、
我々の役割
- まず、お二人が地方創生の分野で協働することになった経緯から教えてください。
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私は入社以来ずっと営業畑です。様々な企業と取引するなかで、縁あって地方創生事業を手掛けることになったのが、およそ一年前のことでした。しかしこの分野については右も左もわからず困り果てていたところ、社内で「鈴木が地方創生関係で実績を上げているらしい」との噂を聞いて、こちらから彼に声を掛けました。
私は入社以来ずっと企画職として、セールスプロモーションやマーケティング領域を専門としてきました。具体的には、DNPが取引している企業の課題を掘り下げ、解決する手法を企画し、実際に形にする役割です。地方創生をメインにやるようになったのは2016年からですね。それまでは民間企業との取引が中心だったのですが、この分野では民間企業を通じて地域や自治体などが取引先になり得る。これはとても新鮮なことだと思います。
昨今では、国や自治体が民間企業のノウハウを積極的に求めています。そこでDNPがこの分野で何ができるのか、考えていかなければなりません。長い歴史のなかで培ってきたマーケティングなどのノウハウが、地方経済を活性化させていく上で、とても有効であると感じる場面は多いです。そうした知見を活かして地方創生事業を確立させ、最終的にその地域が自走していける仕組みをつくるのが、私たちの役割です。
そうですね。政府が2015年に「日本版DMO*」立ち上げの支援を掲げていますが、これは、関係者が協働しながら地域の“稼ぐ力”を引き出す「観光地域づくり」を行おうというものです。もともと個人的にこうした地方創生事業への取り組みに強い関心を持っていたので、社内で機運が高まってきたのは渡りに船でした。
*DMO(Destination Management/Marketing Organization)地方創生は、DNPとして新しい事業領域なので、手探りの部分もあります。営業として、社内のナレッジを取りまとめてプランニングするためにかなり頭を悩ませましたが、世相を鑑みれば、これは大きな可能性を秘めた分野だと思います。
