人権・労働

DNPは、一人ひとりの「違い」を尊重し、互いに受け入れ、その多様性を活かすことにより、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供します(ダイバーシティ推進)。また、職場の安全、衛生の維持・向上ならびに従業員とその家族の心身の健康保持・増進に努めることによって、DNPグループの永続的発展と健康で安全な活力ある職場づくりを推進します(労働安全衛生の推進)。

中長期ビジョン

人類の尊厳を何よりも大切なものと考え、あらゆる人が固有に持つ文化、国籍、人種、民族、言語、宗教、価値観、性別、年齢、性自認、性的指向、障がいの有無などの多様性を尊重し、規律ある行動をとるという前提に立ち、社員の多様性に配慮した働き方を尊重し、健康で安全な活力ある職場の実現をめざす。

対応するSDGs

  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう

達成状況を測る指標および実績

中長期ビジョン達成状況を測る指標 目標値 実績
  • 女性管理職層の人数
  • 障がい者雇用率
  • 年次有給休暇取得率
  • 休業災害度数率
  • 2019年度は、人権デューデリジェンスに関する仕組みの構築を検討
  • 2019年3月末時点までに女性管理職層の人数を2016年2月(96名)より2倍※
  • 2017年度2.0%以上2018年度以降
    2.2%以上
  • 前年度より増加
  • 0.2以下
最新年度実績へ
  • 2019年度以降、1.管理職(課長以上)比率7%、2.管理職層・リーダークラスの人数を2016年2月末時点の2倍(430→860名)

マネジメントシステム

人権マネジメント

近年、ビジネスが人権に与える影響への関心が急速に高まっています。DNPは、2020年、「国際人権憲章典」および「労働における基本的原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」等に基づき、「DNPグループ人権方針」を定め、その一環として事業活動における人権に関するリスクの特定・把握を目的とした人権デュー・ディリジェンスを行うなど取り組みを強化しています。

ダイバーシティ・マネジメント(推進体制)

DNPは、2000年前後より女性をはじめとする多様な人財が活躍できる風土醸成をめざし、ダイバーシティを推進しています。2016年には、本社労務部に「ダイバーシティ推進室」を、各事業部・グループ会社に「ダイバーシティ推進委員会」を設置し、活動の強化を図りました。2018年6月には、「ダイバーシティ推進室」を専任組織として独立させ、重点対象を女性だけでなく、外国籍社員、障がい者、LGBT、シニア社員などに拡げて、さらに取り組みを進めています。

労働安全衛生の推進体制

DNPは2019年に、真に「安全は全てに優先する」職場風土を醸成すべく、「DNPグループ安全衛生憲章」を制定して「オールDNP」全員で活動に取り組むこととしました。安全衛生活動の推進にあたっては、グループ全体を統括する「DNPグループ安全衛生連絡会議」を中心に、事業部・グループ会社ごとの委員会、各職場における安全衛生委員会を通して活動内容を具体化し、労使一体となってグループ全体の安全衛生レベルの向上を図っています。

人財開発・育成の推進体制

DNPは、社会に貢献するという事業ビジョンの実現及び社員自らの成長と自己実現を同時に図ることのできる創発的な企業風土づくりが重要であると考えています。それぞれの価値観を尊重し、自らの能力を高め、努力を惜しまず、お互いに協調して対話を深めることができる自由闊達な風通しの良い職場づくりのため、さまざまな施策を展開しています。DNPでは、特に自立した社員を支援する人事制度や自己実現を支援する研修制度の充実を図っています。

DNPの主な取り組み

人権デュー・ディリジェンス

2014年から2016年にかけて、全ての事業部へのヒアリング調査のほか、海外の全ての連結グループ会社22社に対する書面調査を通じて、進出国/地域社会、サプライヤー/業務委託先、原材料の原産地、消費者/顧客、従業員など幅広い観点でリスクの把握に努めました。これらの調査から得られた情報の範囲において、人権に係る重大なリスクはないと認識しています。2017年は、人権方針の策定および詳細なリスク評価を行うため、その進め方についての検討を有識者の意見なども取り入れながら進めました。
2020年には、「DNPグループ人権方針」に基づく人権デュー・ディリジェンスの一環として、デンマーク人権研究所「HUMAN RIGHTS COMPLIANCE ASSESSMENT」を活用したリスク評価を、製造部門を持つ海外連結グループ会社9社に対し実施しています。今後現地調査等の実施を通し、さらなるリスク把握を進めていきます。

価値創出を強化する人事諸制度

DNPは、社会課題を解決し、人々の期待に応える新しい価値を創出する企業の力を強化すべく、“人的資源の最適化・最大化”に向け、優秀な人材の採用や育成、処遇などに関する制度を適宜見直しています。

人事制度改革

2019年4月、制度改革の第一弾として、主に社内外の多彩なキャリアを持った人たちや若手社員を対象にした制度改革を行いました。

  1. 社外の視点を積極的に取り入れるための雇用関連制度
    有期雇用形態(プロフェッショナルスタッフ)の導入、ジョブ・リターン制度の新設、副業・兼業の一部容認
  2. 新しい価値の創出に向けた、処遇に関わる諸制度の改定
    若手の賞与や賃金水準の抜本的な向上、ICTプロフェッショナル制度の設置、職種別・地域別の賃金体系と処遇の再構築、評価制度の見直しと対話型の人材育成マネジメント
  3. 時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方の推進・支援
    テレワークの導入、「働き方の変革」の推進

多様な人材の活躍を支援する取り組み

社会課題を解決し、人々の期待に応える新しい価値を創出する企業の力を向上させるため、多様な人材の活躍を支援する取り組みを行っています。

ダイバーシティ施策の推進

多様性を尊重し活かすことで新しい価値創造につなげるため、①多様な人材の育成、②多様な人材が活躍できる風土醸成、③多様な働き方の実現を方針として、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。

女性活躍推進

施策の柱のひとつである「女性活躍推進」では、女性活躍推進法にもとづく行動計画に沿って施策を進めています。組織の意思決定に係る指導的立場を担う女性社員を継続的に輩出できるよう、各等級において活躍する社員を増やすための研修を体系的に実施しています。

障がい者雇用

DNPは長年、ノーマライゼーションを基本的な考え方に据え、障がいを持つ人々が活躍できる職場を目指し、グループ全体で採用や定着、活躍支援を推進しています。2019年2月にはこの取り組みを一層促進するため、「株式会社DNPビジネスパートナーズ」を設立し、同年10月には特例子会社として厚生労働大臣の認定を取得しました。グループ各社での採用に加え、グループ内の横断的な業務を新会社の事業として拡大していくことで、さらに多くの人材が活躍できる場の創出を目指しています。

労働安全衛生の推進

DNPの安全衛生は、社会動向や国の労働安全衛生施策にもとづき、かつ社内における活動実績および課題をふまえ、3年ごとの中期計画として「労働災害防止基本計画」「健康保持増進基本計画」を策定して活動の推進にあたっています。

労働災害防止基本計画

「第4次労働災害防止基本計画」では、労働災害防止のために2018~20年度に重点的に取り組む事項を定めており、災害度数率、作業環境測定結果などを指標として①労働災害のない職場づくり、②健康確保対策の推進、③防火・防災対策への取組強化、④実効性のあるDNP独自の安全衛生活動の推進、の4つの重点施策を掲げて取り組んでいます。

健康保持増進基本計画

2018年~20年度の中期計画となる「第4次健康保持増進基本計画」では、定期健康診断受診率・有所見率、ストレスチェックによる総合健康リスク値、ワーク・エンゲージメント値を指標として改善に取り組んでいます。教育やイベントを通じて一人ひとりが健康保持増進のための行動を習慣化するよう促すことで組織全体の活性化を図るとともに、疾病リスクを抱える従業員に対する支援体制の充実を進めています。また、ワーク・エンゲージメント向上の視点でモデル職場を選定し好事例を共有することにより「健康いきいき職場づくり」に取り組んでいます。